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フォントについて/自費出版のあれやこれや#21

今回は本の中で使うフォント(書体)について。

日本語のフォントは大きく分けて明朝体ゴシック体があります。明朝体は横線が細く縦線が太くなっており、ウロコがついているのが特徴です。
対してゴシック体は縦横の線の太さが同じでウロコはありません。見出しや本文で強調したいときなどに使用します。
同じフォントでもウエイト(文字の太さ)の細いものから太いものまで数種類あるものもあります。

フォント


フォントには適材適所があります。例えば、本の本文は細い明朝体を使用することがほとんどです。長い文章を読むには細い明朝体が可読性がよく、疲れにくいのです。新聞も本文は明朝、見出しにゴシックや太い明朝を使っています。反対にスマホやパソコンなどモニターで文字を読む場合は、ゴシックの方が見やすくなります。

ちなみに新聞の明朝は80%くらい横より縦が短い扁平文字です。かぎられた紙面にできるだけ情報を詰めるために80年ほど前に開発されたそうです。正体(元の大きさ)の文章と比べると同じスペースに入る文字数が多いですね。普通の書体を80%縦だけ縮小すると文字の線幅にばらつきができ視認性が悪くなります。なので新聞明朝は最初から80%の平体でデザインされているのです。

平体80%


最近の本はひと昔前に比べるとフォントサイズが大きいものが多いような気がします。新聞の文字もどんどん大きくなってますよね。

ここ数年、フォントを擬人化したコミック『フォント男子!』(角川コミック)や欧文フォントを擬人化した書体解説マンガ『となりのヘルベチカ』(フィルムアート社)、イギリスで10万部を売り上げ世界14ヶ国で翻訳出版された『私の好きなタイプ 話したくなるフォントの話(原題:Just My Type)』 (ビー・エヌ・エヌ新社)が日本でも発売されるなど、ちまたでもフォントに注目が集まっています。


私的には『文字の食卓』(正木香子著・本の雑誌社)で懐かしの写植書体に触れると、ノスタルジックな気分になります。ゴナU、ナールE、多用してたよなぁ……。その懐かしの写研書体が2024年ついにデジタル化されるとのこと。ボカッシィもデジタル化されるかしら。

フォントによって、本の印象はだいぶ変わります。小社では本制作の前にレイアウト見本を出していますので、確認していただけますよ。

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