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【ファガラスパイス】

【ファガラ】サンショウ、ハジカミ
 いろいろな名があり、アニスペパー、四川ペパー、朝倉山椒、チャイニーズペパー、また、広東語名の花椒からフラワーペパーなどとも呼ばれていむすが、ペパーとは全く異なる植物です。中国やインド、そして日本でも古くから食用、薬用に利用されてきました。種類もさまざまあり、世界的には四川省のものがベストとされているようです。
 諸外国に一般に出回っているのは中国産のもので、日本のものと同様、木にはトゲがあり、実は赤茶色で乾いています。中国ではカシアやジンジャーなどとともに最も古くからあるスパイスで、古代にはお供え物の香味果実酒や料理の香り付けに使われていました。8世紀には皇帝がお茶に凝乳とサンショウを入れて飲んでいたとされるほか、焼いたアヒルの肉をサンショウと塩とで味付けしたという記録もあります。中国では昔も今もファガラはごく一般的な薬味で、ティーバッグのようにして贈り物としてもてはやされた時代もありました。
 薬用では、昔の漢方では実も種も薬用として重宝され、ある種のものは赤痢の治療薬にも処方されていました。

#スパイス図鑑  61ページより


ファガラ
実 中は空洞になっている

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