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「奴隷ラムシル」連載化構想 その3 基本構成

 ウジウジ考えてないで早く書けというところかもしれませんが、そうもいきません。小説は作品毎に違うものになるのでアイデア勝負、ストーリー勝負的な事が言われますが、書く側としては1つ書くとその作品の裏には未来のまだ世に出ていないいくつかの作品が隠れているわけで、つまりは書く内容は違っても構造的な再現性が必要なのです。

 スポーツ選手は家でもトレーニングしているそうですが、フィールドでの激しいトレーニングとは違って目を瞑って静かに両腕を上げてみるような事をするのだそうです。両腕を見ずに上昇させてみて左右が同じ高さだなと思ったところで止めて目を開けて見ます。すると左右の高さは違っているのだそうです。それを同じになるまでずっと続けるとか。これが何になるかというと、身体のコントロールです。スポーツは結果の前にパワーがあり、そのパワーの前にコントロールがあります。コントロールは激しいトレーニングだけで養えるものではないとか。

 書く事もそれと同じです。意識してコンロトールができるかどうかが重要です。無駄話はここまでにしましょう。


1話あたりの文字数

 3000字を一応の目安にします。Web小説ではプラットフォームによって少し違うらしいのですが、ネット上の誰かが統計をとったところ2000~4000字程度が主で4000字あたりが良いと書いてありました。これはよくわかりませんが、あるサイトで観察してみたところでは4000字はそう多くはなく、1500~3000程度までが多いようでした。

 オリジナルの「ラムシル」はだいたい10万字でしたので、30話程度にしてみたいと考えています。

ストーリー構成

 ストーリーの構成は下図を意識して書きたいと考えます。

今日もブーツ忘れてるぞ

 この件に関しては前の記事を読んでみてください。

仕掛け

 ただ、オリジナルではラムシルが奴隷になるずっと前のところで全体に掛かる仕掛けをしています。ですからその部分を①時系列をはみ出す形で後に持って行く、②奴隷になる事に通じるエピソードに変える、③省いてしまう、④そのまま使う、など考えなくてはなりません。少し難しいミッションです。

 ※最下部にオリジナル版の「仕掛け」のネタバレがあります。(読みたい方だけお読みください。)

人の上下関係と男女関係

 登場人物の関係もオリジナルでは平坦でしたが、凹凸を付けようと考えます。下の記事は男女関係について書いています。

 下の記事の下のところを見てみてください。これは上下関係に関してです。基本的に登場人物は変更しない予定です。








仕掛け(オリジナル版)

 ラムシルはプログラマーです。高いスキルを持っています。通常、ラムシルは「セカンダリー」と呼ばれるシステムの開発をしていますが、別のプロジェクトも手掛けています。

 「セカンダリー」とは(本編では詳細に説明を入れていませんが読めばわかるようにしてあります)人の頭の中の脳をプライマリーとした時に、それを補助するための外部の脳という意味です。外部の脳は企業や国家のサービスで他人と共有すべき知識を貯めておいて共有知として使用するものです。人は常にオンライン上にあり意識する事なくセカンダリーにアクセスし、その知識をまるで以前に自ら習得したものかのように使う事ができます。つまり基礎教育の知識を学校という仕組み以外でも頒布できるというようにして使用できます。

 別のプロジェクトはそのセカンダリーで共有知として使用できない、捨ててしまう部分を活用するもので、つまりは人工的な夢を作り出して楽しめるサービスです。こうして書くと複雑そうですが、小説本文の中ではくどい説明はしておらず、読めばわかるように書いてあります。

 この物語の仕掛けは、その新システムの最終試験に作ったラムシル自らが実験台となって使ってみるのです。この部分は冒頭ではサラリと流していますのでこれが仕掛けとは読者は考えません。これがわかるのはエンディングのところです。つまり、ラムシルは自分の作ったシステムに自分でまんまと騙されているというわけです。

 

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