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防御力っている? 個人制作RPGで防御力を採用した話

こんにちは、個人でゲーム制作している せっき~と申します。
先日、このような note記事を書いたりもしました。

では、本題。

先日リリースしたRPG「5つのネイト」で 
いろいろ悩んだ結果、防御力を採用しました。

せっかくなので、一つのケースとして 何故 防御力を採用したのか?
について紹介させてください。
(ゲームデザイン話です)


防御力って要る?

自分は最初、こんなんでした。

そもそも 耐久を示すパラメーターは 「最大HP」があり
「最大HP」と「防御力」 両方はいらんでしょう

初めてRPGのデザインをするのに 耐久のパラメーターを2つも管理するの大変だし

という事で、当初 耐久は「最大HP」のみとし 作っていました。
(ただし、”防御力が高くて魔法で倒さないといけない!” という敵を作るために 防御力の仕組みだけは用意していました。
しかし、そのような例外的な敵を除いて 防御力は全て0で作るつもりでした)

(防御力が要らない という考えは、
このゲームが中編RPG(6~7時間)なので
この規模なら 防御力が無くても、逃げ切れるかな の目論見もありました)


しかし・・・

↑で呟いてますが、ゲームのリリース1か月前に防御力を採用する
という決断をしています。

正直、大工事です・・・
このタイミングでのバランス調整のひっくり返しは かなりマズイです。

しかし、天秤にかけた場合 防御力を採用した方がリターンが大きい と判断しました。


5つのネイトの特徴

説明の前に、軽く「5つのネイト」 の特徴を紹介させてください。

・各章に推奨攻略LVが設定されている。

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このゲームは全5章あり、各章に 推奨攻略Lvが設定されています。

これは、これより下のLvで遊ぶと 戦闘が楽しめますよ
という指標です。


・低レベルプレイで遊べるようにしている

更に挑戦したい人には より低いレベルで歯ごたえある戦闘を楽しめるように作っています。

その施策として、ゲームクリア時にスコアを出したり

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(制作者本人も 低レベルプレイすると めちゃくちゃ楽しく遊べます)


5つのネイトの調整方針

低レベルプレイを可能にしつつ、通常プレイも ちゃんと楽しめるようにする。

これは、なかなか難しい要求です。
それを達成するため、次のような方針としました。

レベルアップの際、攻撃力の増加量は控えめにする。

とは言え、耐久力も上がるため 総じてレベルアップの恩恵は十分現れていると考えています。

(余談ですが、テストプレイの際 最大HPをほんの5上げただけで
それまで3回しか耐えれなかった攻撃を4回耐えられるようになり
難易度が目に見えて低下し、
「バランス調整って面白いな」って 楽しみながら 調整してました)


このゲームの特徴として 全てのボスキャラに独特の戦い方、倒し方を用意していて、そいつらを 力づくで叩き伏せられても面白くないな
ちゃんと倒し方 考えて見つけて欲しいな という考えもあり

攻撃力の成長量を緩やかにしたのは 間違っていなかったと思います。


どんな問題が起きたのか?

低レベルプレイの話は置いといて、通常プレイ。

例えば ”推奨攻略Lv18”の章の場合、
Lv13(前の章の推奨攻略Lv)で開始し、
敵を倒しながら Lv18まで育てその章をクリア

ただ、その想定のとおり遊んでみると
なんかレベルアップの恩恵が少ないな と感じたのです。

例えます。

敵A(HP300、防御力0) を
Lv13で 攻撃力50(ダメージ50)
Lv18で 攻撃力60(ダメージ60)
を倒すとしたら、Lv13では6回、Lv18では5回殴れば倒せます。

ここで、防御力を採用した場合 どうでしょうか

敵A(HP150、防御力25)
Lv13で 攻撃力50(ダメージ25)
Lv18で 攻撃力60(ダメージ35)
を倒すとしたら、Lv13では6回、Lv18では5回殴れば倒せます。

どちらも結果は同じですが

ダメージ50 → ダメージ60 と
ダメージ25 → ダメージ35 では 強くなった感が全然違います
(前者は1.2倍 、後者は1.4倍)

その章内で レベルアップした際、ちゃんと強くなったよ と感じて貰いたいため 防御力を採用する事にしたわけです。


余談

ここまでの話で
「けど、防御力を採用したら 低レベルプレイ キツイんじゃない?」
と 気になる方が居るかもしれませんが

大技を撃った時のダメージ計算式:
攻撃力 × 技倍率(1.5倍とか) - 防御力

敵の弱点を付くことで ダメージ2倍!
より正しく弱点を付くことが重要なゲーム性に

等の工夫で 低レベルでも ちゃんとダメージが入るようにしています。


終わりに

以上が、「5つのネイト」にて 防御力を採用した顛末となります。

防御力を採用するかどうか?に 絶対的な正解はありませんが
一つのケースとして、何かの参考になれば幸いです。

そして、もし興味持っていただけましたら
「5つのネイト」も遊んでいただけると嬉しいです。
(無料で最後まで遊べます)

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[Android]

「5つのネイト」では、ゲーム内攻略本など 読み物もたくさん入っていて

画像3

こんなゲームデザインのこぼれ話が 何ページも収録されていたりするので 興味ありましたら是非


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