演説原稿②-<出発点>国会議員を目指し、公募に手を挙げた理由

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2019年3月、立憲民主党の公募に手を挙げました。
その際に書いた理由と、議員として取り組みたいテーマです。
演説原稿そのものではありませんが、その出発点としてここに記載します。
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この度、下記について挑戦するために、国会議員を目指します。

1. 市民社会を基盤とする「科学技術立国」の構築
私は、約15年間、市民と研究者との対話機会を創出する活動を行ってきた。この間に起きたことは 「科学技術立国」日本の凋落と、東日本大震災・福島第一原発の事故、そして市民と研究者との深刻な分断であった。科学技術は市民社会が共有する力として機能すべきものであり、それには、市民、専門家、政府や行政の開かれたコミュニケーションの場が必要である。こうしたあり方を理想とし、過度な「選択と集中」ではない多様な基礎研究の振興、厳しい研究環境の改善、原発ゼロの実現に向けてとり組みたい。

2. 人の生を豊かにする予算配分(福祉と文化)
私の仕事は国税によるものが主であり、まず国民のため、そして社会や地球規模の課題解決への貢献といった視点で考えてきた。一方で、育児中の生活者の視点からは、その予算規模や予算策定の過程に疑問をもってきた。本来、文化や科学技術の政策は、短期的な結果を求めるべきものではない。一方で、貧困や待機児童といった日々の困難のなか、大きな視野で考える心の余裕がない人々が増えているのが現状ではないだろうか。福祉も文化も、人が生きていく環境をつくる糧となる。どちらも充実させるための予算配分に向けて学び、活動したい。

3. 専門性のある内容を「伝える」、未来を共に考える「対話の場をつくる」
市民と専門家のコミュニケーション手法は政策議論にも有効だ。結論ありきのプレゼンテーションではなく、共通の課題を整理し、信頼を構築し、個人の違いを認め、「いかなる未来を望むのか」を共に考えることが重要である。これまで培ってきた技術をいかし、全ての市民が当事者となる政治をつくっていきたい。

以上が、議員としてとりみたい主なテーマです。

「国民の政治離れ」といいますが、現状の日本は、国民同士、お互いの信頼が失われつつあるという実感があります。
・真面目に議論している人を、あざけり笑う風潮
・ヘイトスピーチなど、社会を蝕む根本的な考えのねじれ
・国の全員を支えるために払う税金が、自分に返ってこないのであれば
 システムそのものが必要ないと感じてしまうような余裕のなさ

長年、何かをつくる活動をしてきた中で、この日本の現状へのわだかまりが自身の心を大きく占めるようになってきました。そして今、この現状にしっかり向き合うことに、残りの人生をかけたいと考えます。

面白いことはもっと面白く、真面目なことは、とことん真面目に向き合える。
余裕のある心で、自然な感情を表現できる。
賛同できなくても違いを認め、自由な思考で、まっとうな議論、建設的な対話ができる。
そんな社会を取り戻し、実現したい。
そして、それを、立憲民主党の基本政策と、個人の尊厳を尊重し多様性を重んじる姿勢に共鳴し、その一員として挑戦したいと考えます。