見出し画像

僕の服を紹介します

私がリビングで横になりくつろいでいると、大学生長男が4着ほど服を持ってやって来ておもむろにソファーに1枚1枚広げ始めた。
「…何?」
「これ、オレの服です」
まだたたみ皺のある真新しい服達だった。
このところ連日ZOZOTOWNのダンボールが届いていたのはこれか。
「僕の服を紹介したかったん?」
「言っとかないとまた行方不明になるやん」
突然服を紹介したことが自分でもおもしろくなってきたのか長男もちょっと笑っていた。

うちには高校生の次男もいて、服のテイストが似ている。せめて長男がLサイズで次男がMサイズというなら見分けもつこうものだが、シャツはLだけどTシャツはM、モノによってはS、というふうに彼らはアイテムごとにサイズ感を変える。そして洗濯後に人物別で振り分けるとき行き先を間違ってそのまま行方不明という事態になるのだ。

長男は紹介の終わった新しい服達をまとめて洗濯ネットに入れ、洗濯かごに入れに行った。以前彼に洗濯の仕方で質問されたとき私が言った「疑わしきは洗濯ネットに入れろ」という教えを今だに守っているようだ。
しかし、私などは買ってきた服はそのまま着てしまうのに長男は一度洗濯してから着る派になっているのがおもしろい。「そうする人もいる」と教えたわけでもないのに。何かで知ったのか、そうしないと気持ち悪いと自分で思い始めたのか。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?