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ゴキブリ目線のInstagram!?広告プランナー・ふくままさひろさんに聞く「話題を生むクリエイティブ企画の作り方」

今回のインタビューは、広告プランナーのふくままさひろさんをお招きしました。

話題を呼んだ「ゴキブリ目線のInstagram」を企画したふくまさんに、面白いCMを企画する上での考え方やノウハウを聞きました。

また、インフルエンサーや著名人の起用、会社員とフリーランスの広告プランナーの違いなど、広告プランニングに関する様々なことを話してくれた興味深い回になっています!

【ふくままさひろさん】
広告プランナー/テテマーチ株式会社CCO。2022年に企画したアース製薬『G目線インスタ』がJAAA若手大賞で優秀賞。
Twitter:https://twitter.com/fukuma1023

ふくままさひろさん。終始楽しい雰囲気でインタビューは進みました。

視点をずらして逆転の発想で考える

セカイ監督:ゴキブリの視点から見たinstagramの企画、天才だと思いました。そういう企画のロジックってどうやって組み立てているんですか?

ふくままさひろさん(以下ふくまさん):めっちゃ普通なんですけど、面白いと感じたものはとりあえずアーカイブしていって、それらを後から見て「こういう型がありそうだな」と考えています。面白いものには必ず型があると思っているので。

セカイ監督:共通点も探せばありそうですよね。

ふくまさん:例えばセカイ監督が作ったアイスのCMの「もし学園モノの登場人物がお年寄りだったら」もそうで、「もしも〇〇シリーズ」「ここをずらしたら面白くなるな」といった型みたいなものがたくさんあると思うんです。その中から、今回は「人の目線ではなく違うものの目線からやる」というフォーマットを使いました。

セカイ監督:あー、なるほど。

ふくまさん:扇風機目線とか、そういう「目線をずらす」系も結構あって、Twitterでも結構バズってたんです。それで今回、ゴキブリ目線のInstagramをやってみたら面白いかなと思ってやってみたんです。

面白い「型」はチームに共有

セカイ監督:そういう型って、自分の中で独自に持っているんですか?それともチームにもテンプレートとして共有しているんですか?

ふくまさん:自分の中にもありますが、大体はプランナー組織に共有していますね。加えて、個人的に仲の良いプランナーの人とは、秘伝のバズソースを共有しています。

セカイ監督:そんなのあるんですか。笑

ふくまさん:はい。最近面白かった事例のタグや、世の中の空気感としてよく目にするもの、「言語化はしていないけど、今これが流行ってきている!」などを並べていってます。あとは「あるある」ですね。時代に関係なく、あるあるは人気なので。それを社内のプランナーに共有して、企画の種にしたり参考にしたりしています。

徹底して分解し、言語化した上で企画

セカイ監督:めっちゃいいですね。 それは自分で考えたのか、それとも本などを参考にしたのか、どういう形で勉強したんですか?

ふくまさん:「自分が企画する時に参考にするものってなんだろう?」と考えただけです。「あるあるネタも使うよね」とか、「世の中のトレンドから引っ張ってくることもあるよね」とか。本とか聞いた話から影響を受けている可能性もあると思うんですけど、その中でも自分が必要そうなものを入れていってますね。

セカイ監督:めちゃくちゃ面白い。やっぱりバス企画を生む人って結構分解しますよね。「これはなんで流行っているんだろう?」と分解をするのめっちゃ好きじゃないですか。

ふくまさん:そうですね。理系の人とか多くて。建築学部の人など広告クリエイターのプランナーに理系の人が多いのは、そういう理由かもしれません 。「ここのこの部分が面白い!」といったことをちゃんと言語化して構造化していくから、再現性が生まれるんだろうなと思います。

セカイ監督:そうなんですね!知らなかった。

プランナーの会社員/フリーランスのメリット・デメリット

セカイ監督:僕は企業に勤めたことがなくて、独学でスタートしちゃっているんですけど、 企業に勤めてプランナーをやるメリットや、フリーランスと違う部分を知りたいです。

ふくまさんうちの会社は今大体100人ぐらいなんですけど、プランナー目線で考えると、それぐらいの規模・組織でやっている会社の方が面白い案件や大きい企業からの相談は多いですね。また、考えた企画を実行に移すフェーズにおいて、やっぱり人が必要なので、普段からチームとして組める人がいて、適材適所をお願いできるのは組織の強みかなと思いますね。

セカイ監督:これから広告系のプランナーを目指す人は、ふくまさん的にどういうキャリアがベストだと思います?

ふくまさん:もし僕が今プランナーになりたい大学生だったら、絶対に電通や博報堂を目指します。

セカイ監督:プランナーって、電通や博報堂でのし上がった人が独立するみたいなパターンがめっちゃ多いですよね。

ふくまさん:広告クリエイティブとか、企業プロモーションといった部分で言うと、電通や博報堂が多くなりますね。

インフルエンサーの起用は意味を持たせる

セカイ監督:そういえば、インフルエンサーの起用の仕方についてnoteを書いてましたよね。大型のCMだと「今話題になっているあの人を使いましょう」となると思うんですけど、僕は知名度がある人をあえて使わないことが多いんですよ。インフルエンサーや芸能人を起用すると、再生数の担保っていうのは確かにあると思いますが、売り上げに直結するのかなって疑問に思ってるんですよね。そのあたりどのように考えていますか?

ふくまさん:結論から言うと、ネームバリューのあるタレントさんを起用することは、僕は意味があると思っています。そのタレントさんしかできない企画もありますし、知名度のある人を起用することで、「この人が出ている商品なら安心だ」という安心感は確実にあるじゃないですか。でも、「知名度では劣っていても特定の分野の専門性が高い」インフルエンサーを起用すると商品が売れるケースもあるので、目的によって起用する軸は変わってきますね。

セカイ監督:それは確かにありますね。僕の場合は「定番からちょっと外れたい」とつい裏切りたくなっちゃう癖があるんですよね。

ふくまさん:ケースバイケースですよね。面白いものを作るにあたって、逆にそのタレントが目立ってしまうとノイズになるケースもあると思うので。

セカイ監督:そうなんですよね。起用の仕方には何かパターンがあるんですか?例えば「コンテンツにファンがいます」という人「その人自身にファンがついています」という人など様々だとと思うんですけど、 それはどういうタイミングで切り替えをしているんですか?

ふくまさん:いわゆる短期的に売り上げを伸ばしたい商品であれば、コンテンツにファンがついているインフルエンサーを起用するといいケースが多いと思ってます。要は、「その人が紹介する商品であれば間違いない」と、その人自身よりもその人が紹介するものを見たくなるんですね。

セカイ監督:なるほど。ノウハウとして、これが正しいよねって思われているような人ですね。

ふくまさん:逆に、一定のマス認知を持っている人が化粧品を紹介するとなった時は、もちろん売れるんですけど、その人の顔や性格が好きといったフォロワーもいるわけじゃないですか。そうなると買わなくなるんですよね。

セカイ監督:そうですね。

ふくまさん:そういう意味で、 「今このタイミングで誰を起用するのが目的に一番近づくんだろう?」と考えて起用するといいと思います。

誰を起用してどんなCMを作りたい?

セカイ監督:プランナーとして、「この人とCMを作ってみたい」って人いますか?

ふくまさん:僕は芸人の粗品さんを起用して、積立NISAのCMをやるのはアリだなあと思います(笑)。これはさっき話した逆転の発想です。

セカイ監督:粗品さんが積立NISAをやるイメージはないですもんね(笑)。

ふくまさん:粗品さんって「節税のために法人を立ち上げるやつはダサい」って言いまくっているんですよ。そんな人が積立NISAのプロモーションをやったら…

セカイ監督:絶対面白い(笑)。

ふくまさん:多分無理ですけど、やれたらいいなって思ってます(笑)。粗品さんを起用したいというか、粗品さんを起用して、積立NISAや保険などお金を堅実に投資とかにも回しましょう、と。

セカイ監督:僕が一緒にやりたいなと思ってるのは、ハリウッドザコシショウさん。ちょっと前、ニュース番組に彼が乱入してきて邪魔するっていう動画を見て、めっちゃ面白いなと思ったんですよ。ずっとうるさいイメージがあるので、 静かな場所にああいう人を置くとめっちゃ面白いなと思ってて(笑)。

ふくまさん:その路線で言うと、毎日牛丼を食べることで有名なマナリスさん。マナリスさんが、いろんなシチュエーションで全然関係ない牛丼をずっと食べているという企画があるんですけど、それが面白いなと思っていて。Aをプロモーションしたい時にそっちをメインにカメラに映すけど、後ろにいるBの方が目立っちゃってそっちに目が行くみたいな。「こっちが主役だけど後ろで関係ない面白いことが起きている」というのは、CMの企画にできそうだなと思いました。

セカイ監督:面白そうですね。


セカイ監督は「オモシロイ広告専門の映像屋」として、ユーモアとシュールさを前面に打ち出した広告動画を制作しています!

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セカイ監督の制作する映像の特徴は以下の通りです。

1. シュールで面白い映像に特化
一癖も二癖もあるけど笑える映像の専門家。コメント欄には「盛大にお茶吹いた」「この広告にGO出した会社どこだよww」と、愛のあるツッコミが殺到!

2. SNSでバズらせるノウハウ
バズる動画のつくり方や拡散される発信の方法を熟知。バズる動画のつくり方や拡散される発信の方法を熟知。バズる動画のつくり方や拡散される発信の方法を熟知。

3. 他には真似できない圧倒的な企画力
時代的に何が求められていて、どんな企画がウケやすいのか。トレンドや親しみのあるフォーマットを取り入れながらも、意外性のある作品制作に定評アリ。

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