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#11.1 「DXの本質」 求められるデジタルシフト

さて、DXの本題に入っていこうと思います。
DXと言ってもどこから進めたら良いのだろう?
そう思う人(企業)も多いのではないでしょうか?
ここで、DX の構造を考えてみたいと思います。
下図です。
まずは、デジタル・シフト(デジタル化)するポイントを見極める必要があります。そのポイントはいくつかあります。ここで、下図に「DXの構造」を示します。

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以下に、主要なデジタル化のポイントを考えてみようと思います。
概ねこの4つがポイントだと考えています。

1.顧客接点のデジタル化
2.モノ・サービスのデジタル化
3.知識、経験のデジタル化
4.プロセスのデジタル化

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一つずつもう少し詳しく見てみようと思います。


1「顧客接点のデジタル化」
・既存の顧客接点をデジタルに置き換える
顧客との接点を、デジタルに置き換えられるところは置き換えということです。今までは、対面や店舗でしか販売できなかった商品やサービスという顧客接点をデジタル化します(ECだったり、アプリだったり、SNSだったり)

・タッチポイントの創出
デジタル技術の進化により、新しい顧客接点を生み出すことことも可能になってきています。
新型コロナウイルスのパンデミックでは、対面での顧客接点が減り、ECやアプリでの顧客接点が増えました。
これをピンチではなく、チャンスに変え素早くデジタルシフトし、ビジネスを変容していく必要が顧客のニーズに素早く対応することです。
OMO(Online Merges with Offline)と呼ばれるような、ネット上とネット以外の店舗などの垣根を超えたアプローチが必須になってきます。


2「モノ/サービスのデジタル化」
・モノ/サービスそのものをデジタル化しまうということ

Amazonのキンドル等がその代表例として、よく挙げられます。また、Netflix等もその一つでしょう。
モノやサービスをデジタル化することで新しい体験価値が生まれます。
キャッシュレス化に伴う、Paypay、LINEPay、ビットコイン等もお金をデジタル化することで新しい価値を創出しています。新型コロナウイルスのパンデミックにより、キャッシュレス化は大きく進化したと思われます。
わたしの所属するMt.SQAUREでも完全キャッシュレスの店舗をロイヤルHDと構築したことによって新たな体験価値を生み出せました。


3「知識・経験のデジタル化」
・今まで、企業や個人が知識や経験として培ってきた無形の資産をデジタルに変えて提供するということです。

このような無形資産が新しい価値を創造することは少なかった。
これは、Youtubeやクックパッドが、そうです。今まで企業や個人の中だけにあった、知財をデジタル化して価値に変えていくことがトレンドになりつつあります。また、今まで蓄えられていたデータを新たな流通経路で提供したり、単なるデータを価値ある情報に変えて提供したり、することもできるでしょう。

4「プロセス・作業のデジタル化」
・業務プロセス、作業をデジタルに置き換えるということです。

効果が見えやすいデジタルシフトです。
しかし、今まで実施してきたデジタル化は、プロセスの一部や作業の一部をデジタル化してきただけのモノが多いように思えます。
これは、改善にすぎません。
DXでは、変革をしなければなりません。
抜本的にプロセスの構造を変えたり、作業する人の関わりの削減ではなく、ゼロにしないと意味がないのです。


このような上記にあげた要素を参考にデジタルシフトの構想を描き、DXとしての構想を描き、大きく考え(Think Big)小さく実行し(Act Small)、素早く効果出す(Quick Benefit)をサイクルを作りあげ、Agileに回していく必要があるのです。

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ここで、最近の傾向で注意しなければいけない点があります。
大きなDXの方向性は見えた(Think Big)ので、では小さく始めよう(Act Small)ということで、PoC(Proof Of Concept:概念実証)や実証実験を行います。ここで良く見受けられるのが、PoCや実証実験だけで終わってしまい、いつまでの効果(Quiick Benefit)が出ないという現象です。
まさに、「PoCシンドローム」です。
特に、コロナ 禍において、PoCで満足していては意味がありません。
少しでも成果を出さないといけません。そのスピード感が重要です。

また「計画でっかち」になってませんか?
「計画依存性」「プランニング・シンドローム」です。計画ばかりが立派で、その計画を作ることが目的になってしまって一向にアクションが起きない。もしくは、アクションを起こすまでに時間がかかる。
これでは、意味がありません。ファーストムーバーアプローチが重要です。
TRY & LEARN & PIVOTです。このサイクルをいかに高速に回すかです。
もはや、PDCAのサイクルでは、もう遅いのです。

このスピードを加速させる為に、同時にデジタルシフトする基盤を並行して構築する必要があります。


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