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筋肉道〜③圧倒的な刺激を求めて〜

筋肥大においては、圧倒的な刺激が必要なことは既に述べた。(詳しくは、筋肉道〜③考え方 of 筋肥大〜をご覧いただきたい。)

では、早速、具体的にどうすべきか。

これを述べる前に前提の話をしたい。

筋トレにおいて、よく、「正しいフォーム」で行うことを意識させられるが、果たして正解なのだろうか。

疑い深い私は、このように考える。
「半分正解で、半分間違い」であると。

正しいフォームとは、可動域を最大限にとること。
つまり、伸展と収縮を最大限に利用すること。
およその場合、これを指しているだろう。

たしかに、最大伸展・収縮の全域に刺激を与えるように動かすことは筋肥大において重要なことではあるが、最大伸展・収縮をしていれば効率よく筋肥大するのだろうか。

筋肥大を目的にしたトレーニングにおいて、最も重要なことは、先述のとおり、圧倒的な刺激、圧倒的な疑似環境を脳に錯覚させることである。

圧倒的な刺激を与える高重量を扱う場面で、伸展と収縮を最大限に!なんて考える余裕があるだろうか。いや、ないだろう。
そんな余裕があるならそれは、圧倒的な高重量ではない。

そもそも「正しいフォーム」というのはくせ者である。

「正しいフォーム」は、軽重量を扱うからこそできることで、軽重量ならば、身体への負担も小さく、ケガのリスクを減らすことができるため、受講生が万一、ケガをしても責められることは少ない。

そう。つまり、トレーナーの頭の中では、筋肥大には圧倒的な刺激が必要であるとは思いながらも、受講生にケガされて責められるのは困るという考えから「正しいフォーム」が至高であると信じ込ませているに過ぎないのだ。(もっとも、圧倒的な高重量が必要との認識を持っているトレーナーはかなり少数だと思うが…。)

では、「正しいフォーム」と「圧倒的な刺激を与えるだけの高重量」のどちらを優先すべきか?という問いが出てくるだろうが、これはどちらも必要なのである。矛盾しているようだが、これらが共存するトレーニングがあるので矛盾はしていない。

では、そのトレーニング方法を紹介しよう。

まず、超高重量(例えば100kg)で6回、次に中重量(70kg)で6回、そして軽重量(40kg)で9回の合計21回を間髪入れずに行い、これを1セットとする方法である。

もちろん、7-7-10でも、5-5-8でもよいが、ここで重要なのは、超高重量と正しいフォームが共存することにある。

また、この方法は、超高重量を扱うので、つぶれる都度、重りを付け外ししなければならないフリーウエイトトレーニングでは不向きであるため、通常、マシンを用いる。

始めの6回は超高重量につき、フォームなんて気にしてられず、全身をフルに活躍させることになるだろうが、それでよい。マシンの軌道で動かしていれば、きちんと対象部位に刺激が入る。

最後の9回は軽重量につき、正しいフォーム(最大伸展・収縮)を意識してしていただきたい。

この1セットのなかには、超高重量を扱った体験と、正しいフォームでしっかり動かした体験とが含まれているため、脳は、正しいフォームで超高重量を扱ったかのように錯覚するのである。

脳がそう簡単に錯覚するかよ!と思う方は、レモンや梅干しを思い浮かべてほしい。

どうだろうか。これだけで唾液がいっぱい出てこなかっただろうか。

このように脳は簡単に錯覚を起こすのである。

また、その辺のジムでは、超高重量の設定ができないマシンばかりなので、可能ならばゴールドジムのような超高重量の設定ができるマシンを有する施設で行ってほしい。(決してゴールドジムの使者ではありません。)

私の場合、左1セット右1セット、次に設定重量をそれぞれ80%落とし、左1セット右1セットの計4セット行う。

やってみればお分かりいただけると思うが、初めての次の日、とんでもない筋肉痛がやってくる。
毎日トレーニングをしていた私でもとんでもない激痛だった。

私の場合、
背中では、マシンラットプルダウン、マシンロウイング
腕では、マシンアームカール、マシントライセプスエクステンション
胸では、マシンチェストプレス
脚では、マシンレッグエクステンション、マシンレッグカール
肩では、マシンサイドレイズ

で上記方法を取り入れている。

特異なトレーニング方法につき、周囲からの目線を浴びることになろうが関係なしに試みていただきたい。

次号:マシンとフリーウエイトについて

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