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英語を学ぶ材料は何でもいい〜blanket の意外な使い方〜

今日はちょっといつもの記事とは違う感じのものを書いてみようかなと思います。

私は今、少し時間の余裕があるので、世間を賑わせている新型コロナウィルスに関するWHOの会見を見てみました。

2月17日の会見をまず見たのですが、その時に英語の表現で面白いなと思ったのは、"blanket measure" という言い方です。

再生箇所では、次のような言葉が言われています。

Measures should be taken proportional to the situation based on public health, science and evidence, and blanket measures may not help.

"blanket measures" の前にある "and" で文が区切られているので、最初の文はこうなります。

Measures should be taken proportional to the situation based on public health, science and evidence

"measure" は「方策、手段」、"proportional to ~" は、「〜に比例した、〜に合わせた」という意味なので、この部分は「公衆衛生、科学、エビデンスに基づき、状況に合わせて、方策がとられなければならない」という意味になります。

その後に、"and blanket measures may not help" と出てきます。

「"blanket" な方策は役に立たないかもしれない」という意味ですが、では、この "blanket" はどういう意味になるでしょうか?

どう考えても「毛布」の意味ではないですね。笑

その前の箇所で言われているのは、個々の状況に応じて、方策を変えていかなければならない、という趣旨のことです。そのことと「ブランケット」の性質を合わせて考えれば、何となく意味が分かってくるのではないでしょうか。

ブランケットをばーっと広げたように、全てに対して同じような方策をとる、それが "blanket measure" の意味です。つまり、「画一的な方策」ということですね。そういうものは役に立たないかもしれない、と。

2月24日の会見では、"blanket measure" と同じ意味で、 "one-size-fits-all approach" という言い方もされています。

再生箇所から言われるのは、次の文です。

We must focus on containment while doing everything we can to prepare for the potential pandemic. 
(私たちが集中すべきは封じ込めであって、同時に、パンデミックの可能性に備えるためにできることを全てやっていく)

それに続くのが、次の文です。

There is no one-size-fits-all approach.

「"one-size-fits-all" なアプローチはない」という意味ですが、この "one-size-fits-all" が、先ほどの "blanket" と同じような意味です。

One size fits all.

この文を直訳すれば、「一つのサイズが、全てにフィットする」という意味になります。これをつなげて形容詞にしたのが "one-size-fits-all" なので、フリーサイズの洋服に対しても使える単語です。会見の文脈では「全てに対応できる」とか「画一的な」という意味になりますね。「全ての状況に対応できるようなアプローチはない」ということです。

WHOの会見では、"prepare (準備する)"という単語を何度も何度も使っています。世界のどの場所でも、リスクをゼロにすることは不可能なので、その状況に合わせた方策を取っていくこと、そして、感染拡大に備えて準備をしていくことを強調しているように見えました。

勉強になると思いますので(17日の方は間違いが多々ありますが笑、字幕も出ます)、興味のある方は最初から見てみると良いと思います。

この件に関して、専門家でもない私に言えることはあまりないですが、何を材料にしても、英語は勉強できますよ、という例として挙げてみました(^ ^)


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