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イラスト採用の理由

「川越の建物」シリーズ第1弾 『川越の建物 近代建築編』では、写真とイラストを用いて、川越市内の近代建築21箇所を紹介。

従来の建物本は写真や、ペン画、水彩画などによる紹介が多いが、仙波書房 発行の「川越の建物」シリーズは他社が行っていないアニメーション制作会社によるイラストを採用。

きっかけは川越を舞台にしたアニメーション作品『月がきれい』の存在。
この作品内で描かれている川越各地の描写は美しく、この映像美を用いて建物を紹介できたら…と。
企画趣旨に賛同したアニメーション制作会社の協力によって、イラストを用意。

さて、建物は写真の方が見えやすいという意見もあるが、私はそう思わない。
ひとつの建物を数ヶ月かけて何度も訪問し、撮影を重ねているが、天候、建物の立地などの関係で、どうしても上手く撮影できない建物も存在する。
これは太陽の光と影、空気、水蒸気などの影響によるところが大きい。

一方、アニメーション制作会社によるイラストでは、実際とは異なる方向からのライティングが可能。
建物の立地や、大きな庇の関係で影が強く出る部分も、強い光源と多くのスタッフによるレフ板効果があるかのような処理で、とても見えやすくて、さらにアニメーション背景にある独特なタッチ、空気感で見る者を楽しまれるであろう。

さて、「川越の建物」シリーズの第2弾は、川越市内の蔵造りを紹介する『川越の建物 蔵造り編』。
蔵造りの大きな屋根、庇の下に生じる影も、アニメーション制作会社によるイラストを採用することで、建物が見えやすくなり、建物の特徴が分かりやすくなる。

建物の特徴をイラスト、写真で知り、更に建物の歴史や概要を知ることで、建物への興味が増し、街歩きがもっと楽しくなる…

『川越の建物 蔵造り編』は2022年9月30日発行。

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