見出し画像

アマプラ映画感想メモ#13『ブレードランナー』

まだ観たことのないジャンルも開拓してみよう、アマプラ映画第十三回。
致命的なネタバレは避けるべく努力するが、あらすじや表現、全体の構成についてなどは触れようと思うので、一切情報を入れずに映画を観たい方はお気をつけて。


今回観た映画はこちら。

『ブレードランナー』

〇観ようと思ったきっかけ

SF映画と言えばコレ! というイメージがあったため。

〇概要

1982年の映画。監督はリドリー・スコット。
原作はフィリップ・K・ディックの小説作品『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』。
SF界隈では伝説的な作品らしい。

〇あらすじ

2019年、ロサンゼルス。人造人間『レプリカント』を取り締まる特捜部『ブレード・ランナー』にかつて属していたデッカードは、突然の召集を受ける。人間社会に潜入した五体のレプリカントを見つけ出し抹殺するよう命じられたデッカードは、しぶしぶ捜査に乗り出すが……

〇ノート

観る前から予想していたことだが、世界観に初手でK.Oされてしまった。
火を噴くビル(工場?)、空飛ぶ車、とにかくデカいビル。
一目で近未来と分かる光景に始まり、登場人物たちの会話や行動から自然とその世界のルールを学び取らされていく。
例えば動物を見つけたらまず「人工かい?」と聞いて、それに対して「当たり前」と返ってきて、「高かったろう」と会話が続く。もう、それだけでその世界の常識、背景が頭に溶け込んでいってしまう。
台詞での自然な設定開示とビジュアルによる圧倒的説得力で交互に世界観にならされていき、いつしかレプリカントたちの抱える切実な問題をも自然と飲み込んでいる。
また、そうして示された世界観に負けない魅力を持った、この世界にしか存在しえないキャラクターのドラマにも心を惹かれた。
あらゆる要素が美しく調和していて最高なので、観てない人はとにかく早く観た方がよいと思う。

〇感想

とにかく、圧倒されてしまった。
何となく『ブレードランナー』に対して「ビジュアル表現や世界観で突き抜けた作品」という偏見を持っていたのだが、その長所と調和して有り余る登場人物たちのドラマの面白さに打ちのめされてしまった。
特にロイ・バッティという存在。
彼の行動原理や振る舞い、知性、決断、全てがあの世界と符合しつつ、それでいて確固たる我を持っている。
とにかくもう、凄い。
聞いた話によればYoutubeに『ブレードランナー2049』と本作を橋渡しするアニメ作品が公開されているらしいので、とりあえずそちらをこの後見てみようと思う。

それではまた次回。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?