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【書評】 エロくてエモくてスッキリ爽やか『バビロンまでは何光年?』(道満晴明)

ほぼ毎日読書をし、ほぼ毎日「読書ログ」を書いています。172冊目。

壮大でロマンチックで息を吸うように下ネタが出てくるけど、さわやかでユーモアに満ち満ちていて、読後感がエモくてシッカリSFしている漫画。

子供には絶対見せられないが、大人には薦めたい。おっもしろい。

『バビロンまでは何光年?』(道満晴明)

宇宙にたったひとり残された地球人の「バブ」(仮称)は拾ってくれた宇宙人二人とオンボロ宇宙船で旅をしている。バブは地球が失われた際に、救命ポットに乗っていて助かった唯一の人類(オス)なのだが、記憶を失っており、その記憶を求める旅をしている。

旅では、さまざまな星でさまざまな宇宙人たちと出会い、交雑していく。たった一人の生き残りとなってしまった地球人として、子孫を残すために、他の宇宙人女性との交雑をひたむきに繰り返しているのだが、そんななかで出会ったり別れたりを経て、地球滅亡の真実に近づいていく。

徐々に明らかになる記憶と真実。なぜ地球は失われたのか、なぜ生き残ったのがバブだけなのか。宇宙に浮かぶろうそくの明かりほどのか弱い光で真実を照らすことはできますか。そして、エモさ爆発のラストへ。

いやぁ、面白かった。ステキなSFですよ。絵もテンポも良く、1巻で簡潔していて無駄のない進行。『銀河ヒッチハイクガイド』や『幼年期の終わり』なんかを起草させるようなストーリーだが、しょうもない下ネタと、適度に乾いたユーモアで全編通して楽しく読める。

下ネタが平気ならおススメ!

本作も「前田なら気に入るのでは」と頂いたものなのだけど、ドンピシャで面白かった。是非、同じ作者の成人向けじゃない方(そう、道満さんのタイトルの半数位は成人作品のよう)の作品を色々と読んでみようと思った。ありがとう!

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