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「足関節の背屈制限(皮膚性拘縮篇)」#書く習慣66

日々の診療お疲れ様です。TROT(トロット)です。

最近の腑抜けた怠惰な生活から脱却するために今日はしっかりとまとめていこうと思います。

本日は足関節の背屈制限についてまとめていきます。

足関節の背屈制限が生じた場合、階段を降りる際やしゃがみ込みなどのADLや、スポーツ時に支障をきたすことが多いです。
また、高齢者ではつまづきやすくなり、転倒のリスクが上がる可能性が高くなりますのでしっかりとおさらいしていきたいところです。

今回は背屈制限を以下の4つに分けて構成していきたいと思います。
それでは、第1弾として皮膚・皮下組織性拘縮についてまとめていきたいと思います。

 ①皮膚・皮下組織性拘縮

 ②屈筋支帯性拘縮

 ③筋性拘縮

 ④脂肪組織性拘縮


今回も、この足関節拘縮の評価と運動療法より抜粋引用させていただきたいと思います。


足関節背屈可動域制限の考え方

・外傷や術後に背屈制限の改善を妨げる要因は以下の4つ
・今回の背屈制限では原因として一番多い後方軟部組織の問題を主軸にまとめていきたいと思います。

 ①後方軟部組織の問題

 ・原因としては一番多い

 ・後方軟部組織の伸長障害や滑走障害に起因するものが多くを占める


 ②術後早期の炎症組織の腫脹や関節周辺浮腫の問題

 ・水腫を伴う内圧上昇は運動制限だけでなく、疼痛とも関連する


 ③足関節背屈筋の収縮不全(背屈ラグ)の問題


 ・筋の癒着(滑走障害)


 ④前方インピンジメントに起因した疼痛の問題


 ・骨損傷後の障害や滑膜炎、靭帯の変性などが原因となる場合がある

 ・整形外科的治療が優先されるべきかの鑑別が必要


皮膚・皮下組織に対する評価と運動療法


⑴足関節周辺の皮膚の可動性について


・後方の皮膚は背屈時に皮下組織との間で滑走しながら背屈とともに遠位へと伸長される

・その際前方の皮膚は緩むことになる

①外側からの観察

・足関節運動軸より後側の皮膚は下方に滑走する

・外果より遠位の皮膚は外果をまたぐように前方に滑走し、足関節前側の皮膚は弛緩する

・背屈位から足部内転と内返し運動を行うと、足関節運動軸より前側の皮膚も遠位へと滑走し、外果周辺の皮膚は下方へと伸長しながら滑走する


②内側からの観察

・足関節運動軸より後側の皮膚は下方に滑走する

・内果より遠位の皮膚は内果をまたぐように前方に滑走し、足関節前側の皮膚は弛緩する

・背屈位から足部外転と外返し運動を行うと、内果周辺の皮膚はさらに下方へと滑走する


⑵皮膚・皮下組織の評価

・足関節可動域制限の原因として皮膚の滑走性が低下しているのか、伸長性が低下しているのか評価する


皮膚の滑走性とは皮下組織との間で生じる皮膚の移動性のことで、多くは皮下組織の癒着(滑走障害)に起因する

皮膚の伸長性は火傷や皮膚欠損後の植皮に伴うもの

・つまり、骨折術後の皮膚性拘縮の多くは滑走性低下に起因する

・皮膚に対する操作によって症状が改善すれば皮膚の滑走性が高く、皮膚の滑走によって関節可動域に変化が生じない場合は他の制限因子を考える


⑶触診による評価

①触診部位の確認

・背屈運動に伴う皮膚、皮下組織の評価は以下の3つのポイントを押さえる

 ⒈背屈運動とともに足関節運動軸より後側の皮膚が下方へ滑走すること

 ⒉内外果部では、足関節運動軸より後側の皮膚が前方に滑走すること

 ⒊背屈位からの内転及び内返しで、内果よりも外果側の皮膚が滑走する

  背屈位からの外転及び外返しで、外果よりも内果側の皮膚が滑走する


・足関節周辺での皮膚性拘縮は筋腱の表面上で生じる場合と、骨の表面上で生じる場合とがある

・足関節を内側から見ると、脛骨を挟むように前区画と後区画が区分されている。そのため脛骨の前縁と後縁を目安として筋腱の表面上であるのか、骨の表面上であるのか判断する

・足関節を外側から見ると、外果を挟むように前区画と後区画が区分されているが、それより近位では腓骨が外側区画に覆われる形態となっている。そのため外果周辺では外果前縁と後縁を目安として筋腱の表面上であるのか、骨の表面上であるのか判断する


・皮下組織の可動性を触診する際には、骨の表面上で行う場合と、筋腱の表面上で行う場合とで技術が異なることに注意する

・骨の表面上での評価は、骨と皮下組織との間での滑走性を触診すれば良いが、筋腱の表面上での評価を行う場合は皮下組織を深筋膜上で可動させる技術が必要である



⑷皮膚の滑走障害に対する運動療法

・皮膚の滑走障害に対して運動療法を行う場合は、徒手にて組織を操作する場合と関節運動下に操作する場合とがある

①皮膚の滑走障害に対する徒手操作

・急性期から行う際には直後の炎症反応の増悪に配慮しながら行う

・評価にて抽出された滑走障害の部位に対し多方向に徒手操作を行う


・術部の後側に滑走障害があることを想定して徒手操作を説明する

・徒手操作の留意点として創部が離開しないように皮膚を寄せて可動させる

・創部に対して前側および後側から皮膚・皮下組織を把持し引き上げるように操作する

・また創部が離開しないように下方や前方に操作を行い背屈運動への柔軟性を引き出す



②関節可動域運動と合わせた操作

・徒手操作に加えて足関節背屈運動を利用した皮膚の滑走操作を説明

・足関節運動軸より後ろ側に当たる皮膚の滑走性を腓骨または脛骨の表面上に分けて操作する

・背屈運動とともに皮膚を上方から下方へ寄せ長軸方向への皮膚滑走を加える

・外果または内果では足関節後側の皮膚が後方から前方へ滑走するように操作する

・背屈運動+足部内転+内返し、または、背屈運動+外転+外返しに必要な下方への皮膚の滑走性を引き出していく

・筋腱上の皮膚を関節運動を利用して滑走させる方法について説明する

・筋腱の表面上で操作を行う際には、関節運動に加えて皮膚を下方へ引き寄せる操作だけでなく関節運動に逆らうように上方へ皮膚を寄せて固定するように操作を行う



それでは、今日はこの辺で。


この間のさつまいも博はいろいろ食べましたが結局このさつまいもチップスが自分的優勝でした。

初っ端紫いもを食べてベトベトになり萎える私。




P.S.やーーーーーっと二日酔いが治ってきました。

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