日部星花(小説家)

小説家 主にミステリと児童書を書きます。近刊は『光る君と謎解きを 源氏物語転生譚』。 …

日部星花(小説家)

小説家 主にミステリと児童書を書きます。近刊は『光る君と謎解きを 源氏物語転生譚』。 こちら創作活動やファンアートや報告などの記事を投稿してます😌  https://twitter.com/seika_hibe

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  • 創作まとめ

    長くならないシリーズもの、自作の小説・漫画などごっちゃに創作物まとめです。

  • noteに書いていただいた私の著書のコラム

  • 袋小路くんは今日もクローズドサークル 外伝SS等まとめ

    宝島社文庫『袋小路くんは今日もクローズドサークルにいる』の非公式外伝SSです(書いているのは作者本人です)。SSときどき裏話、ときどきイラスト。ミステリ要素がないことも多いです。 お時間ある時にどうぞ😉

  • 新聞メディア掲載されたものなど

    デビューしてから取材していただき掲載されたり、ラジオ出演、コラムなどを少しずつまとめているところです。URLがあるものは、過去の記事などもご覧になっていただけます。ぜひ何か取材等ありましたらお声かけくださいm(__)m

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「光る君と謎解きを 源氏物語転生譚」発売決定‼️

    • 【タイムトンネルで飛んだスマホで】榛摺村殺人事件解決RTA【昭和因習村の少女を救え】 最終話

      #創作大賞2024 #ミステリー小説部門 第四章▼令和××年 九月二十二日――小野陽葵  時刻は午後二時をとうに過ぎ、三時を回ろうとしていた。 陽葵は当然として、忠も普段ならとっくに寝ている時間であったが、華子から立て続けに座敷牢の中に残されていた日記のようなものが送られてきてしまうと、眠気も吹っ飛んでしまった。 「まさか本当の京嶌家の血が、わたしたちにも華子さんたちにも一切流れてないなんてね」 「俺たちとしては『へー、そうなんだ……』で済むけど、七十年前の田舎の村

      • 【タイムトンネルで飛んだスマホで】榛摺村殺人事件解決RTA【昭和因習村の少女を救え】 第3話

        #創作大賞2024 #ミステリー小説部門 第三章▼令和××年九月二十日 楊梅町――京嶌忠 「……本当に、こんなことあるんだな」  陽葵とともに自分の部屋に戻ってきた忠は、スマホを見下ろした。  スマホの液晶には、ラインのトーク画面が映っている。そして陽葵の花のアイコンの横に表示された、昭和三十年代の日付が記かれた新聞の写真。  それは、祖母月子の従妹であるという、京嶌華子を名乗る少女が送ってきたものだった。 「七十年近く前に、京嶌家で殺人事件があったなんてね。全然

        • 【タイムトンネルで飛んだスマホで】榛摺村殺人事件解決RTA【昭和因習村の少女を救え】 第2話

          #創作大賞2024 #ミステリー小説部門 第二章▼令和××年九月十九日―二十日 楊梅町―小野陽葵 「『た』……?」  なんだこれ、と、自分のスマホを手にしたまま兄、忠が首を捻る。陽葵は神経質なところのある兄の物らしく傷一つないスマホの画面を覗き込み、忠のトークに「た」の一文字を送ってきた相手を確認する。 間違いなく、自分のスマホからのメッセージだった。アイコンも、友人とお揃いにした――ネットの拾い画だが――花のイラストである。 「誰かが拾ってくれたのかな」  期待

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          【タイムトンネルで飛んだスマホで】榛摺村殺人事件解決RTA【昭和因習村の少女を救え】 第1話

          #創作大賞2024 #ミステリー小説部門 あらすじ 昭和時代前半の因習村、榛摺村。そこには『御絵』という奇妙な絵を崇める不思議な風習があった。  そしてその榛摺村で、代々庄屋をしている名士の家系である『京嶌家』の老当主が亡くなった。その後、京嶌家の本家の人間たちが、次々と殺されていく不気味な連続殺人が起きる。  従兄弟を次々殺され怯える少女、京嶌華子。彼女は老当主の子が駆け落ちの末に生まれ、両親が死んで京嶌家に引き取られ、肩身の狭いの思いをしていた。  そんな怯える彼女の前

          【タイムトンネルで飛んだスマホで】榛摺村殺人事件解決RTA【昭和因習村の少女を救え】 第1話

          【Jumpホラー小説大賞銅賞受賞作品】君の知らない連続殺人 後編

          第五章1 「……それで怪我を」 顔を顰めた柏木さんが、警察に言った方がいいんじゃないかと堅い声で言う。視線は先程からこちらの左腕に固定されて動かない。 味噌汁を被ったことで、左腕には軽い火傷を負った。今は念のため薬を塗り、包帯を巻いている。 柏木さんと会ったのはまりあの遺体が見つかった翌日のことだった。学校は休みになったが、塾に自習に行くと言えば母は特に追及しないので、そのまま家を出た。 これもいつもの通り事件の話から始める予定だったのだが、軽くではあるものの巻いて

          【Jumpホラー小説大賞銅賞受賞作品】君の知らない連続殺人 後編

          【Jumpホラー小説大賞銅賞受賞作品】君の知らない連続殺人 中編

          第三章1 二人目の被害者――清水くんが発見された例の連続殺人事件は、安直にK市高校生連続殺人事件と呼ばれるようになったらしい。 『二人目の被害者の清水光輝さん(17)』  二〇二三年六月某日。わたしはネットニュースに乗ったばかりの、明るい茶髪の少女の顔写真と、眼鏡をかけた少年の顔写真を見下ろす。 テレビ番組では、被害者たちが揃って若いからか、日夜真剣な表情を取り繕った訳知り顔のコメンテーターたちが、理不尽に青少年の未来を奪うのは許せないうんぬんと好き勝手感想を述べてい

          【Jumpホラー小説大賞銅賞受賞作品】君の知らない連続殺人 中編

          【Jumpホラー小説大賞銅賞受賞作品】君の知らない連続殺人 前編

          あらすじ 階段から転落し怪我をした女子高生・唯衣は目が覚めると過去の記憶を失っていた――。 戸惑いつつも、友人グループだと名乗る三人、八上・清水・村上の協力を得て、唯衣は周囲になじんでいく。 だがなぜだか彼らは、唯衣に記憶を取り戻してほしくないようで。 そんなある日清水が何者かに殺される。巷で噂の高校生連続殺人事件の二人目の被害者となったらしい。 そして唯衣は偶然、事件の一人目の被害者・西寺も、唯衣の友人グループの一人だったと知ってしまう。 なぜ、唯衣の仲の良かった「友

          【Jumpホラー小説大賞銅賞受賞作品】君の知らない連続殺人 前編

          新世代ミステリ作家探訪・旋風編に対談が載りました!!

          書評家の若林さんとミステリ作家の対談集、『新世代ミステリ作家探訪 旋風編』(光文社)に対談作家として参加させていただいております〜!! トークライブでやった対談が文字起こしされて集められて書籍になったぞ……!! 『偽りの私達』『袋小路くんは今日もクローズドサークルにいる』などの拙著についてのほか、 児童書作家兼ミステリ作家として、今の児童ミステリについて楽しく語らせていただきました!⬇ 対談作家さんは著名な方ばかりでなんだか、このラインナップに入れていただいていいのか……

          新世代ミステリ作家探訪・旋風編に対談が載りました!!

          再生

          シナリオを担当したマーダーミステリー・『女王未遂』のトレーラー公開いたしました

          シナリオを担当させていただいたマーダーミステリー『女王未遂』がマダミスアプリ・ウズよりリリースされました! スパイ4名が繰り広げる推理×駆け引き×疑心暗鬼―― ロールプレイがお好きな方に特にオススメです! 詳しくはこちら https://www.uzu-app.com/scenarios/id/2023?scenarioId=2023

          シナリオを担当したマーダーミステリー・『女王未遂』のトレーラー公開いたしました

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          怪異調査コンサルタント/小説 

          #創作大賞2023 #ミステリー小説部門 あらすじ 警視庁には、『人の手によるものではないと思われる不審事件』を担当する、表向きには存在しない部署が存在する。その名を、怪異班。 新たに怪異班に異動してきた若手刑事・三好は、怪異班と提携する民間業者と調査に当たれと上司に命令され、怪異調査コンサルタントを名乗る男・神代久遠に出会う。黒髪に黒目、黒い服という黒ずくめの美しい男――神代は、養女であるという「あやめ」という少女とともに暮らしているらしい。 捜査することになったのは、

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          転生女子高生ですが、魔王はじめます。3話

          #創作大賞2023 前の話 転生女子高生ですが、魔王はじめます。2話|日部星花(小説家) (note.com) 3話 ●アシュタロス・昼・草原 青年「お前は……他の、魔族とは……違うようだ……。俺のことは、いいから……早く、この火から、逃げろ」 愛美「な……何、言ってるの!? いまさら見捨てて逃げるなんてできないよ……!」 しかし、火は迫ってくる。愛美の目からどんどん涙がこぼれる。 愛美<逃げるなんて無理。じゃあ、私、このまま焼け死んじゃうの?> 愛美<ここが夢

          転生女子高生ですが、魔王はじめます。3話

          転生女子高生ですが、魔王はじめます。2話

          #創作大賞2023 前回 転生女子高生ですが、魔王はじめます。1話|日部星花(小説家) (note.com) 2話 ▶第2話 ●アシュタロス・昼・草原 愛美<ここ、日本……? だとして、どこ? 記憶喪失にでもなったのかな……> 愛美<でも私、たしか事故に遭って……服もそのままだし……。なんで生きてるんだろう?> 愛美「……これ、夢?」 愛美<それが一番有り得そうだよね。事故に遭って眠っている私が見ている夢、っていうのが。明晰夢っていうのかな、こういうの> 愛美

          転生女子高生ですが、魔王はじめます。2話

          転生女子高生ですが、魔王はじめます。1話

          #創作大賞2023 #漫画原作部門 あらすじ 私、一ノ瀬愛美はただの女子高生だった――交通事故で命を落とした、あの日までは。 「お初にお目にかかります、陛下」 「……はい?」 しかし交通事故のせいでトリップしたのは、魔族が人間を蹂躙する、荒んだ世界。 ――ちょっと待て! ここはどこなの、なんで私、魔王陛下だなんて呼ばれてるの!? しかも先代魔王は悪逆非道の冷血漢で、世界全土で人間VS魔族の戦争状態らしい。 エもしかして私、ラスボス!? 勇者に倒される役どころ!? 「

          転生女子高生ですが、魔王はじめます。1話

          音描く君のミューズ 3話

          #創作大賞2023 前の話 音描く君のミューズ 2話|日部星花(小説家) (note.com) 3話 ――あんたの声に委縮するんだ 「遅い。まったくテンポに合っていない。そもそも音が滑りすぎだ」 「上向きに音が連なっているからとただただ上向してどうする。芸がなければ品もない」 「そのフレーズはもっと歌え。単調すぎる。違う! 微妙なニュアンスを聴き取るんだ。そんなこともできないで弱音とは笑わせる」 「楽譜の指示を見ているのか? 運指が雑だ。何のために楽譜に番号が振っ

          音描く君のミューズ 3話

          音描く君のミューズ 2話

          #創作大賞2023 前の話 音描く君のミューズ 1話日部星花(小説家) (note.com) 2話  ――彼の色をどうしてもどこかに留めておきたくて、私は絵を描くようになったんですから。  春宮美涼は、こちらの目を見て、真っ直ぐ言い切った。 「……でも、もう、だめですね。 あの時視た音を、もう今になるとうまく思い出せないんです。記憶も褪せた……。五分強ある曲の中で、色も無数に変化します。それなのに、私が今まで切り取って絵にすることができたのは十枚足らず。記憶が失せ

          音描く君のミューズ 2話