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バンド・デシネでおくる楽しく悲しいハウス・ミュージックの歴史 『マシーンズ・メロディ パリが恋したハウス・ミュージック』(David Blot, Mathias Cousin)
ほぼ毎日読書をし、ほぼ毎日「読書ログ」を書いています。424冊目。
フランスのクリエーターによるバンド・デシネ(フランスの漫画)形式で綴るハウス・ミュージックの歴史。元々はフランスで二冊に分かれて出版されていたものを、日本で出版する際に1冊にまとめたもの。
日本で出版されたのは2017年なんだけど、元々は1冊目が2001年、二冊目が2002年となかなか古い。1冊目にあたるのが本書のチャプター1〜6となり、ハウス・ミュージック誕生の歴史が淡々と描かれる。
私が生まれる前から子供の頃の話なので、こうやって順を追ってどのようなムーブメントが時代を作っていたのかを追いかけるのは面白い。あとがきを見ると、原作を担当したダヴィッド・ブロは私と同年代のようだから、これは調べて書いたのだろう。
チャプター7からが二冊目のパートなのだけど、絵柄がガラリと変わりポップな雰囲気になるのだが、描かれる中身はグッと怒りと諦めに満ちたものになる。同じイラストレーターとは思えないほど力の無い絵が続く。イラストを担当したマティアス・クザンはこの本を書いたあと亡くなってしまうのだけど、もう、何も楽しい事なんて無かったのだろうな。
極東の小さな国で、電気グルーヴをきっかけにハウスやテクノを好きになったライトなハウス・ミュージックファンとしては、キラキラしていた海の外の世界の裏話を覗く事が出来て大変に興味深かった。
絶版になってる! でも、この分野の音楽がお好きなら是非。
「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。