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佐藤優と『ねじまき鳥クロニクル』 

村上春樹の長編小説『ねじまき鳥クロニクル』をテキストに、佐藤優氏とともに、人間の「根源悪」を読み解いていきます。
資本主義、能力主義、軍国主義など社会システムが生み出す悪から、人間関係の中で生まれる悪まで、あらゆる角度からの考察は佐藤優氏の知識があってこそ。読み始めたら止まりません!

※発売日はAmazonなどのWEB書店に準じます。

<5月22日発売>
『同志社大学講義録『ねじまき鳥クロニクル』を読み解く 』
著:佐藤優

『ねじまき鳥クロニクル』は3部作からなる長編小説。にもかかわらず、ページを読む手が止まらずにあっという間に読み終えた記憶があります。
懐かしいな~なんて思いながら読み始めたものの、すぐに自分の読み方がとても浅かったことに気づかされました。

「根源悪」を考えるためのテキストという読み方をすると、こんなにも物語の見方が変わるのかという驚きとともに、この小説の奥深さを味わうことができます。

これから『ねじまき鳥クロニクル』を読み進めていくにあたって、皆さんに
意識しておいてもらいたいポイントが2つあります。
1つ目は「自己と対話しながら読む」ということ。2つ目は「隠された意味を読む」ことです。

本文より

佐藤氏の小説の読み方へのガイドも秀逸です。

さて、この本のテーマである人間の持つ「根源悪」について、佐藤氏も指摘しているように、日本人には曖昧で内なる「悪」に無自覚な人が多いように思います。

人間にはいつも悪がつきまとっています。それを完全に消し去ることは人間の力ではできません。ですが、悪に自覚的であることは大切です。悪への無関心は、悪を増幅させます。だから自分が正しいと信じてやっていることでも、それがじつは悪の行為なのかもしれないと内省する習慣を持つことです。

本文より

この本をきっかけに自分の内なる悪と向き合いつつ、もう一度『ねじまき鳥クロニクル』をじっくり読んでみたい。そう強く思いました。

『ねじまき鳥クロニクル』を読んだことのない方も、丁寧な解説で十分に思考を深めていけると思います。…でも、きっと『ねじまき鳥クロニクル』が読みたくなるでしょう!