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『医者が教える食事術 最強の教科書――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68』

『医者が教える食事術 最強の教科書――20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68』(牧田善二)

先日、日本人がよく口にする食品について、エビデンスベースで安全な食品と、安全ではない食品に分類していた本を紹介した。

結果としては、エビデンスを強調するわりに、ネタ元の研究について説明がされておらず、いまいち説得力にかけるのではないかい? という感想で終わった。

こちらの本では、参考論文を提示しているので、自分で追いかけろという事なのかもしれないけど、そんな事は無理なので。

ただ、そうは言っても自分の食生活を見直すきっかけがあるなら、ぜひ知っておきたいぞ、と思っていたこともあるので、いくつかのメソッドを採用してみながら、参考文献などをコツコツと調べてみようと思っていた。

そう、思っていた、思っていたら、似たような本が積読になっているのを見つけてしまったので、読むことにした。それが本書。

本書のコンセプトは、糖尿病専門医である著者による、最新の研究から明らかになっているエビデンスをもとに、最強の食事を教えてしんぜようというもの。

しかし、読みすすめるうちにガッカリすることになる。全然、エビデンスの中身が説明されないのだ。論文や研究の紹介もなければ、導線もない。

そもそも、どのレベル感のエビデンスかもわからないので、もしかしたら自分が多数の患者を見てきた故に働いた直感なのかもしれないし。これで信用してくれと言われても、ハイそうですかとは言えない。

柿ピーをボリボリ食べながらなに生意気な事を言ってるんだと叱られそうだけど…… でも、安心が欲しかったり、慰められたくて本書を手にしたわけではないので、やはり、知的な娯楽として質を求めるに分には、ちょっと本書は役不足だなと。いや、本当にすみません。

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