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ミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』舞台解説講座付き

先に画像だけアップしたまま放置しておりましたが、今年の観劇始めはこちらでした。

明治座
チェーザレ

久しぶりに訪れた明治座にて、『チェーザレ 破壊の創造者』

2020年に上演予定だった今作。
私も当時、原作を読み、数枚チケットを取って楽しみにしていました。
コロナ禍により一度は中止となったものの、2023年の年明けに上演実現!

実は、今回のチケット、結構ギリギリに取ったのです。
というのも、プライベートでバタバタしてたし、私の中でのキャストや作品に対する熱みたいなものが、他のものに移ってしまっていたし……。

でも、やっぱり一度は観てみたい!
あの原作がどうなるか気になるし!
歌うま勢がいるからある程度元は取れるでしょ!
(色々と失礼)

なんて思い立ちまして、迷っていたわりには舞台の解説付きチケットなんていうものが付いてくるチケットを取りました。
(そういうとこある)


明治座観光

明治座は久しぶりに来ました。
前に来たの、いつだっけ?6年?
ってくらい覚えてない。
でも、お店や食が充実していたことは覚えていたので……

キール
ラウンジからの景色
限定メニューのブルスケッタ

まぁ満喫しましたよね。

幕間にアルコール摂取したの初めてかもしれない。
普段からお酒は好みますが、冷静に作品を観たいので飲むのは終演後にしているんです。
だって、飲まなくても冷静に観られないじゃない。
でも、この日はそういう気分でね。
ついついバールに吸い寄せられましたよ……!

(2幕に眠気が襲ってきたのでもう二度としないと誓いました)


スクアドラ ヴェルデと大人キャスト

ヴェルデキャスト
惣領冬実先生の原画と中川晃教さん


明治座そのものだけでも楽しめたのですが、目的は観劇です。
今回はWキャストでチームごとに分かれていますが、私が観たのはスクアドラ ヴェルデ
山崎大輝くんは以前から拝見していたので、なんとなくヴェルデに惹かれました。

学生4人がWキャストで、パワー溢れる面々。
そこに、いわゆる“大人キャスト”がどーんと構えている印象。
まぁ錚々たる面々で、強い。
そして、中川晃教と藤岡正明という同期の共演。

キャストの印象

それぞれのキャストについて、特に印象に残ったことを残していきます。
順不同。

ダンテのひと、上手いですね。

……はい、真面目にいきます。
やはり藤岡正明の安定っぷりがチケット取るときの判断材料になるんですよ。
「安定」って書いてるけど、ワンパターンだというわけでは決してない。
彼が歌うと厚みが増す。
でも、「どうだ!」みたいに、これ見よがしに歌う感じではなくて、あくまでも自然。
マサクオリティすごい。
そして藤岡ダンテと中川チェーザレ並ぶとJB思い出しちゃう……

あっきー(中川晃教)も、今回は“自然と歌う”印象が強かったです。
『ジャージー・ボーイズ』(JB)でフランキー・ヴァリを経てからのチェーザレだったので、まぁどちらも16歳スタートだけども笑、当然ながらキャラが違う。
チェーザレな中川晃教は、どこか達観した16歳のイメージでした。

参考までに、JB記事のリンク貼っておきます。
(この記事に色々リンクしてあります)


岡幸二郎さんや今拓哉さんは、歌い出しても喋り出しても声にやられますね。
お二人とも声量が並じゃないわけです。
美声なのは言わずもがな。
空気を変える大人たち。

だいすけお兄さんでお馴染みの横山だいすけさん。
ハインリッヒ7世も、出てくると空気が変わる。
こちらもやはり歌が上手い。
(月並みな感想しか出てこないくらい当たり前に上手い)

別所哲也さんのロドリーゴパパ、登場時からオーラがすごい!
存在感、圧、重み……
チェーザレの父!!!って感じで、強いキャラでした。

強いといえば、丘山晴己さんのラファエーレがめちゃくちゃキャラ立ちしてました。
すごく魅力的。
キラッキラしていた……
なのに、厳格なシーンではビシッとしていて、ギャップが素敵でしたね。

橘ケンチさんのミゲル、鼻筋通ってて原作どおりのかっこよさ。
ミュージカルが初めてだと後から知ったので、あっきーと少しずつあの関係性を作り上げていったんだなぁとしみじみしてしまいました。

山崎大輝くんは『スリル・ミー』ぶりでしょうか。
アンジェロ役にピッタリな、かわいくも危なっかしい印象でした。

(スリルミーについてはおたくが過ぎるのでアメブロの過去記事をどうぞ)


ヴェルデの皆さん、それぞれ学生らしさと権威みたいなものを、ちゃんと持ち合わせていました。

原作を踏まえた上での感想

原作は2020年の上演に備えて読んであったのですが、久しぶりに少し読み返してみました。
そうしたら、空気感とか色々覚えてましたね。
キャストの皆さんがそれぞれ、(私の頭の中で)原作とすぐに繋がりました。

その上で、気になったことや、ミュージカルらしさを感じたことなど、色々あったので書いておきます。

  • チェーザレとアンジェロのディベート

1幕、ダンテの『神曲』についてのディベートでアンジェロがチェーザレに向かって
「優れた指導者に成りうる自信がおありですか?」
と聞く場面。
ミュージカルでは、この台詞が歌に乗っていました。

ここは、歌に乗せず台詞にして間を作るか、歌ったとしても一瞬曲を切って間を作ってから曲を続けたほうが良かったかなぁと個人的に思いました。
そうすれば、後にアンジェロがチェーザレに謝るとき、彼の気持ちが上手く繋がる気がしたので。

  • チェーザレがアンジェロとピサのお祭りへ行くシーン

こういうシーン、めっちゃミュージカル向きじゃないですか?!
というのを強く感じたシーンです。
『ローマの休日』で、アン王女が抜け出すシーンみたいにね。


  • 歌い上げ後の余韻をください

ソロの大ナンバーを歌い上げて、最後にババーン!ってなるときって普通、ババーン!ってなってから暗転しません?
(言い方よ)
今回は、ババーン!ってなる前に暗転しちゃうパターンが多かった気がしました。
「あれ?」って、何度か拍子抜けしちゃいました。
場面転換の都合でしょうか。

『エリザベート』をご存じの方に例えると……
1幕終わりの三重唱で、シシィが扇を顔の前で広げてから暗転するじゃないですか。
そこで、顔の前で広げている最中に暗転してしまうイメージ。

私がミュージカルを好きな理由の一つが、大ナンバー後の余韻なんです。
あれは劇場でないと味わえないので、そこは改善していただけたらいいな、と思いました。


まとめ

色々書きましたが、

  • 大人たちの歌で圧倒される

  • 衣装が豪華

  • 日本発で日本初演なのでブラッシュアップできる

  • 明治座のチャレンジ精神

といったところは満足というか、未来が見えました。
私がロッサのほうを観ていないので、何とも言えませんが……。

あと、明治座が楽しい。うん。


舞台解説

冒頭にも書きましたが、終演後に舞台解説へ参加してきました。

舞台監督の岩戸堅一さんが、事前質問に答える形で解説してくださいました。
盆を回していただいたり、セットを人力で動かすところを見せていただいたり、火を灯す装置を見せていただいたり。
様々なお話も聞けました。

とてもお茶目な方で、
「他に質問ある方、なんでもいいですよ~。
藤岡くんのLINEのID教えてください〜とかでも(笑)」

なんてこともw

貴重な体験をありがとうございました!!


おまけ

講座の参加特典で、ワインかオリーブオイル買ったらグリッシーニかパスタソース頂けるとのことだったので……

ワイン諸々

明治座でワイン買うとは思わなかったよ!!

人形焼も美味でした~!!


と、観劇レポなのにグルメレポのような形で終わります。


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