『トーキョー・リアルライフ』の思い出
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『トーキョー・リアルライフ』の思い出

昨年末、noteの水野さんにどんなものを書いたらいいのか相談にのってもらった。

幻冬舎plusで週一回公開していた「編集部日記」をnoteに移行したものの、サイト内にある編集部日記と、noteの自分のページにある編集部日記では見え方が全然違うな、と悩んでいたのだ。

水野さんは丁寧に話を聞いてくださり、これまでのキャリアのことを書いたらどうか、とか、本の制作裏話が読みたい、などとアドバイスをいろいろくださったのに、私がぐずぐずしているうちに元号が変わってしまった(ごめんなさい、水野さん!)。

このまま新しい切り口を考えていると、再開のきっかけがつかめなさそうなので、しばらくは日記的なものを続けようと思う。

そもそも、私は、武田百合子さんの『富士日記』や銀色夏生さんの『つれづれノート』など、日記随筆が好きだった。なかでも、買ったものや食べたもの、会った人、行った場所、といった記録的なところに興味を魅かれる。

その嗜好が仕事として結実したのが、20代半ばのときに作った『トーキョー・リアルライフ 42人の消費生活』(WEBアクロス編集室/パルコ編 実業之日本社 2003年)。

タイトルのとおり、東京に住む42人の男女の一か月の消費の記録を日記とともにまとめたもので、元になっているのは、パルコの「アクロス」→「WEBアクロス」で長く連載されている「消費生活」。学生時代からずっと読んでいた。

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まだ数冊しか単行本を作ったことがなく、今見ると、ページの流れは不自然だし、めちゃくちゃ下手な本づくり。ただ当時は、ブログもそれほど普及しておらず、普通の人の普段の生活の記録をまとめて読めるというのが珍しかったのだと思う。朝日新聞の書評に取り上げられたり、版も重ねた。

自分で編集した本がはじめて社会のなかで話題になるという経験をしたのが、「日記」だったのだ。

そんなことも思い出したので、編集部日記、がんばろうっと。

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書籍編集者&幻冬舎plus編集長。担当した本は、『銀河で一番静かな革命』(マヒトゥ・ザ・ピーポー)、『天皇のお言葉』(辻田真佐憲)、『じっと手を見る』(窪美澄)など。日記バックナンバー→http://www.gentosha.jp/category/editors-diary