閉じた瞳 《詩》
「閉じた瞳」
瞳を閉じたまま歩き続けた
いつか繋いだ手を離される気がして
僕はその瞬間を
見るのが怖かったから
瞳を閉じたまま歩き続けた
其処には
綺麗な花が咲いてるらしいけど
全てを失った後に
その花の残像が消えないから
いつまでも心に残ってしまうから
言えなかった言葉だけが
ぽつんと落ちた
幸せになりたかった
君の後ろ姿を見てた
僕はまた
瞳を閉じたまま歩き続けた
通りを夜が横切って行った
Photo : Seiji Arita
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