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少子高齢化とは言うけれども~精子バンクの必要性~

 日本は少子高齢社会であり、それは年々悪化している。

 これは日本経済にとって由々しき事態であるというのは政治家も経済学者も言っている事で、僕も同じ考えだ。というのも日本の経済力の高さはGDP、国内総生産で証明されてきたけれども、GDPというのは一人一人の消費と人口を掛け合わせたものであり、日本は日本人が思っているよりも世界で人口が多い国だったのである。

 日本の人口は現在世界11位の約1億2千万人。アメリカが約3億3千万人だから日本の約3倍。人種のるつぼで世界から人材が集まるアメリカでさえ3億人だった世界地図の中で、1億人を越える人口だったからこそ日本は世界でも存在感のある国でいることができたのだ。

 しかし、世界地図は変わった。
 これまで途上国だった約14億人の中国と約13億人のインドが先進国の仲間入りをし、お金と人材を集め始めた。GDPも中国は世界第2位となり、インドも5位に迫っている。このまま両国とも経済が発展すればGDPの1位、2位が中国とインドとなることは間違いないが、その中で日本の人口は試算では2100年には7000万人台にまで減少してるという予測がある。

 こんな中、経済や国のお偉いさんたちが時々言うこのセリフに、僕は腹が立っている。

「少子化は子供を産まない女性たちのせいだ」

 どんな事にも理由はある。そして我々世代は決して子供を嫌いになったのではない。


 経済的に子供を育てる事が現状考えられないから、産まない人も多くいる。
 性同一性障害で異性と交わる事ができないから、子供を授かれない人も多くいる。
 何らかの理由で結婚をしない選択を選び、子供を授かれない人だっている。

 社会が変われば新しい仕組みが必要になる。僕から言わせれば、現在の少子高齢化はそういった若者に子供を授かれるようにする仕組みづくりを放棄した老人たちのせいだと思っている。

 早急に作るべき仕組みの一つが精子バンクだと思う。精子バンクがあれば少なくとも性同一性障害や結婚を選択しない人々が子供を授かる事ができるのだ。

 しかし僕も民間のサイトに登録している身だが、精子バンクを民間で行う事は様々な問題を生むとも思っており、ずっとこの仕組みであるべきものであるとは考えていない。
 民間でボランティアのような形で行うことは、提供者・享受者双方にリスクがあるし、登録サイトを見ていると目的をはき違えている人も少なからずいるように思う。

 しかし困ったことに、老人の思考は変わらない。中には性同一性障害ですら未だに「教育の問題」であるという考えを変えない人々が少なからずいる。所得の問題で子供をまだ授かっていない人々は「努力不足」だと思っている人もいる。自分たちは高度経済成長とバブルの恩恵を受け、社会が思考を停止した結果、失われた30年を招いたというのに、何を言うのか。

 この仕組みは老人たちの退陣次第、変えていかなければいけない。しかし、それにはまだ時間がかかりそうだからこそ、僕は民間のサイトに登録する精子バンクの一人としての活動を始めることにした。


ベイビープラチナパートナー
アキヒデ
https://www.babyplatinumpartner.com/2020/05/31/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD-%E3%82%A2%E3%82%AD%E3%83%92%E3%83%87/



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