団地の活気を取り戻す。UR都市機構が佐藤可士和と描いた「団地の未来」とは?


■概要
全国で72万戸の団地を管理するUR都市機構が、2015年、「団地の未来プロジェクト」を発足。世界的建築家の隈研吾氏とクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏を中心メンバーに据え、昭和40年代に建設された神奈川県横浜市の洋光台団地をモデルケースとして、さまざまな識者の声を聞きながら団地の未来を描くというユニークな取り組みだ。

■佐藤可士歌
日本の団地のようにたくさんの人が集まって暮らしている集合住宅は世界的に見ても珍しいと聞きました。僕の中では集合住宅と言うよりひとつの町という印象。あれだけ多くの人が集まって暮らしているからこそ、ゆったりとした広場が持てたり、地域の防災力が上がったりすると思うんです。広場でイベントを行ったりしても、周囲にたくさんの人が暮らしていれば必然的に盛り上がるでしょうし。そういう団地がもともと持っている「集まって住むパワー」を再活性のコンセプトにしようと考えた。
今回のようなプロジェクトにはオープンイノベーションのような、みんなで知恵を出しアップデートしていくような共創型の方法が合っているだろうと思いました。

■中川匠
メリットは地域の空気が変わったということ。普遍的に気持ちのいい空間ができあがっていて、口コミで団地の外からも人が集まりはじめている。団地だからこそ叶う「集まって住むパワー」には、令和時代の新しい団地の未来を感じました。洋光台団地はその第一歩。

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