鉄線に囲われた畑の中では宇宙にただ一人の恐怖さえも美しかった。心の中のもっとも弱い蜜を預けて、飛び立っていく姿を見つめていた。ひと片の想いを摘んで、またとない煌めきを残しつつ宇宙の一部になる。どんな鉄線もかい潜る自由な詩人が勤勉な歯車として持ち帰る、六角形の部屋、芸術家たちの家。

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