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希望の葉の奇跡

この春から姪が大学生に✿
いつの間にか 大きくなり
いつの間にか 芸術に目覚め
いつの間にか 音楽の道へ進む。

一番驚いているのは、私かもしれない。
「お祖父ちゃんも、喜んでいると思うよ」
潜在意識の中にも、遺伝ってあるのかな・・
奇跡のような話。そして希望でいっぱいの春。

・・・・・・・

先週・・・
フォーレの作品が課題になった生徒へ
フォーレの人柄や作品などについて話ながら、
CDをいくつか貸し出す。

その中の一枚に「夢のあとに」が収録されている。
奏者はチェリストのミッシャ・マイスキー。
「マイスキーのチェロの音・・
涙がこぼれてしまうかもしれないよ」と、一言添えて渡す。

・・・
ラトビア出身のチェロ奏者 ミッシャ・マイスキー
心の奥深いところに悲しみがあって
そこから啜り泣くような声が聴こえる・・
美しいだけではない、マイスキー自身の人生経験からの音。

マイスキーが自ら語った本「わが真実」には、
当時のソ連の様子が書かれている。

亡命しそうな音楽家への監視・・別件逮捕・・
優秀な学生だったマイスキーも投獄され
来る日も来る日も、重いセメントとの格闘を課せられ
「一生ここからは出られないかもしれない、
もうチェロは弾けないかもしれない」と絶望していました。
そんなある日・・鉄格子の隙間から、一枚の葉がマイスキーの
元へ舞い降ります。奇跡としかいいようない出来事に
弱気になっていたマイスキーは希望を取り戻します。
この葉を大切にポケットへ忍ばせ、毎日触れながら
「もし、再びチェロが演奏できるようになったら、
自分の人生をチェロに捧げよう」と心に誓いました。
その後解放され、演奏活動ができるようになりました。
マイスキーは、自分自身の演奏に
「一音たりとも嫌いな音はない、どの音も愛している」
と語っています。

音は真実なり・・・

マイスキーが歴史に残るたくさんの音楽家と出会ったこと、
絶望の日々を経験したこと、失った家族のこと、
大切にしていることなど、
この本にはマイスキーの人生が詰まっています。

音楽への情熱とチェロへの愛で溢れているミッシャ・マイスキー。
現在76歳、今も現役で世界中を飛び回っています。

余談・衣装替えはものずごい汗っかきだから。
アクセサリーは大切な人からの贈り物なので、いつも傍に。

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生徒の感想が楽しみ。