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知能検査WISCを受けたときの話

僕は中学生の頃にWISC-Ⅲという知能検査を受けています。
同様の検査をこれから受ける方や、自身の結果を誰かと比較してみたいといった方に何か参考になればと思い、
僕の結果を示しつつ、検査の様子を振り返ってみたいと思います。

なお、僕が検査を受けたのは2012年とかなり前ですので、現在では検査の内容や名称などに変更があるかもしれません。
また、正確な数値の公表は念のため控えておきます。

まず全検査IQが70後半で、知的水準としては境界線のようです。
知覚統合は平均値の100を少し超えているのですが、
注意記憶が80後半、処理速度が80前半で、
言語理解が最も低く60後半という結果でした。
僕は言語を使ったコミュニケーションで問題が生じることが多いので、日常での経験とも一致しています。

個別の検査を見てみると、評価点が著しく低いのは単語の問題です。
「ウサギとは何ですか?」のような哲学的な問いにひたすら答えさせられました。
もちろんウサギが何かは知っているのですが、それを言葉で説明しようと思うとすごく難しい。

(耳が長くてジャンプが得意な動物……うーん……この説明だとカンガルーの特徴とも被っちゃうかな……)
(ニンジン好きなイメージがあるけど、野生のウサギは意外とニンジンは食べないって話も聞いたことあるような……)
(ウサギって何色だっけ?白……黒……茶色……グレー……白黒混ざってるのも見たことあるかも……いろんな色があって一言に絞れない……)
(辞書にはなんて書いてあるんだろう?ウサギ目ウサギ科の哺乳類で〜、とかかな?なんかウサギ専門の学者さんみたいで堅苦しすぎる……)
(いや、学者さんだったら「ウサギとは私の人生です」とか答えそうだな……)
などと、しばらく無言でアレコレ考えた末に「わかりません」と答えてしまいました。

細かいことを気にしすぎて何も言えなくなってしまうのは僕の悪い癖です。
正確さを優先するあまり、伝えることを放棄してしまったのは良くなかったと思います。
思い切って「耳が長くてジャンプが得意でニンジンが好物というイメージで知られる色とりどりな哺乳類です!」と答えれば良かった……の…かな?
今でもこの問題の模範解答がわからないです…。
他の方々がどんなふうに答えているのかとても気になります。

次に評価点が低いのは理解という項目ですが、検査の内容を忘れてしまいました。

類似という「りんごとみかんはどこが似ていますか?」といった問題にも上手く答えられませんでした。
記憶が正しければ、複数の回答を求められたと思います。
「どちらも果物で……それから……わかりません」となってしまいました。
なんとなく共通点は感じるのですが、それを言葉で表現しようと思うと困ってしまいます。
やっぱり言葉を介して何かを伝えるという行為が苦手なようです。
僕は対人恐怖が強いのですが、言語能力の低さもその原因の一つになっていると思います。
noteで文章を書いていくうちに、少しは鍛えられるでしょうか。

不登校だったこともあり、基本的な一般教養を調べる知識の問題もかなり低い点数です。
歴史に関する質問などがあったのですが、これに関してはしっかり勉強していればもう少し答えられたかなぁと思いました。

簡単な計算を暗算で答えるという算数の項目も点数が低いです。
確かに暗算は苦手かもしれません。
一方で、聞かされた数字を順番通り、もしくは順番を逆にして唱える数唱は、言語性検査の中では唯一平均値に届いていました。
グラフで見ると、この項目だけ垂直に近い角度で飛び抜けています。

評価点が平均よりも高かったものには迷路があります。
その名の通り迷路を解きます。
ただし一筆で書き終えなくてはならないというルールがあるので、かなり集中力が必要でした。
途中で腕が絡まりそうになったり、動作がぎこちなくなってしまい、難しかったので高得点なのは予想外です。

示された絵の中で何が欠けているかを答える絵画完成も平均以上でした。
例えばチェーンのない自転車の絵を見せられて、チェーンがないことに素早く気付く、といった感じの問題だったと記憶しています。

組み合わせという項目も平均値を超えていますが、検査の内容は忘れてしまいました。
他には、写真の通りに積み木を組み立てる積木がちょうど平均値です。
これらの結果からすると、僕は視覚に関する能力が割と強いのかなぁと思います。

動作性検査の中で平均を下回っているのは配列符号記号という項目です。
配列は、バラバラに渡されたイラストを4コマ漫画のように並び替えて、ストーリーを完成させるものだったと思います。
あとの2つは、検査の内容を忘れてしまいました。

これで全項目の紹介が終わったと思います。
自分の特性を客観的に知ることができるので、たまに検査結果を振り返ってみるのも楽しいですね。
僕の場合は、言葉を使ったやりとりをすることが苦手ですが、視覚などの非言語的な能力は比較的高いようです。
せっかくなら自分の得意な部分をもっと活かしていきたいなぁと思いました。


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