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アマプラ映画感想メモ#6『セッション』

金曜の夜も映画じゃい(記事を投稿するのは土曜日だけど)!
ということで、アマプラ映画六日目。
致命的なネタバレは避けるべく努力するが、あらすじや表現、全体の構成についてなどは触れようと思うので、一切情報を入れずに映画を観たい方はお気をつけて。

今回観た映画はこちら。

『セッション』

〇観ようと思ったきっかけ

『映画大好きポンポさん』にて、ポンポさんの好きな映画三選に選ばれていたため。

〇概要

2014年、ディミアン・チャゼル監督・脚本によるアメリカの映画。
第八七回アカデミー賞にノミネートされ、三部門を受賞した。

〇あらすじ

シェイファー音楽学院に通う一年生アンドリュー・ニーマンは偉大なドラマーになるべく練習を重ねていたが、ある日テレンス・フレッチャー教授に見初められて彼のバンドチームへと参加する。しかし、そこで待ち受けていたのは、暴君に支配された狂気的な音楽の日々だった。

〇ノート

まず、とても怖かった(小学生並みの感想)。
才能は有るけれどやや傲慢で視野狭窄なニーマンが異常さMAXの鬼指導者フレッチャーにグイグイと地獄に引き込まれていく様子が余りに鮮明で、ニーマンと共にフレッチャーの顔色を窺う小動物になってしまっていた。

この映画はディミアン・チャゼル監督自身が脚本も手掛けているということで、感情描写も役者の演技だけではなく、台詞や言語化可能な動作など、脚本で表現できる領域でもトコトン表現されているように思えた。
小説を書く身として、お手本にしたい部分がたくさんあった。

それだけでもスゴイのに、二項対立的な構図で終わると見せかけて最後に別次元に逝ってしまったのがとても気持ち良い。
余りにその転換が鮮烈で、作中にて物事が右往左往するにも関わらず、最終的にはアウフヘーベンの図ぐらいシンプルな印象に落ち着いてしまう。
後になって考えれば考えるほど、シンプルな映画だった気がしてくる。
とにかくフレッチャーの凄まじさ。『とんでもないキャラ』と『そいつに滅茶苦茶にされる主人公』が一人ずついたら、映画ってできてしまうんだなぁ。

〇感想

今回の『セッション』を観たことで、ポンポさんの好きな映画三選のうち二作を観た形になるが、ポンポさんは他人の人生を滅茶苦茶にする異常中年男性が好きなのだろうか……?

という冗談はさておいて、『セッション』はとにかく二人のキャラクター対立をトコトン煮詰めた超絶最強キャラクター映画で、何かと「キャラが弱い」と言われがちな自分の創作にとって天啓のような作品だった。

映画を観る習慣を始めて次回で七回、一週間が経つ。
観た映画はどれも面白くて鮮烈で、今の自分に足りない部分を照らし出してくれる。
映画から見取ったテクニックや感覚がいつ自分の血肉になってくれるかはまだ分からないが、体力と作品数と時間が許す限りはこの習慣を続けて行こうと思う。

それでは、また次回。


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