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直観力のススメ

 ヒトは言語能力を獲得したことで情報の均一化と個体間共有を実現し、それは論理的思考を規定する必須の道具となりました。

 言語習得前の乳幼児が思考していないかというと、そんなことはありません。言語を介さない思考は漠然として動的なものですが、非言語的思考というものがあることに、疑う余地はないでしょう。

 ヒトに近い動物も思考します。それは言語を介さない思考であって、厳密な論理的思考とは性質の異なるものですが、彼らは高度な言語を使わずとも生存競争を勝ち抜く思考を備えています。

 言葉は不十分で不完全な代物です。

 概念を言葉に下ろすと相当量の情報が脱落します。薄く残った単純明快な情報記号たる言葉を積み重ねて、ヒトはそれらを設計図のように見ながら、元々の概念を脳内で作り直しているのです。

 しかしながら私たちは、言語習得の過程で「言葉こそ至高」であるように感じ始めます。ほんとうは言葉以前の、言語を介さない思考も重要なものであるはずなのに、客観性を重視する現代文明では特に、とらえどころのない漠然としたものを忌避する傾向があるのかもしれません。

 論理的思考から「ひらめき」は生まれません。

 ひらめきはいつだって、直観によって生じます。それは脳が特定の事柄に集中するのと対極にあるような、フラットな状態にこそ起こり得る現象です。非言語的思考は言語中枢のみならず大脳全体の活動によって観測され、それは様々な記憶情報が有機的に結びつくことで瞬間的に最適解を導くような神秘の現象です。

 情報を記憶し経験を蓄積することの意味は此処にあります。「調べたら直ぐに分かることを何故記憶する必要があるのか」という問いへのひとつの解答にもなるかもしれません。

 

 そんな話を、ひらめきました。

 それで記事にしてみたものの、情報源は不明です。過去に読んだ書籍やら論文やらの情報が雑多に記憶されていて、おそらくそういう中から生まれた文章なのだけれど、ごちゃまぜなもので確証が得られません。ああ、これは「ひらめき」の問題点かもしれないと、私は天を仰ぎます。あ、室内なので天井でした。

 おしまい。



 拙文に最後までお付き合い頂き、誠にありがとうございました。願わくは、貴方の直観力が困難を打ち砕き道を切り拓きますように。




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