見出し画像

否認

美しいと言われるこの星は、狂った神の子による復讐ゲームの舞台。僕は、愛を忘れ神を裏切り永遠を傷つけたという妄想を抱いて、震えていた。
始めはちょっとした空想だった。始めは単なる空想だったんだけど、それがだんだんと本当のことのように思えてきて、ものすごく怖くなった。
どうしよう、怖い… 殺される、僕は神に殺されちゃう… どうしたらいいの… どうしたらいいんだ…… 怖い! 怖いよー!!
そしたら、どこからともなくある声が聞こえてきた。
「君の身に起きたことは、本当のことだよ。君は重大な罪を犯した。決して消えることのない罪だ。このままじゃ君は殺されてしまうだろう。でもよく聞いて、悪いのは、君じゃない。悪いのはあいつらなんだ。よく見て、見えるでしょ。君を傷つけようと狙ってるあいつらの姿が。でもね、一番悪いのは、君をこんなふうにした、神だよ… 君は神の被害者なんだ…」
そうか… そうだ… 悪いのは僕じゃない。僕は被害者なんだ… 僕は何もしてない。悪いのはあいつらだ。あいつらの憎たらしい顔が見える。怖いよ… あいつらが憎いよ… 怖いよ… 僕をこんなふうにした神が憎いよ……
そして、復讐のための憎悪のゲームが始まった。僕をこんな目に遭わせたあいつらへの復讐ゲーム。神への復讐ゲームだ。怖いけど、どうにかしてあいつらを全員殺すまで、このゲームは終わらない…

美しいと言われるこの星は、狂った神の子による復讐ゲームの舞台。幻の舞台。無意味な舞台…


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?