あと何回床屋で「坊主で」って言うんだろう。
我が家の高校球児は坊主だ。
坊主頭には賛否あるようで、最近では髪を伸ばすことをOKする高校も増えてきている。
坊主だと恋愛もできないとか、思春期に坊主は恥ずかしいとか、理由は色々あるらしい。
坊主頭の賛否はともかく、うちの息子は一度も「髪を伸ばしたい」と言ったことがない。
小学校1年生で野球を始めたときに坊主にしてから、そのままずっと坊主。
最初は私がバリカンでカットしていたけど、近所の床屋でカットしてからその綺麗なカットを気に入ってしまい、それからはいつも同じ床屋で同じお兄さんにカットしてもらってる。
夏の大会を控え、練習を終えて帰宅した後、シャワーを浴びてから床屋へ向かった。
帰ってきた頭はいつになく短めの坊主。
「大会期間中行けないだろうから、いつもより短くしてくださいとお願いしたんだ」と言うその頭は小学校の頃の頭に何だか似ていて、懐かしかった。
私は坊主頭の息子たちが大好きで、いつか伸ばした髪の頭に出会えることも楽しみだけど、一方で坊主じゃなくなっちゃう日が来るのが寂しかったりする。
あと何回床屋で「坊主で」って言うんだろう。
髪型を注文するのではなく、長さでオーダーする坊主。
今回は3ミリだと言っていた。
いつもは5ミリだったかな。
今日は何ミリにするの?なんて、そんな会話の一つひとつが私にとっては宝物。
綺麗に刈り上げた頭で挑む夏。
もうすぐ、開幕だ。
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