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小湊鉄道に乗って世界一大きなトイレに行った話② 「小湊鉄道 さと山ウォーク」に参加 月崎駅~飯給駅~里見駅

↓↓↓前のお話↓↓↓

観光急行列車に乗って千葉県市原市の月崎駅に到着しました。
ここからは「小湊鉄道 さと山ウォーク」に参加して、途中の「世界一大きなトイレ」を目指します。

月崎駅~

ばいば~い

連れてきてくれたキハ40を見送ってから駅舎へ。
昔ながらの木造駅舎ですが、きれいに手入れされています。
駅前にはバス停もありました。

静かです
造りからすると昔は有人駅だったのかも

まずは駅前のコンビニ・ヤマザキデイリーストア朝日屋で参加券(300円)を買います。
買わなくてもこのコースを歩くことはできるのですが、買っておけばゴールで完歩賞の列車型ピンバッジが貰えます。実はこれ目当て。

お店は駅舎の真ん前にあります。

民家の一部がコンビニ

このお店、なかなか曲者でして・・・

レジのカウンターの奥にはこんな素敵なものが!!!
飾りかと思ったら現役!!!
硬券の切符と入場券を買えるのです。

正式名称はわからないけど切符を収納する箱

これは買うしかない!ということで記念に月崎駅の入場券を買ったら
ダッチングマシン(※ で自分で日付を入れるのと改札ハサミで切れ込みを入れるのをやらせてもらえました。
(実際のところ、店番のおばあちゃんの手元が怪しくて自分でやるしかないのですw)

ダッチングマシンと改札鋏

※ダッチングマシンとは
硬券の切符に日付を印字する機械。
真ん中の切れ込みに切符を挟み、右にシュッと動かすと印字されます。
名前の由来は「DATING MACHINE」をダッチングマシンと読み間違えた説が有力です。

ダッチングマシンで日付を印字してハサミを入れた入場券

店番のおばあちゃんの話によると、このダッチングマシンは元はJRのもので、
廃棄するときに「欲しい?」と聞かれたから「欲しい」と答えて貰ったものだそうです。

詳細は省きますが、このおばあちゃんのお話があまりにも楽しくて小一時間おしゃべりをしてしまいました。
店内には小湊鉄道グッズもたくさんあり、写真もたくさん飾られています。
小湊鉄道に乗りに来たら寄るといいですよ!

お別れするのはさみしかったのですが、私には行くところがあるのでいざ出発。
マップを片手に、まずは飯給(いたぶ)駅に向かって歩きだします。
マップはホームページから印刷して持って行ったほうがいいですよ。
↓ 区間マップダウンロード ↓

https://www.kominato.co.jp/wp-content/uploads/satoyama-walk/2024/02/satoyama-walk2-5.pdf

さっそく珍しい踏切を発見。
遮断棒の色が白黒です。初めて見ました。

これは!と思って近づいてみると

「CAUTION 踏切注意」も最近あまり見かけません

棒にまかれているテープ?が剝がれているだけでした。
でも味があってすごく好き。


次は素掘りのトンネル群。
房総半島にはこういった将棋の駒のような形をしたトンネルが多いそうです。
日本古来の掘り方で「観音掘り」というそうです。
この先にも同じようなトンネルがいくつかありました。

中は暗いので気を付けて


「浦白川のドンドン」とは。
なんだろ、と思って入っていくと

足元悪いです

そこには水路隧道がありました。
水路のための手掘りのトンネルです。

光が差し込んで神々しいのですが、写真では表現できず

これは房総半島に多い「川廻し」で、蛇行した川をショートカットさせて、本来川のあった部分を水田にするというものです。
平地の少ない山あいで水田の土地を確保するために行われたのですが、歩き回ってみると確かに昔は川だったような場所が見られます。

川の音と風が木を揺らす音しか聞こえません
ジャバジャバジャバジャバ

ずーっと佇んでいたくなる場所でした。
また来ようと思ったのですが、後で調べたところ途中の道はヤマビルが多いらしく草が伸びている時期はそれなりの装備が必要だそうです。
私が来たときは草が刈られたばかりで大丈夫でした。
もしかするさと山ウォーキング開催中はまめに手入れをしてくださっているのかもしれません。

元の道に戻ります。

しばらく歩くと

ザ・里山。

そしてまたトンネル。

柿木台第一トンネル
線路を横断したり


歩いていると、集落の手前に動物撃退装置が並んでいるのを見つけたと思ったら一斉に大音量で鳴り始めて焦りました。

センサーにひっかかるとフォンフォンと鳴ります

しかしその中の一つがちょっと違っていて、立ち止まって観察していると「サイレン」「雷」「猛獣の雄叫び」「猟銃の音」など数パターンが繰り返し発せられていました。
興味深いです。

そんなことに気をとられていたら道を間違えて集落の中に入ってしまいました。
立ち止まってスマホで現在地を調べていると、目の前に美しいキジを発見。

こんな美しい生き物が野良だなんて

それにしてもこの集落はやたらと犬が吠えているのが気になりました。
位置からして私に吠えているのではなさそう。

小さな神社があり、お参りをして振り向くとキョン(※ がものすごいスピードで走って行く!
次の瞬間、あの動物撃退装置が一斉に鳴り始めてしばらくして静かになりました。
犬が吠えていたのはキョンがいたからか。

※キョンとは
小型のシカの一種で、農作物を食い荒らします。
元々日本にはいない動物ですが、閉園したレジャーランド「行川アイランド」から逃げ出した個体が繁殖して深刻な被害をもたらしています。


集落をくるっと一周して元の道に出ましたが、そこはさっき歩いた動物撃退装置の列の前。
今度はセンサーにひっかからないように道の端をあるいたものの、すぐに補足されて大騒ぎ。
なぜこんなに遠くから反応するようにしたか考えたら、キョンがあのスピードで走ってきたら近くで鳴り出しても勢いでそのまま突っ走ってしまうわけで遠くから聞こえるようにしないと意味がないのかなと思いました。
それでもあのキョンは突破してましたけど。

そんなことを考えながら歩いていたら道ばたで地元のご婦人が立ち話。
「○○さん、畑をイノシシに全部やられて今年はもうやらないって」というのが聞こえました。

飯給(いたぶ)駅~

またしばらく歩くと舗装された道路に出、坂を下ると小湊鉄道の踏切が。
そして横には目的の「世界一大きなトイレ」!!!
遂にたどり着きました!
「Toilet in Nature」というアート作品です。

黒い塀の中が丸々個室1コ分。

女性専用

ドアを開けると遠くに便座が見えます。
中に入ったらカギはしっかり閉めましょう。

ウソでしょ?

個室 in 個室で雨風が防げます。手も洗えます。

なかなかきれい
中に入るとこんなかんじ

せっかくなので用を足します。
周りが気になる人のためにぐるっと1周する1枚のカーテンが取り付けられていますが、そんなものは使いません。

座ったときの目線①
座ったときの目線②(映り込みごめんなさい)

ちゃんと水は流れました。
きれいに清掃されていて、落ち着かないこと以外は快適です。
ただ、夏は暑いかも。
背後に民家が見えますが気にしてはいけません。

ちなみにこのトイレは女性専用です。
男性が見学の際はドアを開けたままにし、女性が同行していれば撮影も可能です。
ガラス張りの個室は男性の立ち入りは禁止されています。用を足すのであれば向かいの普通サイズの多目的トイレをお使いください。

ここにすべてが書かれています

ぶっちゃけ、一回入れば十分です。思い残すことはありません。
あー楽しかった!

トイレのすぐ横に飯給駅の待合室があります。
駅のトイレなのだからすぐ横なのは当然です。
無人駅です。
駅の近くにはいい感じのカフェが1件あります。

ちっちゃ
いいねいいね

駅には来ましたが、まだ乗りません。
里見駅までもう一駅歩きます。

目的を果たして一気に疲れが出たのでこの先はあまり写真を撮っていません。

そしてまたしても道を間違えてしまいました。。。
歩道のない車通りの多い道で、普通はこういったウォーキングのコースには選ばれないよな、など思いながら歩いていたのですがやはりコースではありませんでした。
その時に立ち止まって位置を確認していれば40分もロスしなくて済んだのに。
疲れで判断力が鈍っていました。

間違えた道の途中でとてつもない光景に出くわしました。
果樹園の中に動物がいる。

犬?

いや、イノシシ!!!

私を見て猛烈に檻に体当たりしてきたので慌てて傍を離れました。
全力で私を攻撃しようとしてる、恐怖でしかありませんでした。

この檻は罠。そして子供のイノシシ。
近くの畑を荒らしに来て捕まったようです。
さっきの地元の人達の会話を思い出しました。

イノシシが罠に入っているのを見つけたらそのことを罠を仕掛けた人に連絡するのですが、連絡先が書かれた札が向こう側にあって、見るには檻に近づかなければならなず怖かったので諦めました。
いくら檻が頑丈でも、相手が子供でも命懸けで突進してくるのに近づくのは無理でした。
すぐそばに家庭菜園があったのできっと見つけてもらえるでしょう。

ちなみに私はこのイノシシを逃がしてあげたいなどとは微塵も思いません。
動物好きですがそれとこれとは違うのです。
早く見つけてもらいたいのはこの子が元気なうちに処分されて、美味しい猪肉として食べられて欲しいから。
なんなら私も食べたい。子供は肉が柔らかそうだし(ジュルッ)。
私はそんな人間です。


ここで立ち止まりついでに現在地を確認したところ道を大きく間違えたことに気づいて引き返したのですが、考えてみればきれいなキジやキョン、イノシシを見れたのはすべて道を間違えたからであって必然だったのかもと
ポジティブに考えるようにしました。

正しい道へ戻りましたが疲れていたので途中の見どころはすべて通過。
そういえばお昼ごはん食べてない。
頭もぼんやりしたまま里見駅までもう少しの地点で時計を見たら、頑張れば次の列車に間に合う時間。
頑張って駅に着いたら列車は到着済み。
急いで改札を抜けました。

これまたいい感じの駅。ゆっくりしたかった。

反対のホームには朝乗った観光急行キハ40は入ってきました。

このあとタブレット交換もありました

この後すぐには帰らず、下り列車に乗ります。
今回はここまで。

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