カスタマージャーニーと運用可能なメディアサイズの重要性
コンテンツへの投資を行い検索トラフィックはかなり伸びたものの意外と収益化しない。
直近ではジワジワ検索流入が減ってきており、何が原因かよく分からなくなった、という事があります。
そんな時、何をどうすれば良いのでしょうか?
そもそも、SEOを行う上でコンテンツ数は適切だったのでしょうか?
また数年間取り組む中で施策の見直しを行うタイミングはなかったのでしょうか?
今回はコンテンツマーケティングとSEOに取り組んだのに伸び悩み、成果が出なくなってから何をすべきか?について解説します。
コンテンツへの投資は投稿+メンテナンスコストで考える
コンテンツはかなりお金と時間がかかる施策です。
それ自体は、ユーザーとのコミュニケーションの仮説検証、集客のための施策として悪くありません。
ただ1度つくったコンテンツは放置していてもそのまま資産になるわけではありません。
コンテンツが古くなり、世の中の状況や競合他社のコンテンツマーケティングの取り組みによっては「大した事のない古い情報を公開し続ける企業」と思われてしまう可能性もあります。
コンテンツの新規作成の予算を組むことは多くても、コンテンツのメンテナンス予算を組む、というところは少ない様子です。
特に取り組み始めた当初からメンテナンスコストも考慮して取り組むところは、かなり少ないのではないかと思っています。
コンテンツはどのタイミングでメンテナンスが必要なのでしょうか?
理想的だと感じるのは投稿してから1年以内くらいのタイミングです。
例えば法律が改正されて、今までの言い回しだと間違えた情報になってしまう、という場合は1年以内であったとしても見直しが必要です。
業界の常識やユーザーの行動が明らかに変わるほどの出来事、技術革新があった場合も見直しやメンテナンスは必要です。
書き直しが難しい場合は、削除という判断をしなければいけないかも知れません。
何もなかったように見えて実はコンテンツを取り巻く状況が変わっていた、という事もあり得ます。
メンテナンスは必ず行った方が良いですし、運営していてメンテナンスコストが重くなってきたな、と感じたら、新規コンテンツへの投資からメンテナンスと絞り込みへ入った方が良いです。
メンテナンスを行うタイミングを管理する
コンテンツのメンテナンスは大切ですが、書いた本人も管理者も意外と書いたことを忘れたりしているものです。
特に1年くらい経ってしまうと忘れていることが多いので、管理表に記録して毎日チェックすることをオススメします。
メンテナンス予定日に自動的に1年後の日付が入るようにしておいて、メンテナンスアラートに「特定の出来事があったらメンテナンス」みたいなフラグを立てておきます。
ここにはGoogleアラートへのキーワードの登録もおすすめです。
むしろ、こちらの方が忘れにくいかも知れません。
なるべく仕組みでメンテナンス忘れを防止するようにした方が良いです。
こちらの表では省略していますが、メンテナンス完了予定日や完了日のチェックを入れると対応していない状況を把握することも可能です。
メンテナンス忘れが増えてきたら、そろそろ対応が限界に近い可能性があります。
適切なサイズ感で運用するようにしましょう。
メディア運用以外にも多くの仕事を兼任している場合、メディア運用にあまりリソースが割かれる状態はよくありません。
あくまでも「運用可能なサイズで」運用するようにしてください。
コンテンツマーケティングで売上が伸び悩む理由
コンテンツマーケティングとSEOに取り組むと気になるのが集客数だったりします。
やはり順位が上がったりトラフィックが増えると嬉しいものです。
それでも長期間続けていると集客も売上も頭打ちになります。
その際、何が問題になっているのでしょうか?
よくあるのがコンテンツがカスタマージャーニーに沿っていなかったり、各フェーズでのバランスが悪いことです。
例として、24時間ジムのカスタマージャーニーマップを作成してみました。
※適当に作成したものなので鵜呑みにしないでください!!
横軸と縦軸はビジネスによって変わりますが、今回は例なのでCanvaのテンプレートをそのまま使用しています。
ほしい情報
メディア
というのが実際にコンテンツマーケティングを取り組む際に関係する箇所になります。
もし、運営しているオウンドメディアのコンテンツが「リピート」のフェーズにあるものばかりでしたらどうでしょう?
オウンドメディアにアップされているコンテンツが、例えば
オウンドメディアでリーチできるし書きやすそうだから
ジム利用者にオススメのウェアやグッズ10選
【保存版】プロトレーナーがマシントレーニングのコツを教えます
みたいなコンテンツばかりをアップしているのはどうでしょう?
「認知」や「検討」のフェーズで接触すべき情報が全く用意できていなかった、という状況になりかねません。
認知や検討段階でユーザーがほしい情報や見るべきメディアも調査し、オウンドメディアやSNSでリーチできそうであれば、それらのコンテンツを提供し、購入やリピートのフェーズに増やす必要があります。
今現在あるコンテンツをカスタマージャーニーマップへ落とし込み、全てのフェーズで過不足がない状態になっているかどうか、を把握する必要があります。
書ける情報と月間検索数ではなく顧客起点でコンテンツへ投資する
書けるから、書きやすいから、検索ニーズがあるから、といった理由だけでコンテンツへの投資をするとトラフィックが増えて売上が増えない、という状況になりやすいです。
カスタマージャーニーは早い段階(できればコンテンツマーケティングに取り組み始めた時に)で準備した方が良いです。
ユーザーが購買へ至るために必要な情報や、動機、悩みが分かれば準備すべきコンテンツも分かります。
月間検索数や書きやすいから、といった理由で無計画にコンテンツを作成することも無くなります。
運用可能なサイズ感でメディアを運営し、利益を出して更にそれを再投資する、という事も可能になります。
コンテンツの質を高める前に、まずは自分たちのビジネスにとってそのコンテンツは必要なのか?どの段階のユーザーにアプローチするのか?を把握することが大切です。
せっかく作ったコンテンツも時間も無駄にせず適切なコミュニケーションを
検索エンジンからの集客で責任を負うことが多いSEO担当者はコンテンツの見直しやメンテナンスの妥当性を検討しなければいけなくなります。
メンテナンスコストとカスタマージャーニーへ既存コンテンツを落とし込んだ結果、残念ながら大半のコンテンツを削除する、という判断になることもあります。
せっかく投資したコンテンツが資産にならずメンテナンスコストで圧迫する結果になるのは悲しいことです。
検索数やサジェストでリサーチするのはカスタマージャーニーを作った後でも間に合います。
まずは顧客が購買までたどる道筋を想像することろからスタートしてみませんか?
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