見出し画像

子育てが終わる時

今回は人生設計カウンセラーとして、将来やお金の相談を行っている寺尾佳永がお届けします。

少子化が進み2020年発表の合計特殊出生率は1.36、晩婚化もあり40代での出産もめずらしくありません。まだまだ子育て真っ最中という方もいらっしゃるでしょう。
一方20代30代で母になった女性は、40代50代には子供が大きくなり巣立っていくという時期を迎えます。
「子供が大きくなるまでは!」と頑張ってきた女性にとっての子育てが終わる時について、経験を振り返りながら考えてみました。
良かったら最後まで読んでくださいね。

図1セカンドスター07092021

私は10代で結婚し20代で2人の子供に恵まれました。就活中の3人目も来春卒業予定です。
毎朝起こして食事や身のまわりのお世話をして、送り迎えにお弁当、進路の心配やトラブル対応と子供が生まれてからずっと「お母さん」でいたのに、子供が家を出ていくと食事も洗濯も掃除もあっけないくらいに楽になります。
今まさに子育てで大変な方にとっては終わりが来るなんて想像もできないかもしれませんが、その忙しい生活はある日を境に終わるのです。


その日は突然やってきました

長男が大学3年生の秋、「自分の選んだ人生じゃない」と大学を中退し家を出て行きました。
私は高卒で結婚したので自分自身にコンプレックスがあり、
「大学卒業させる=子育てのゴール」だと思い込んでいました。
塾にも行かせ、高校も偏差値75という進学校、現役で大学へ進学し、あと1年ほどでゴールだと思っていた矢先の出来事でした。

息子のいない部屋はがらんとして、さみしい。
そこに残された中学校の修学旅行の感想文には、友達ができなくて寂しい時間を過ごしたつらい文章が・・・
中学入学とともに実家のある大阪へ引っ越した後、ずっと孤独だったこと気づいていたのに何もしてあげられませんでした。
趣味のアニメや漫画のグッズを集めることを「無駄遣い」と言ったことも、自分を否定されたように感じていたようです。
そんな息子の気持ちをそのままに、勉強させた私を恨み、大学に行きたくないと言えないまま過ごしていたかと思うと涙があふれました。

もう抱きしめることはもちろん、会話どころか、食事を作ってあげることも、洗濯をしてあげることもできない。
赤ちゃんの頃、些細な成長を喜んでいた日々を思い出して


生きていてくれるだけでいい
元気で育ってくれたらいい

そう願ったのに、どこで間違ってしまったんだろう・・・


図2セカンドスター07092021

お母さん失格

息子に言われた言葉です。
「お母さんは一番大事なことをしてこなかった。子供を褒めることだよ。」

ちゃんと愛してきたつもりだったのに。
子供のことを思っているようで、私は全然子供のことを考えられていませんでした。
自分を後回しにして、息子の大学の学費を貯めようと一生懸命働いて、いつも余裕がありませんでした。
子供のために頑張って、子供のために時間がなくて、子供のために自分は何一つ好きなこともできないし、欲しいものも買えない。
大学を卒業させるまでは頑張らなきゃ・・・
呪いのように苦しむ私は、きっと鬼のような顔をしていたでしょう。

子供のためにと言いながら、心の中では子供のせいで自分の人生を生きられないつらさを抱えていたことを、息子は感じていたんですよね。

21歳、私が息子を産んだ年。
息子は自己肯定感ゼロで家を出て行きました。
やっと自分を手に入れたのかもしれません。


もうお母さんはいらない

あれから6年、アルバイトだった息子は就職し自立しています。
年に数回、飲まないからと会社でもらったビールを持って来てくれます。
家にいたときは会話すらなかった夫(息子にとっては継父)とも自分から色々と仕事の話をしてくれます。
その日は何を食べさせてあげようか。息子のために料理をすることが楽しみでしかたがありません。
息子が家を出てからは余計な口出しをしないと決めています。
息子自身が決めて進む道を100%肯定して応援したい。
赤ちゃんの時に願ったように。


自分の人生を生きる

息子が出て行って、私は自分のやりたかったことを一つずつ叶えました。
習い事をしたり、旅行に行ったり。
学費のために必死で営業成績を上げてきた会社も、娘の大学卒業とともに退職しました。
過去の自分と向き合い、将来どう生きるのか考えられるキャリアコンサルタントという仕事を選びました。

あの時、息子が気づかせてくれなかったら、私はまだ「お母さん」でいることに苦しんでいたかもしれません。
お兄ちゃんのおかげで、末っ子は自分の意見をしっかりと私に主張してくれる子に育ちました。
必死で稼いだ学費が無駄になってガッカリする私を見ていた娘は、大学を首席で卒業し喜ばせてくれました。
今は結婚し可愛い孫の姿を見せてくれることで、家族みんなを幸せにしてくれています。

お母さんにはお母さんの人生が、子供には子供の人生がある。

息子の居た部屋に、娘が使っていたベッド、広々とパソコンを置いて仕事をしていると家族5人で暮らし、毎日家事に仕事に追われていた日々がとても懐かしく思えます。大変だったけれど、「お母さん、もう1回」と何度もボードゲームを繰り返しするようにせがまれたあの忙しかった日々が、私の人生で一番の幸せでした。

いつか子育てが終わる時、あなたは何を思い出すでしょうか?
私みたいに後悔しないように、自分のことも大切にしてください。
子供の前で笑顔でいられるように、自分の時間を持って好きなこともしてください。
つらいときは誰かに頼ってもいい。
そして、いつかやりたいことの準備も今からできるといいですね。

図3セカンドスター07092021


最後に

最後に今振り返ってみると、「お母さん」として過ごした時間はあっという間でした。
人生100年と考えると子供と過ごせる約20年はとても短いですね。
大変だったし、たくさん苦しんで悩んだけれど、その経験が今も心を豊かにしてくれています。
子育て中はもうつらくて、長生きなんてしたくないと思っていたのに、孫の顔を見たら、大きくなるまで生きていたいと欲張りになりました。
今、セカンドスターでダイエット企画をしています。
痩せてキレイになって、仲間とナイトプールに行くのを楽しみに頑張っています。
まだまだ人生は折り返し地点、子育てが終わったら、次の新しいステージを楽しんでいきましょう♪

ライフプランや資産運用など、収支とキャリアを考えた個別相談を行っています。
人生設計カウンセラー寺尾佳永でした。


かえ@人生設計カウンセラー - セカンドスター

40・50代女性限定「セカンドスター」では、『女は40からがオモシロイ!』をテーマに様々なイベントや交流をしています。

グループへの参加は無料です。ぜひ覗いてみてくださいね!

▶セカンドスター公式サイト
https://secondstar55.com/

▶セカンドスター公式Twitter:https://twitter.com/secondstar55


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?