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生産計画立案は、製造業の効率的な業務サイクルを確保し、品質の維持と業務の最適化を実現するために不可欠です。

一口に生産計画と言っても、目的によっていくつかの種類が存在します。

情報の精度やスパン、粒度が異なり、計画の立て方も、立てた後の各部署の動き方も異なってきます。

ムリ・ムダ・ムラのない生産計画を立てるために、ここでは大日程中日程小日程の3つの期間に分け、生産計画の種類についてご紹介します。

大日程計画

大日程計画は、6ヶ月~12ヶ月、または数年規模の生産計画です。
自動車業界では年度計画(年計)修正年計(修計)と呼ばれることが多いです。

対象期間は長いですが、過去の受注実績や納品量などをもとにこれからの受注量や納品量を予測したり、得意先からのおおよその計画に基づき、設備投資計画や人員計画などを立てていきます。

1年後や数年後を見据え、既存生産ラインの能増や新ラインの増設などを計画するのも、大日程計画の一部に含まれます。

大日程計画の要は、需要予測です。大日程計画は必要な人員や資金、機械設備などといった、資源を確保するための計画であるため、各資源を確保するための根拠を需要予測から導き出さなくてはなりません。

可能な限り得意先から情報を入手したり、市場調査の結果や過去のデータなどをもとに需要予測をしたうえで、できる限り正確な情報にもとづいた資源を確保していきます。

中日程計画

1ヶ月~6ヶ月の生産計画が中日程計画です。

顧客から受注した内示情報をもとに、生産量や生産ペースを計画していきます。

人員手配や在庫計画など、1ヶ月単位で考える計画内容が多い点が特徴です。

このことから、「月次計画」とか「3か月内示」と呼ばれることもあります。

中日程計画では、月別の生産計画をはじめ、材料の調達計画、現場のシフトを考慮した中長期的な人員配置などが行われます。

一度立てた計画は週ごとや毎日見直しを行い、都度修正を行いながら計画を実践していくケースが一般的です。

小日程計画

小日程計画は、1週間~1ヶ月間の短期スパンを対象とした生産計画です。

よりリアルな状況を反映させて、実現可能な内容にして、作業者が実施できるように落とし込んでいきます。

毎日もしくは毎週のペースでどの作業をするかを決定し、いつまでに作業を完了するかなどを細かく決めていきます。

納期をもとに、日ごと・週ごとの工程手順を決めたり、人員配置をしたり、現場に合わせた作業指示をしていくため、

3種類の計画のうち最も複雑化している計画で、生産管理の人間だけではなく、より生産現場に近い人間と連携しながら、計画立案していくのが一般的です。

しかし、緻密な小日程計画が立てることができれば、人員や機械設備の稼働率を上げ、生産リードタイムを短縮する効果も見込めます。

おわりに

3種類の生産計画について解説をしていきました。
業界や会社によっては呼び方やスパンが異なるかもしれませんが、生産計画をトリガーとした会社としての業務フローや関係部署の動きと合わせて理解しておくと良いでしょう。

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