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アメリカ往復日記 #7|ニューヨークで過ごすクリスマスイブ

自由の女神を拝みに。

朝8時、眠い目をこすりながら起床。9時過ぎにチェックアウトをすませ、地下鉄Rに乗ってSouth Ferry駅にて下車。フェリー乗り場までの道のりを歩いて向かう。

昨日とは打って変わっての晴天が広がっている。その分、風が冷たい。人々が長い列をつくっていたものの、演奏をするパフォーマー、サウスマンハッタンの町並み、そして何より沖合に見える自由の女神の姿によって、退屈さを感じずに済ませることができる。

手荷物検査を受けた後、フェリーへ乗り込むと、3階の船後部に陣取る。出航ののち、フェリーは次第に岸を離れていき、あのManhattan Portageのロゴのように、町並みの全貌が見渡せるようになる。

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冷たい風に打たれながら、一向は自由の女神が待つLiberty Islandへ。島に降り立つと、反時計回りにぐるりと一周。思い思いのポーズで写真を撮る観光客たち。

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帰りのフェリーは、Liberty Islandを出た後、Ellie島を経由して出発地点へと戻る。が、ちょうど目の前10人くらいのところで列が区切られ、30分後の次のフェリーを待つことに。Ellie島には博物館があるようなのだけれど、あまりよく知らなかったのと午後にまだ回りたい箇所があったのとで、ここはパスして、South Manhattanへ戻った。

束の間のストリートパフォーマンス

フェリー乗り場の公園で、黒人パフォーマー達がブレイクダンスを披露していたので足を止める。なぜだか、この光景が深く印象に残ったんだよな。多くの人々が円になって彼らのステージを作り出し、彼らはスピーカーから流れるビートに乗せてパフォーマンスを繰り広げる。鍛え上げられた肉体は本当に綺麗だったし、観客を盛り上げる術にも長けていたし、それをまたラップ調のリズムに乗せて盛り立てる。

途中で小さな白人の男の子を円の真ん中に呼び出してwhite chocolateと名付けてみたり、彼の他に白人女性を3人とアジア人青年を一列に並べて飛び越える(ふりをする)パフォーマンスで観客を沸かせて見せたり、そこに居た人たちは、きっと人種なんてものは関係なく、皆が楽しんでいたんじゃないかと思う。そんな姿を、ここニューヨークで見られたからこそ、この出来事が印象深く感じられたのかもしれない。

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マンハッタン南部の散歩

さて、次なる目的地はWall St.、アメリカの、いや、世界の金融市場の中心といっても過言ではないかもしれない。町並みを走り抜け、とあるサンドイッチ屋で昼食をとった後、NY証券取引所や連邦準備銀行を見てまわった。この日はクリスマス休暇だったのだろうけど、ストリート沿いにも多くのイルミネーションが飾り付けられていて、行きかう人々で賑わっていた。

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続いてはWTC (World Trade Center) 跡地、グラウンド・ゼロへ。これまたWall St.から走ってすぐの距離。改めて、こんな大都市の中心部で、あんな悲劇が起きたことが信じられない気分になる。跡地に建てられた1WTCタワーを見上げ、トリビュートビジターセンターには入らなかったものの、慰霊碑やショップを覗いて周った。

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メトロポリタン美術館を彷徨う

市内をしばらく彷徨った後、このときにシカゴ美術館で見かけたと思われる例のピカソの彫像を見つけたわけだけれども、地下鉄Fulton St.から6号線で77St.駅へ。メトロポリタン美術館に向かう。到着したのは15:30ごろ。この日はクリスマスイブで閉館が16:45と普段より早かったのだけど、せっかくの機会だ、ということで入場を決意。

時間が無いために、見所を絞って周ることに。まず最初に目指したのは、2階の19th- and early 20th-century European paintings and sculptureの展示。ここでもゴッホ、モネ、そしてルノワールの作品が展示されていた。ルノワールの絵は、もう遠くから見ただけでも分かる。ゴッホはまた違う自画像があったので写真におさめた。

19世紀以前のヨーロッパ絵画でフェルメールを見つけたり、Japan Galleryで北斎を見つけられなかったり、ミケランジャロの天使の像には見向きもしなかったりだったけれど、とにかく広いこの美術館を、1時間ちょっとにしてはよく楽しめたほうだと思う。

ただ、全体を通して言えるのは、収蔵品数が多いためにごちゃごちゃ感があること。その分作品に対する説明が省略されていたり、部屋と部屋のつながりが分かりづらかったり、という点を感じた。でも、このごちゃごちゃ感は、まるで大英博物館のそれと同じ。美術館を後にしたころには、これまたあたりはすっかり暗闇に包まれると同時に、街中のイルミネーションが輝いていたのでした。

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さて、待ち合わせの約束の時間の18時まではまだ時間があるので、再び歩く。まずはセントラルパークを南へ抜ける。ここもきっと、ニューヨークのランナーにとっては、ランニングの聖地なのだろう。多くの人が公園内を走る姿を見るとともに、負けじという思いが芽生えるものの、疲れのせいで上手くは走れない。(張り合わなくていい。)

MoMAでお土産を買う

続いては5th Ave.を南へ。昨日、結局何も買えずに帰ってしまったMoMAで何かを購入したく、でもこの時間はもう閉まってるよなと思いながらも向かうと、MoMA shopのほうはまだ開いてるではないか、迷うことなく店内へ。やはり並べられた商品はどれも美しく、格好いい。そして店の一角にはMUJI Shopが構えていて、ムジラーとしてはこれまた嬉しくなる。何を買おうか、買うにしても実用的なものが良いから、と迷った挙句、MUJIの爪切りとケースを購入。

それなら日本でも買えるじゃないか、ということは気にしないで、MoMAの袋まで格好良かったからもう一枚いただいて、待ち合わせへと急いで向かう。クリスマスイブの夜、NYを疾走。18時、タイムズスクエアに着くと、そこには昼間と同じネオンが輝くものの、昼間とは違った賑わいを見せていた。

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ディナーにターキーをいただく

像の前で合流し、記念写真を撮って、18時30分の予約まで多少の時間があることだし、まだ何一つクリスマスらしいものを見ていないと言うものだから、5th Ave.まで散策。途中、教会にふらりと立ち寄る。ゴルペルが聴こえる。そんなこんなで他愛のない話をしつつ、お店へと引き返す。

O’Lunney’s、お店の雰囲気はいいんだけれど、店員の接客がなんか良くない。Guinnessビールを注文した後、皆でそろってTurkeyのクリスマスプレートを選ぶ。夜の10時ぐらいまで、お互いの近況を聞かせ合った。

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食後、たどり着いた駅が立派な造りで、とても地下鉄の駅だとは思えなくテンションが上がったところ、乗り継ぎに苦労しつつホステルへ到着したのが23時。シャワーを浴びてそそくさとホステルを後にする。

駅に向かう途中、まだ髪が濡れていたので、走るとリアルに髪が凍ったのであった。NY Pen. St.に到着すると、翌朝の朝食としてサンドイッチを購入し、26時40分発のNortheast Corridorに乗り込み、次なる都市、ボストンへ向かったのだった。

今日の一曲

アメリカ大陸を車でかっ飛ばしているような曲のイメージがある。「自由」というワードからのチョイス。

LOVE PSYCHEDELICO - Freedom


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