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【コンペ受賞作品】お酒に弱い、お酒好きこそ!おうちでカンタンご自愛ハイボール

この記事は、2021年9月のSHElikesライターコンペで1位をいただいたものです。

「お酒は好き!でも弱いんだよね…」

そんな人は今すぐ私とグータッチを交わした後に乾杯しよう。
うっすーいハイボールで。

その昔、前の会社で開かれた宴会で、これ以上お酒を注がれないよう右手に持ったビールジョッキに左手で蓋をしながら「これ100杯目なんで遠慮しま〜す!」と触れ回っていたら、「お酒が好きな人」認定された。洒落が通じない人たちで本当によかった。

が、「酒好き」というのは間違いじゃない。むしろ大正解だ。スーパーひとしくんをあげてもいい。

なのに弱い。非常に弱い。大好きなのに、ビール一杯で茹でダコのようになってしまう。二杯目どころの騒ぎじゃない。

なので私はいつも、最初の一杯をいかに美味しく飲むかに命をかけており、その結果、おうちでも気軽に楽しめる最高のハイボールと出会った。

今日はそういう話をしたいと思う。


天使が宿る、ミニ樽ウイスキー


ところで私は、ウイスキーを、

天使とシェアしている。


なんだか唐突にスピリチュアル感を出してしまったけれど、何はともあれまずはうちのウイスキーを見てください!

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おうちでウイスキーを熟成させることができるミニ樽!
洗濯バサミが台無し感あるものの、大きさをイメージしてもらうのに良いものがこれしかありませんでした……。

我が家では、市販のウイスキーをこの樽に入れて数日〜数カ月置き、熟成させて楽しんでいる。

コンビニなんかでも売っているような安いお酒を買って来て、せっせと樽に入れ、あとは待つだけ!

蒸溜所でウイスキーをつくる際にも、原酒を樽で熟成させる。原酒は無色透明だけど、樽の成分と反応することできれいな琥珀色に、味もとてもまろやかになるのだそうだ。

そしてこのミニ樽の基本的な構造は、蒸溜所の巨大な樽と同じらしい。こう見えて、本格仕様なのだ。


ウイスキーが熟成する際には、どうしても樽のすき間から少しずつ蒸散して目減りしてしまう。その量は保管状態にもよるそうで、蒸溜所では2〜3%くらい。このミニ樽だと、小さい分、もう少し多いように感じる……10%くらいだろうか。

もったいない!と貧乏性の私などは思ってしまう。
が、この現象は昔から、熟成の進み具合を把握する目安として、ウイスキーの製造過程にはなくてはならないそうだ。

さらに、昔のウイスキー職人さんは、この減ったウイスキーを見て「これはきっと天使が飲んだに違いない……」と考え、「天使の分け前(エンジェルズシェア)」と名付けたのだそうな。

ロマンチックすぎてちょっと震えてしまう。

熟成の進度にこだわりなどない我が家にも、平等に天使はやってくる。実際、さっきお見せした写真を撮る時に樽を持ち上げてみたら、かなり軽くなっていた。

こういう減り具合さえも、天使と分け合っているのだと思えばなんだか愛しく思える。

まろやか熟成ウイスキー!おすすめはハイボール

実のところ、「こんなんで美味しくなるわけないやろ〜」と初めは半信半疑だったものの、飲んでみてびっくりした。

めちゃくちゃまろやかだ…!!

冷静に考えれば、既に手間暇かけた状態で世に出回っているウイスキーを、さらにおうちで熟成させるのだ。そんなん、美味しいに決まっているのだ。

ちなみに我が家では、このミニ樽に「ジャックダニエル」(バーボンウイスキー)を入れている。

「樽に入れた次の日の熟成ジャックダニエル」と、「10日後の熟成ジャックダニエル」では口に含んだ時の華やかさやまろやかさが全然違う。

会議のたびに言うことが変わる上司には閉口するけれども、日ごとに味が変わる熟成ウイスキーにはお得感しかない。

しかも、アルコールが少し飛ぶのでお酒が弱い人にも比較的優しい、トゲが取れたような味わいになる。そして、日数が経てば経つほどその効果は大きくなる。

私のおすすめは、この熟成ウイスキーを使ったハイボール。

ミニ樽の木製の蛇口をキュッとひねって、熟成ウイスキーをメジャーに注ぐ。それを氷で満たしたグラスに入れて、炭酸水をシュワっと注げば、世界でたったひとつの、特製ハイボールの完成だ。レモンを絞ると最高にスッキリしてこれまた良い。

自分でつくるハイボールのいいところは、全ての量を自分好みに調節できるところ。

「ちょっと飲みたいけど、普通の一杯はキツい……」
お酒に弱い酒好きこそ、そんな葛藤に苦しんだ末に、今夜は飲むのを諦めたり、禁断の一線を超えてしまって後悔したりするものだ。

でも、自家製ハイボールなら、ウイスキーを少なめにして、炭酸水を多めに入れれば、それっぽくほろ酔い気分になれる飲み物ができあがる。さらに、使うのは味もアルコール度数も少しまろやかになった熟成ウイスキー。完璧である。

「うすいハイボールなんて!」と、プロが聞いたら怒りだしそうだけど、おうちなんだから。好きにさせていただきたい。

そんなこんなでこのミニ樽、ワンランクアップしたお酒を手軽に楽しみたい方におすすめです。

ネット検索する際は、偽物もあるようなので十分お気をつけて!参考までに、私が購入したサイトはこちらです。→「ミニ樽ショップアイリー


おうちに天使を呼ぼう

「ご自愛グッズ」という言葉を、前よりよく聞くようになった気がする。ステイホームが続くこのご時世だからこそ、自分のために時間をかけよう、もっと自分を労わろうとするのは自然な流れだと思う。

じゃあ私にとって「ご自愛」ってなんだろうなと考えた時に、はてなマークをいっぱい空中に並べてしまった。なにしろ、美容や健康から一億五千万年ほど離れた暮らしをしておりまして……(ゴニョゴニョ)。

が、「ご自愛」を「自分へのごほうび」と捉え直して、真っ先に思いついたのがこのウイスキーだった。

時には夕食とともに、時には食後のデザートとともに、夫とふたり、今週の出来事をぽつりぽつりと語り合いながら、体に染み渡るハイボール。

カランと氷がグラスの中で弾む音。
会話の合間に窓の外で響く秋虫の声。

お疲れ私。
ステイホームの最中、環境も暮らしぶりも変わったのに毎日頑張って偉過ぎるぞ。

一杯のハイボールに彩られたしっとりとした充足が、自己肯定感を高めてくれる。

怒涛の一週間を生き抜いた自分に向けた、週末の贅沢。

そこには確かに、天使がいる。

アートボード 1-s

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