お墓を守ることについての、風習の違い

スウェーデンでのお葬式に参加したのは初めてなので、一概にこれがこちらのスタンダードなのかは分からないのですが、今回感じたことを書いてみます。

まず、私はこちらの家族のお墓参りをしたことがありません。これは別に私が部外者扱いされているということではなく、夫や義母が行くところも見たことはない。

今回も義父の棺が教会に安置されているのは見ましたが、式が終わるとすぐに近くの小さなお城でお客さんたちとの食事会になったので、埋葬するところは見ていません。夫が言うには管理が問題になるのでとくに墓石のようなものは建てないかも知れない、ということでした。

代わりにこちらの人たちはお家の中のインテリアに馴染むような形で自然に写真を飾っていたりします。そうして写真を飾ることで、日常的に故人を偲ぶことになるのだから、とてもいい供養になるのではないかなと思います。大々的に仏壇やお墓を構えるよりも。

私も自分の時はそうして欲しいです。写真は無理にとは言わないけど。

ですがこうしている今も私の実家の母からは、来年の今頃は祖父と曾祖母の、もう何回忌かも思い出せないような法事があるので出来れば帰るようにとのLINEがきました。

そういう形式にこだわるのもいいけど、私は生きているうちに、いかにその人達と心を込めて触れ合ったかのほうが大事じゃないのかなと思います。私は孫の中の誰よりも祖父母たちと一緒に過ごす時間をたくさん取ったし大切にしたという自負があります。いずれ遠くない日に会えなくなることは分かっていたので。そういったことを大事にせずに、亡くなったからといって急に法事だお盆だと奔走するのは滑稽だと私の目には映ります。

母からは、自分たちが亡くなったら法事などはちゃんとしてほしいと言われたことがありますが、こういうの、呪いじゃないだろうか。

私だったら子供や孫にはなるべく親や先祖のことなんか気にしないで、自分が生きている時間を伸び伸びと生きて欲しい。墓を守るために時間とお金を割いたりしないで。本当に子供や孫が可愛いなら、余計な気苦労を背負わせまいと考えるのが普通じゃないだろうか。なんて思うのは、間違っているのでしょうか?

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