見出し画像

デザイナー1年目に知っておきたかった10のこと

絶賛筋トレ中のわたくし、YouTubeで筋トレやダイエット系の動画をよく見るのですが、その時「筋トレ1年目に知りたかった10のこと」「ダイエットを始める前に知りたかった10のこと」みたいな動画によく出会います。

(意外に動画だとロジカルなきんに君)

なかなかおもしろい切り口なので、新学期の季節でもあるし、今回は自分の立場に置き換えて、「デザイナー1年目に知っておきたかった10のこと」というテーマでまとめてみました。
おじさんUIデザイナー・ウェブデザイナーが後悔と反省を交えてお送りする、こういうこと意識しておくとハッピーなデザイナーライフが送れるかもですよ、というおせっかいアドバイスとして受け止めてもらえればと思います。


1.いつだってテキスト・ファースト

人間が人間である限り、ウェブがアクセシブルなメディアである限り、いつだってテキストこそが人間の知的営みのメインコンテンツです。読めて聞けて書ける文字情報こそ最強。議事を早く取れるタイピング&ヒアリング能力、誤解のない指示を書けるドキュメント作成能力、自身の成果物を的確に説明できる言語化能力など、デザイナーであっても文章・文字に関するスキルは永久普遍・究極のポータブルスキルと心得ましょう。

2.英語が読めれば情報収集も捗る

結局のところ今も昔もデザインの本場は英語圏ですので、英語を抵抗なく読めて理解できるようになると最新の情報収集も捗ります。GoogleやAppleのカンファレンス内容、Figmaのアップデート記事、あるいはGAFAや有名デザインコンサルファームなどの凄腕エンジニアやデザイナーが書いたブログ。これらを翻訳で読むのと一次ソースを原文で読めるのとでは得られる情報量や視座は格段に違ってくるはず。

3.ツールの使い方を知るのにはキャリアは関係なし

デザインの細かなテクニックの習得や知見・経験の積み重ねはどうしても場数を踏まないと身につかないところはありますが、ツールの使い方を知っているかどうかはあまりキャリアに関係ありません。例えば社内でFigmaの最新機能を網羅している人には、意識と努力次第で今でもなれるはず。頭が柔らかく吸収が早く感度も高いという若者のアドバンテージは最大限活用しましょう。

4.機嫌よく早く丁寧にやれる人が重宝される

後輩ができるとわかりますが、結局のところ作業を任せたくなる人は仕事をニコニコ手早く丁寧にやれる人、です。誰も考えつかないようなアイデアを生み出せる人とか、弁が立ってプレゼンが上手い人とか、難しい作業をこなせるテクニックを持っている人とかではありません。まず身につけるべきは愛嬌と丁寧さとスタンプの量なのです。

5.歴史とアーカイブにリスペクトを持つ

「巨人の肩の上」という慣用句があります。先人の積み重ねた知見・発見があってこそ、現代の我々は文明や技術を進歩させることができます。
名著と呼ばれる本を読んだり、展示会に足を運んだりするなど、デジタル・アナログ問わず過去のデザイン資産や偉人に興味・リスペクトを持ち、大いに学びましょう。

6.他業種から学ぶ

例えば医療業界からはミスをしないための工夫、製造業からは効率的なオペレーションのアイデア、小売業からはユーザーの声を吸い上げたり顧客心理を探る施策などなど、いろんな業種ではそれぞれの分野ごとに秘伝のテクニックや鉄板のナレッジがあります。そこには時に我々にとっての課題を解決できるヒントが隠されているかもしれません。

7.量が質を担保する

残念ながら最初から量より質で勝負できません。随分ホワイトな環境になった現代では言いにくいことですが、副業でいろんな案件を経験する、一案でいいけど複数案作ってみるなどなど、キャリアの初期はスキルアップのためには、ある程度制作のボリュームを意識する必要があります。質と量どちらがいいというより、量をこなさないと質が上がらないのです。

8.流行り物に飛びつく

世間の人気を得ているコンテンツ対する冷めた目線を持つのは中学2年まで。ミーハーマインド大いに結構、アプリからアニメや音楽や映画などのエンタメまで、流行りものには是非軽率に乗っかっていきましょう。何がユーザーに受けているのかを知ることは、きっと良い体験設計のアウトプットにつながってきます。

9.書を捨て町を出て行動する

寺山修司よろしくなんでも体験してみる・自分でやってみることができる人は強いと思います。今だったらタイミーでバイトしてみる、UberEatsで配達員をやってみる、メルカリで稼いでみる、あるいはスクリーンリーダーを使って自分のデザインを読み上げてみるなどなど。実際にその環境に身を置くことで得られる知見はたくさんあるはず。

10.掘り下げるべきサブテーマを見つける

大きくデザインに主軸を置きつつ、個人的に掘り下げたい裏テーマを一つ二つ持っているといずれそれがデザイナーとしての個性につながると思います。情報設計、AI、タイポグラフィ、ワークフロー、課題管理、プロジェクトマネジメント、イラスト、写真撮影、マーケティング、コーチング、教育、プレゼンスキルなどなど。大きなテーマからニッチなスキルまで、一つでなくても複数でも良いと思います。その探究はきっとキャリアのどこかであなたを助けてくれるでしょう。


……以上、こう書いてみると個人的に色々できてない所もあるなあと落ち込んできたのでこの辺で。

デザイナーになる前の自分に会ってこれを教えてあげることはかないませんが、これから良いデザイナー人生を歩もうとしているあなたにちょっとでも響くことがかなうなら、こんなにうれしいことはありません。



この記事が参加している募集

新生活をたのしく

仕事について話そう

仕事のコツ

with 日本経済新聞

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?