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カポエイラは場との共振エネルギーだ

ブラジルの伝統文化・格闘技であるカポエイラ(Capoeira)を私は十年ちょっと稽古している。カポエイラではみんなで輪(ホーダ/ Roda)を作り、楽器を演奏し、歌を歌い、手を叩き、その輪の中で二人組がゲームを行う。人が近接し、声を発することからコロナ禍に入ってから大々的にホーダを開催することが敵わなかったのだが、本日ずいぶん久しぶりに開催の運びとなり、嬉々として参加してきた。

このnoteはカポエイラの魅力を発信することが主目的ではないのでカポエイラの説明はここまで。
では、なぜカポエイラを持ち出したのか?それはカポエイラのホーダの中で、昨日書いた触覚からさらに自分の感覚への理解が深まった気がしたので忘れないうちに記しておきたいと思ったのである。

私はブラジルのタンバリンのような楽器、パンデイロ(pandeiro)を担当しながら、歌を歌い、ゲームをする二人を鼓舞していた。カポエイラを体験したことがある人ならピンと来ると思うのだが、その場と自分が一体化しているというすごい高揚感に自分が包まれているのがわかった。
歌を歌うことで声帯から、腹から自分自身が振動しているのがわかる。床から目の前でゲームをしている二人の振動が伝わる。楽器、歌が空気を震わせて全身を包んでくる。自分の内側と外側の振動が重なりあって調和している感じ。場の空気全体が震えていて、自分はその中に包まれている。

目から、耳から、肌から、自分の内側から、その場で作り出される振動を感じる。一体感とは共振だったのか!と、自分の感覚に意識を振り向けて、高揚感の正体の一端を覗けたことは今日の収穫の一つだった。

いま、私が商品化に向けて取り組んでいる練り香水用の金属製ケースは、五感に訴えることをコンセプトにしている。普段意識していない身の回りの世界を自分自身の感覚を通じて解像度を上げると、世界がもっと好きになるんじゃないか?そう思って企画を進めている。そんなコンセプトが今日の収穫で何となく裏付けされたような気がしたのである。

みなさんは、共振した経験はありますか?

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