忘れたふりのマリア　《詩》

「忘れたふりのマリア」

それは　成り行き　なし崩し

夜と月　揺れるカーテン　

重なり合う影


碧い海に星が降る　それも束の間


醒めるから夢　

見え隠れする下心　


嘘つきなのか　
全てを知って騙されてるのか


澄ました笑顔で忘れたふりのマリア

肩を抱いた二重瞼と甘い罠　

指先でなどり唇を這わせた鎖骨　


ベッドに残していった長い髪

横取り　秘密　噂の種　

またつけあがる

一人遊びの合言葉　　

帰さないとか　
離れないとか　


迷路にゴールは無い　知ってるさ

胸元に誰かの残した証

どっかで聞いた誘いの言葉

脱ぎなよ　楽になればいい


約束なんてしないから