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風邪を長引かせないための、東洋医学的セルフケア11の方法

1.ツボ摩擦

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風邪の初期は寒けから始まり、軽めの風邪ですませるためには、この段階でうまく対処する必要があります。

最初は道具を一切使わず、手軽にどこでもできる、摩擦によるツボ刺激法をご紹介します。ぜひ覚えておきましょう。

【やり方】
摩擦する場所は、首の後ろの骨ぎわと、肘関節の親指側です。大椎や、曲池・尺沢といった、風邪の初期に使う定番のつぼを刺激できます。

首の後ろの摩擦は、下から上に向けてするのがちょっとしたコツです。

それぞれ30回くらいさすりましょう。


2.寒けがしたら背中にカイロを貼る

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引き続き、風邪の初期の寒けの対処法です。貼るタイプのカイロを使います。風邪の初期には、大椎や風門というツボへのお灸が効果的なのですが、お灸のかわりに、この大椎-風門エリアにカイロを貼ります。

貼り方や注意点は以下の通り…

【貼り方】
・首を軽く下に向けると、首の付け根の後ろ側に大きく出っぱる骨の辺りが大椎です。この骨の出っぱりの下にカイロ上辺の中央があたるようにしましょう。

・カイロは横向きで、ミニサイズのものを1枚貼ります。

・温め続けるとのぼせてだるくなることがございますので、寒けがやんだらはずしましょう。

【注意】
・カイロの使用法はしっかりと守ようにしてください。特に注意したいのは、布団の中で使わない、薄手で皮膚に密着するタイプの服には貼らない、肌に直貼りしないです。

・心臓の真裏あたりに貼る方が時々いらっしゃいますが、心臓の裏は長時間温め続けると気分が悪くなったり、動悸がしてくることがあるのでやめましょう。

3.寒けがしたら早めにお灸

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風邪の初期の対処法として、最もおすすめなのはお灸です。お灸はちょっと手間がかかりそうなイメージですが、実際はすごく手軽なので、家に常備しておきましょう。

【やり方】
お灸は熱の弱いタイプのものを用います。通常は一か所につきお灸ひとつで終わりですが、寒けがしている時は、同じ場所に2個続けてすえます。

最初に紹介した、首の後ろの摩擦もすると更によいでしょう。


4.寒けがしたら早めのショウガ湯

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ショウガは本草学的には体を温め、発汗による解熱を促す作用があるほか、頭痛や鼻づまりにもよいとされ、初期の風邪に用いられる葛根湯の中にも含まれています。

汁物の中におろし生姜を入れてもよいですし、以下のようなショウガ湯もお手軽です…

【ショウガ湯】
すりおろしたものを、お湯にといて飲みます。

発汗を促したい場合は、お湯の量が重要で、できればマグカップ9割くらいの多めのお湯で飲むようにしましょう。

また、これだけだと美味しくないので、蜂蜜を入れてもよいです。


5.寒けがしたら、白湯にサンショウをひと振り

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山椒は体表の寒気を散じたり、肺を温めたり、宿食を消したりと、本草学的に色々な効果が認められています。

ただ、熱性が強く、長期間大量にとると気を消耗し、逆に体調不良の原因にもなるとされます。

少量なら常用可で、江戸時代の本草学者、人見必大も、山椒などを白湯に入れて日々飲んでいたようです。

人見必大の著書である『本朝食鑑』には、山椒、ゴマ、クルミ、枸杞葉、五加葉に、塩を粉末状にして混ぜ合わせたものを、朝晩の食後に白湯に溶いて飲み、健康を維持していたとあります。

必大はこのレシピを父から教わり、必大の父は「老いを終えるまで強健にして病なし」であったと述べています。

僕は色々混ぜるのが面倒なので、体を温めるのを目的に、毎朝白湯に山椒をひと振りだけ入れて飲んでいます。美味しくはないですが、ピリリとした辛さがクセになりますよ。


6.風邪の初期にオススメ、ネギおじや

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東洋医学では、風邪は初期の場合、発汗によって解消できると考えています。

そのため、寒けから熱の出はじめの段階では、いかに発汗させるかが鍵になり、漢方薬や、発汗を促す飲食物で対処していきます。鍼灸においても、発汗を促す手技などがあったりします。

発汗させるためのレシピは、江戸時代の『本朝食鑑』にあるネギおじやが簡単でオススメです。作り方は、ご飯と味噌とネギを水で煮るだけ。

【ネギおじや】
ご飯:1膳
水:ご飯茶碗に1杯
味噌:ティースプーンに山盛り1杯
ネギ:5cmくらいを小口切り

ネギには発汗作用があるので、冬は常備しておきたいですね。


7.発汗による解熱を促す3つのポイント

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風邪の初期でまだ寒けがあるうちは、発汗を促すものを食べるとよいわけですが、発汗促進メニューを作る際は、以下の3点を意識してみましょう。

・汁物
・温かい物
・消化によい物

これに、ネギやショウガなど、発汗作用のある食材を組み合わせると完璧です。


8.温かい物を飲食後、すぐに布団を厚くかけて横になる

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風邪の初期は、布団に入るタイミングも大事です。

汗をかくために暖かいものや、発汗作用のあるものを飲食した後は、眠くなくても布団を厚めにかけて横になるようにしましょう。

すみやかに布団に入ることで、発汗がさらに促進されます。

食べてスグ寝ると胃の不調や、逆流性食道炎の原因にもなってしまいますが、風邪の時はしかたがありません。そのため、発汗したい時に食べる温かい物は、できるだけ消化のよいものにしましょう。


9.発汗後はどうするべきか?

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発汗して熱が下がってきたら、まず湿った服を着替えます。

また、厚くかけていた布団を元に戻し、体力を消耗しないように発汗させるタイプの飲食物も控えます。

体が欲していて、適量であれば、冷やす物の飲食も可です。

1回の発汗で解熱しないケースは、発汗によって解熱する通常の風邪でなく、インフルエンザなどの熱の場合もあります。この場合、寒さを感じていなければ、一概に温め続ける必要はなく、状態に応じて看護していきましょう。

10.熱さましのツボ刺激

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風邪で発熱して寝ているときに、布団の中でできるツボ刺激法です。

手の爪の付け根の両わきと、水かきの部分を、瞬間的につねるような刺激をしていきます。1回につき3セットを行います。


11.喉の痛み、喉の乾燥、咳が出る時のツボ

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風邪をひいて喉の痛みんだり、喉が乾燥したり、咳が出るときによいツボです。このツボも布団の中で押しやすいので、いざという時のために覚えておきましょう。

位置の説明が難しいのですが、押して痛かったり、コリコリしているところが正解だと思ってください。

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自作イラストつきの東洋医学的な養生法を主に投稿していきます。/ 成鍼堂の堂主(東京都練馬区の鍼灸院です) / 著書 :『江戸の快眠法』(晶文社) / 養生やまと歌 / 『月刊秘伝』で「温故知新養生法」を連載中!