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【3分で読める世界史】ロンドンのコーヒー・ハウスの衰退

お待たせしました。

【3分で読める世界史】を再開します!


久しぶりの今回は、コーヒーから見た世界史を。

例によって中公新書の『コーヒーが廻り世界史が廻る』を片手にお送りします。



前回までで、コーヒーがアラビアからヨーロッパへ伝わり、ロンドンのコーヒー・ハウスが盛んになったことをお伝えしました。

ロンドンのコーヒー・ハウスは、情報の集積や、産業資本家の活躍の場所を担いました。


しかし、その状況は長くは続きません。



コーヒー・ハウスの発展に立ちはだかったのは、聡明な「女性」でした。


コーヒー・ハウス通いを続ける旦那に対し婦人達が『コーヒーに反対する女性の請願』を発表し、議論を呼びました。


コーヒー・ハウスの居心地の良さ、そして情報収集の効率のよさなどを理由に、夫たちは何時間も(ときに6~7時間も)コーヒー・ハウスに居座ります。


これにより本業が疎かになり、家計を直撃。赤字の危機が生じていることが問題になりました。


そして、コーヒー・ハウスは余りにも「男性」に焦点を当てすぎた制度で、このとき家庭を重んじる風潮があったロンドンでは相いれない存在になったのです。


本業が疎かになったこと、男性ばかりの制度が時代にそぐわなかったこと、これらによりロンドンのコーヒー・ハウスは衰退していきます。


短い生涯でした。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

女性の賛同が得られないと、何事も発展しないのは、古今東西で不変ですね。

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では、また次回!

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