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生産技術もリモートワーク可能にしませんか?

先日こんなツイートをした。

要するに、「生産技術もリモートワークしようぜ!上層部の人は脳死で強制出社させるのはやめようぜ!」がこのツイートの主張。
ツイートでは主張として端的過ぎるので、noteの記事でもより詳しく解説したい。
この記事で記載する内容は生産技術がリモートワークができない理由と、リモートワークするために必要な条件、最後にリモートワーク経験者として使って良かったガジェットについて解説する。

尚、この記事のタイトルだけ読んだ強制出社一派が青筋を立てて怒り出さないことを懸念している。
そのため最初に私のリモートワークに対してのスタンスを発表する。
一旦は私のリモートワークに対する大方針をご認識頂き、リモートワーク賛成派も反対派もどちらも最後まで読んでいただけると幸いである。
「みんなを強制出社させようぜ!」→×
「みんなを強制的にフルリモートにしようぜ!」→×
「強制的に□曜日は出社、■曜日はリモートにしようぜ!」→×
「出社/リモートも各々の自由にさせようぜ!」→△
「アウトプットをしっかり出せるという前提で、出社/リモートを各々の判断で自由にできるようにしようぜ!」→○

リモートワークを推進するためにやらないといけないこと

まずリモートワークを考えるうえで、大事な大前提がある。
それは「リモートワークをしたとしても出社した時と同等かそれ以上の成果を出す」ということである。
リモートワークは自分もやったことがあるのでわかるが、サボろうと思ったらサボり放題である。(いや、出社してもサボろうと思ったらサボれるのだが)
サボり放題だからと言って社員全員をサボらせていたら会社は確実に倒産する。
そのため、
会社側は「成果をしっかり出すという前提でリモートワークを認める」
社員側は「成果をしっかり出すという前提でリモートワークを許容してもらう」
このマインドが大切である。

生産技術がリモートワークをできない理由

リモートワークをするための大前提をまずは理解してもらったとして、ここからは「生産技術がリモートワークをできない理由と、ではどうしたらできるようになるのか」について解説する。

一般的な話として、リモートワークができない理由は「何かトラブルが起きた時に対応するべき人間が現地にいないため、即時対応ができないため」が主な理由だと思われる。
では生産技術者であればどういったケースであればあてはまるか?
私が考えるケースは以下2つである。
・設備が故障した
・規定内のモノができない

設備が故障した

トラブルと言ったらコレとも言うべき理由。
頻度が多いので生産技術も巻き込まれることが多い。
本来であれば設備の故障についての所掌範囲は保全(会社によっては部署名称が整備だったり設備だったり)である会社が多いと思う。
※会社によっては生産技術が対応することもある。
そのため設備が故障した時の一次対応は本来保全であるべきであるのだが、なぜか生産技術に最初に電話がかかってきて、「設備調子悪いから来てよ」と言われる生産技術者は多いと思う。

何とかしたいことは山々なのだが、会社の仕事の所掌範囲が生産技術でないのであれば所掌範囲の部署にやってもらう方が良い。
と言うのも、会社によっては「生産技術者は生産設備の修理を行うべきでない」という決まりがある会社もある。
決まりがあるのであればそれを守るべきであるし(もちろんそんな悠長なことを言ってる場合ではないこともあるが)、良かれと思って下手に触ることで却って設備の状況を悪くしてしまったり、最悪ケガをする可能性もある。

そのため、このトラブルについては生産技術ではなく(本来の所掌範囲である)保全で対応してもらうことがベストである。

中には設備が故障したら「保全を呼んでよ」とわざわざ生産技術に電話をかけてくるちょっとアレな輩製造もいるが、まぁリモートワーク中にこの電話が来たとしても自ら保全に電話するように促せばよい。(舌打ちくらいはされるかもしれないが)

とは言えこここまでの話は「普段は設備の稼働が安定しているのに突発的なイレギュラーが起きたケース」である。
立ち上げ当初の初期流動期間は思うように設備が動かず、製造部門に迷惑をかけてしまうことも多い。(チョコ停の頻発等)
このようなケースであれば、さすがに出社してきめ細やかな対応をするために出社したほうが良い。

規定内のモノができない

続いて規定内のモノができない場合。
これは工場に取って由々しき状況である。モノの出荷を止めてしまうからだ。

品質の良いモノというのは生産技術が準備した生産システム(生産設備や生産条件など)によって担保されるものである。
そのため、このようなケースは生産条件を設定し直すことが多く、この仕事は生産技術(または製造技術)で行う会社がスタンダードだと思う。
その場合の仕事の流れとしては

規定内のモノができない
→生産技術が生産条件を設定
→品質管理(品質保証)部門がその品質を確認して問題ないと判断
→製品出荷
この流れになると思う。
(もちろん会社によって違う)

このようなケースでは「生産条件の設定ができる人間がリモートワークしていたら生産条件を設定できないから生産が止まってしまう」と思われるかもしれない。

しかし、この場合は出社している生産技術者が代わりに生産条件の設定をすれば対応すれば対応可能である。
具体的な対応例としては出社している生産技術者がリモートワーク中の担当に連絡を取り、指示を仰ぐ。
(例えば樹脂成型であれば樹脂の射出速度を上げろとか圧力を上げる、保圧時間を長くする等)

トラブル対応のスピード感は若干悪くなるものの、だからと言ってこのケースがあるからと完全出社させたとしても、担当が休みを取っていたら全く同じ話である。
とは言えこここまでの話は「普段は品質が安定しているのに突発的なイレギュラーが起きたケース」であり、立ち上げ当初の初期流動期間や品質が安定しない時期はさすがに出社してきめ細やかな対応をするために出社したほうが良い。(これは上で書いた設備故障と同じ話)

それでも現場に足を運ぶほうが良いこともたくさんあるという話

ここまでリモートワークは可能であるという話はしたものの、それでも生産技術は積極的に出社して、積極的に現場に足を運んだほうがいいことも多い。
理由としては以下3点である。
・現地現物で確認しないといけないこともある
・会社の文化を知る
・製造の人たちとの信頼構築
1つづつ解説する。

現地現物で確認しないといけないこともある

生産技術者はできる限り出社した方がいい理由1つ目は「現地現物で確認しないといけないこともあるから」である。
・図面と現物が合ってない
・図面がそもそも無い
・図面ではイメージしきれない
・伝聞のみでは何が起こっているかを把握しきれない
仕事をしていると、このようなことが起こる。

そのために現地に赴いて見て・聞いて・嗅いで・触って(さらに業種によっては味を確認して)把握する必要がある。
しかし当然ながら、リモートワークではこれはできない。
このことからケースによっては「現地現物」のために出社した方が良い。

会社の文化を知る

これは生産技術者に限らずの話。
配属されて間もない頃もできたら出社した方が良い。
なぜかと言うと、出社することで周りの雰囲気から「会社の文化を知れる」からである。
(質よりもスピード優先、体裁にとにかくこだわる、予算にうるさい等)

一般的な話として、組織の一員は組織の文化に沿って動く方が何かと良いというのはわかって頂けると思う。
そしてリモートワークよりも出社した方が会社の文化はより濃く感じることができる。

このことから、出社することでその会社の文化を肌で感じ、そして自分の仕事のやり方を会社の文化に沿ってチューニングすることが大事である。
こうすることで会社からも評価してもらいやすくなるため、上司の査閲をくぐりやすくなったり、待遇を上げてもらいやすくなる。
以上から配属間もない頃(最初の半年等)は出社した方が何かと良い。

製造の人たちとの信頼構築

生産技術者は出社した方が良い理由の3つ目は「製造の人たちとの信頼構築」である。
ここからはやや感情論の話である。

生産技術に配属されたら、特に製造の人とは仲良くしておいた方が良い。
試験のために生産ラインを止めてもらったり、サンプルを準備してもらったりと色々と連携する機会が多いためだ。
仲良くするといっても、ずっと付きっきりで現場に張り付いておしゃべりする必要はないのだが、少なくとも製造現場のために一生懸命やっている素振りだけでも見せた方が良い。

傾向的な話ではあるが、製造の人が好む人間は以下のようなタイプだ。
・元気である
・返事が良い
・フットワークが軽い
・製造現場を良くしようという気概が見える
以上のような人間を好むことから、少なくとも配属間もない頃はリモートワークをせずに積極的に製造の人たちとコミュニケーションを取った方が良い。
連絡を取ったらリモートワークで面直で話をできない・・となるよりも、今から行きます!と元気に言った方が確実にあなたの信頼度は高まる。

以上の理由から、リモートワークをするのは製造の人からの信頼がある程度高まってからの方が良いだろう。

まとめ

ここまでいろいろ書いたが、まとめると以下である。

・リモートワークはあくまで権利である、権利を獲得するためには出社した時以上に成果を出すこと
・生産技術でも運用方法を工夫すればリモートワークは可能である
・配属間もない頃は出社した方が良い

ここまで色々と書いたが、生産技術者は職種の特性上リモートワークをできる機会が少ない。
それでも、リモートワークというのは色々と優れている点は多い。
・通勤時間を0にできるので時間が有効活用できる
・通勤によるストレスを軽減
・出社した時の細かいお金(コーヒー代等)を節約できる

まだ生産技術部門にリモートワークを許可していない企業については、ライフワークバランス向上のために一度リモートワークを認めてみてはいかがだろうか?

リモートワークで買ってよかったもの

ここまで生産技術のリモートワークについて書いた。
最後にリモートワーク経験者として、リモートワークするにあたり買って良かったものを最後に紹介する。

マイク付きヘッドフォン

紹介する品はマイク付きヘッドフォン。
リモートワークで会議を行う方も多いと思うが、会議中に周りの音が入るのが心配な方もいると思う。
この製品はマイクにノイズキャンセリング機能が付いているため、周りの音を遮断するため神経質にならずに済む。
色々と探している中、自分はエレコムのHS-HPを買った。
そこまで値が張った製品ではないので正直そこまで期待していなかったが、想像以上にノイズキャンセリングしてくれて驚いた。
コスパ重視で選ぶなら良い選択だと思う。

モニター

リモートワークする際は会社からノートPCを支給されると思う。
しかし個人的にはノートPCの画面ではなく、もう一つモニターを使用した方が良い。
理由は以下だ。
・画面が小さいので仕事しずらい
・ノートPCの画面はどうしてものぞき込むような姿勢になり、猫背になる
・デュアルモニターにすると仕事の効率が上がる

そのため、自宅の机のスペースに余裕がある方はモニターを準備することを強くおススメする。
モニターも4KだとかType-C給電ができるとか色々あるが、個人的には安くてそこそこの画面の大きさ(23型以上)があればいい人間なので、とりあえず自分が使っているものと同程度のスペックで同メーカーのものを紹介する。

キーボード

会社のノートPCにキーボードは付いているものの、テンキーが無いとか叩き心地が悪いなどの不満がある人もいるだろう。
その場合はノートPCのキーボードとは異なるキーボードを使う必要がある。
キーボードも詳しい人は色々とこだわりがあるようだが、自分のこだわりはテンキーが付いていることと、一つのキーボードで複数のパソコンを繋げること(マルチデバイス)くらいだった。
※なぜ1つのキーボードで複数のパソコンを使いたかったかと言うと、会社のパソコンは作業用、家のパソコンを情報調査用とすることで効率よく仕事を進めたかったため。
そこで購入したのがロジクールのK375。
2年程使っているが、大きな不満もなく使い続けている。

マウス

続いてマウス。
これもこだわる人はトコトンこだわると思うが、自分のこだわりは進む/戻るのサイドボタンが付いていることと、手首に優しいこととだけだった。
(マウスの操作しすぎで若干腱鞘炎気味だったので)
そこで手首に優しいという触れ込みのサンワダイレクトの400-MA092という
マウスを購入。
このマウスはまだ3か月くらいしか使ってないが、若干良くなった・・?という程度でよくわからない。
もう少し使ってみる。

ノートPCスタンド

次にノートPCスタンド。
これはリモートワークでは使用してはいないが、会社で使用している。
ガジェット周りの紹介をしたので追加で紹介する。
モニター紹介の章でも書いたが、ノートPCだとモニターをのぞき込む形になってしまうため、ノートPCに角度を付けることによってこれを(多少)解消した。
2年くらい使っているが、自信を持って買ってよかったと言える品。

マッサージガン

最後にマッサージガン。
正直これもリモートワークとは関係ないが、リモートワーク=PCに向かう仕事=肩こりや腰痛の原因=マッサージが必要、ということで半ば強引に紹介する。
元々自分は腰痛を持っていたのだが、これを緩和したいと思い購入したのがMYTREXのマッサージガン。
もちろん腰だけではなく首や肩、その他筋肉痛にも有効なので体のコリに悩んだり、頻繁に運動をしていて筋肉痛に悩まされている方にもおススメである。
少々高いものの、日々の細かいストレスを緩和できたので買って良かったのでおススメする。

以上であるが、他にも「コレは買って良かったよ!」という製品があればnoteのコメントやXで紹介して頂けると幸いである。

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