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アマゾンで買った古本の鑑定(その18)

出品者による表示内容

書名:ミュージアムが社会を変える: 文化による新しいコミュニティ創り
著者:福原義春
出版:現代企画室
定価:2000円+税
売価:318円(税込)
送料:450円(税込)
出品者:ムーンライトブックストア
コンディション:可
コンディション説明:2015年初版1刷●カバーに若干の使用感あり●ページ、本文のコンディションは良好です●丁寧に梱包し、大切に配送いたします

実際に届いた商品の状態

外観は美麗で、新刊書店に並んでいる新刊本とまったく遜色ありません。「カバーに若干の使用感あり」とあるのですが、言われてみると、背表紙側に、ほんの僅かに黒づんだところが認められます。指で触った跡だと思われますが、言われてみないと気付かない程度です。
真っ赤な、非常に幅の広い帯がかかっています。天地が表紙の60%を超えている大きな帯ですが、新品の状態です。
表紙の左上の角にぶつけたような小さな段差がありますが、配送時のものかもしれません。どっちにしても気になるものではありません。
中身は、使用感がなく、大変美麗です。扉も含めてページの開き癖もありません。表の表紙も40度くらいまでしか開いた形跡がありませんでした。
新刊時のスリップが挟まったままです。

総合評価

大変優良です。
今号は弊古本鑑定団の第18号ですが、いま第17号の原稿を基にして執筆しております。その第17号の文章が、そのまま該当してしまうので、新規に今号において付け足すことがなく、ほぼ同じ文面を踏襲することになってしまいます。
これが「可」というのは、逆アピール系なのかもしれません。
こんなにキレイな本なのに、そのことをことさらアピールすることなく、淡々と事実を控え目に、短くまとめただけです。これは、良心的個人経営の中古書店の1つの類型になりそうな「自虐型」と前号で命名しておいたのですが、この古書店さんもそんな様子です。
「可」でありながら、大手中古書店(1品1品の詳述はせず、クレームが出たら返品に応じることで対処するパターン)であれば、速攻で「非常に良い」と表示する水準の本です。
漠然と「可」にしているのではなく、1冊1冊を単品管理して1冊ごとに状態の説明文を変えていることがわかる表示であることから、「表示は可でも実物はなかり良好なはず」という推測が当たりました。

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