【クローブスパイス】
【クローブスパイス】
インドネシアのマルク諸島原産の常緑低木で、つぼみを乾燥させたものを利用します。最も古い記録は古代中国の文献に見られ、このころ、宮廷の廷臣や役人たちは、皇帝に話しかけるときは、クローブを口に含んで口臭を消したといいます。2世紀ごろ隊商によってアレクサンドリアに運ばれ、だんだんヨーロッパで使われるようになりました。16世紀にはクローブの取引はポルトガル人によって管理されていましたが、1605年にオランダ人がマルク諸島からポルトガル人を追い出し、ひとつの島以外のクローブ林を根絶やしにして生産管理を行なうようになりました。ところが、1770年、フランス人がこの島からクローブの種を密輸し、モーリシャスやブルボンに持ち込みました。やがてザンジバルやマダガスカルでも栽培が行われるようになって現在に至り、主要輸出国とまでなりました。
精油は、防腐や鎮痛効果があり、歯ぐきにすり込むと歯痛止めになります。
西洋では昔からオレンジに刺してタンスの芳香剤にしました。
#スパイス図鑑 40ページより
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