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舞台「儚き光のラプソディ」を鑑賞した感想


 こんにちは!

 2024年5月26日(日)、地球ゴージャス30周年記念公演「儚き光のラプソディ」の東京千秋楽を鑑賞しましたので、ネタバレ有りで感想を書いていこうと思う。
 …けれども、概ね肯定的とは言えこの作品が大好きな人には「ムムム」と思わせてしまう感想だとも思うので、読まれる方はそこら辺をご留意ください。
 そして私は一度しか観劇していない上に超うろ覚えなので、その辺は一切責任を負えません。あくまで私の主観と記憶、備忘録です。すいません。


東京千秋楽おめでとうございました。
大阪公演も誰一人欠けることなく走り抜けられますように!


きっかけ

 「儚き光のラプソディ」というタイトルやキャストの発表は2023年の夏〜秋頃だったと記憶しているが、恥ずかしながら私はその時まで「地球ゴージャス」という劇団名すら存じ上げなかった。
 三浦涼介さんが出演されるとのことでファンクラブでチケットを取ったが、そうそうたる顔ぶれにもまた興味をそそられた。この方々のお芝居を生で見られる機会を逃すわけには行かない!と。
 突如として白い部屋に集められた様々な国と時代の老若男女たち…彼らは何故ここに来て、何故出会ったのか。
 そのようなあらすじがホームページに載っていたが、少なくとも私には公演開始まで配役が分からなかった。

 三浦さん、何の役なのだ…紫色のスーツ?を来ていることしか分からないけど……と思いながら、情報解禁直後にYouTubeで公開されたコメント動画を見ると、「この劇団に参加することが夢だったのでとても嬉しい」と仰る三浦さん。


 そうか、そんなに偉大な劇団なのか!すごい!!良かったねぇ、、めでたいねぇ、、、
 しかも明治座という会場は地球ゴージャスを知らなかった私でも分かるほど威厳ある劇場…そんな場所に立てるなんて、本当にすごい!!!

 そんな感じで半年以上も前にチケットを抑え、その間にとあるバッグ👜がキャストさんの間で流行ったり、三浦さんと福くんがアンクTシャツをお揃いで来ているのを微笑ましく眺めながら、その日はあっという間に訪れたのであった。

https://www.instagram.com/p/C5iksKKSrFQ/?igsh=ZG00Ynh3dnNpb3Bk


大黒摩季さんからもお花が届いていたみたい。
負ーける気ーしーないはーずー♪
オーズ見返したい。


ざっくりとした感想


 賛否で言えば賛だけど、ごめんなさい!
 私にはあまり刺さらなかった!!

 
 佐奈さんと福くんの衣装が軍服なこと、岸谷さんの衣装のつなぎにひまわりが描かれていること、
 公演開始時にYouTubeで公開された舞台挨拶で「この劇団を作った時は阪神淡路大震災が起きた頃で、辛いこともあるけど作品を見た方々の心が少しでも明るく、ゴージャスになるように、という思いではじめた」と岸谷さんが仰っていたことを踏まえ、
 どういうメッセージが込められた作品なのかは察しがついていたし、その内容には私もめちゃくちゃ賛成。

 戦争はやめよう。私たちに出来ることは小さなことかもしれないけど、未来を変えらるのは今を生きる私たちなんだ。

 という気持ちはしっかり受け止めたし、これからも心に刻んで行きたい。
 どういう所が具体的に良かったと思うか、逆に気になってしまったのか、備忘録として書いていこうと思う。



良かったところ


・大きなステージならではの豪華なセットと美術、大迫力のアンサンブルの皆様、それらをフルに活かす歌や演出の数々!
エンターテイメントととして良質過ぎる…!
・メインのキャスト陣の圧巻の演技…と書くことさえ烏滸がましいレベル

 詳しくは後述します。
 まずは会場について思い出していこうかと。

会場について


 東京は日本橋にある明治座。着いてみるとそこには国家機密でも扱ってそうな大きなビル!
 近くにギンビスのビルもあった!こんな所にあるとは。アスパラガスビスケット食べたい。

大きな垂れ幕。当日は快晴☀


感無量なのぼり。
同じデザインのタオルも販売されていた。

 一階のロビーに入ると、金ピカ豪華な吹き抜け!ふわふわの絨毯!高級な雰囲気にソワソワ…。
 グッズはパンフレットだけ購入し、2階へ登るとフォトスポットが。早速パシャリ📸

このお衣装は去年の時点の仮のものだったのかな?
そう言えば、2月に有楽町のJR改札内にある広告も見に行ったんだった。

 会場のホームページを見ていても驚いたが、各階にカフェがある。コラボメニューも出ていたし、幕間の軽食の予約とかお弁当のお持ち帰りもあり、3階にはお土産屋さんが沢山あった……何だこれは…本当に劇場なのか??
 すご、すごすぎる…(大ビビリ)

 座席は一階のそこそこ前の方の上手側。事前にエゴサした感じ、「三浦さんがお目当ての方は上手側だとラッキーですよ」という話を見たが、確かにその通りだった。まさに涼席!
 あと、座席に予め敷かれていた背もたれまである座布団みたいなやつ、良かったな…お尻が全然痛くならなかった。
 席についてステージを見上げると、横になーーーがい!!!!めちゃめちゃステージ広い!!ということが実感できて大層焦った。

 お話の構成としては、白い部屋に最初にいたのはすずばぁちゃん(保坂知寿さん)と歩絵夢くん(中川大志さん)で、そこから次々と新たな人物が部屋に現れ、彼らの過去や回想が挟み込まれ、その度に現れる様々な舞台装置とアンサンブルの皆様。
 そして、白い部屋で対話していく中で各々が自分の現実や過去、更には未来と向き合っていく。
 重要なセリフやキーワードはプロジェクションマッピングで映し出され、その他にも様々なスクリーンを使った空間表現。すっかり私は圧倒されてしまって、「これはチケット代一万三千円するわ…」と納得。(お金の話をするな…)

 そして、見ていて気づいたけど、これまで私が見てきた舞台やコンサート含め、ここが今まで訪れた中で一番大きな会場だ。
 そんな初体験をこの明治座で、地球ゴージャスのこの公演で迎えられた事をとても嬉しく思った。



キャストさんについて


 中川大志さんを知ったのは朝ドラだった。
 『なつぞら』での演技は印象的だったし、その後にJRAか宝くじのCMに出ていたのを見た時や、『らんまん』の終盤に登場した時も私にしては珍しく「あ!」と気付いた。テレビをほぼ見ない私にとっては珍しく、顔と名前が一致する若い俳優さんだ。
 今回の舞台での堂々とした立ち振る舞いと繊細さの絶妙なバランス、これからも彼のお芝居を見られる縁があると良いなと思った。


 福くんは見ていて「すっかり立派になって…」という、これまた別の感慨深さ。
 あの歌良かったな…。最年少の福くんがこの役を演じること、それでこそ活きるというか、そこに意味があるのだろう。
 「未来の貴方たちでさえ戦争を止められないなら」というセリフはグッサリ来たが、それ以上に私が覚えているのは白い部屋の面々が戦場に戻ろうとする彼…虎吉くんに、「日本は負けるんだ」と伝える場面の客席の空気感である。
 とは言え私の主観でしか無いので、客観的に見たらどうだったのかは分からないが、あのどんより落ち込むような、張り詰めるような緊張感。

 私や私の親でさえも終戦後の生まれなので、当時のことや国民の気持ちや苦しさは本当の意味では理解しきれない…というか、分かったような口は聞けないと思う。
 しかし、祖父母から話を聞いたり、その時代を扱った作品やテレビで流れる映像を見たり、学校の教科書や修学旅行で訪れた広島という土地から学び、私なりに見聞きして感じて来られたとも感じている。
 あの戦争というのは、この国の人間が世代と地域を超えて共通して抱えている数少ない経験と悲しみであり、命の尊厳について思い馳せずには居られない出来事だ…と誰かが言っていた。
 それを私は資料や創作物でしか実感出来なかったが、私が生きる時代で起きたもう一つの人生観や価値観を大きく揺るがすような出来事は、2011年の東日本大震災だったのだろう。
 震災の後に産まれた、私の従兄弟や姪っ子たち。今度は私たちが彼らにその経験を語り継ぐ番なのだ。

 両国国技館の隣にある江戸東京博物館の常設展を見に行った時、太平洋戦争の終わりと日本の敗北を伝える玉音放送を聞くことが出来た。
 それこそテレビで何度か聞いたことがある音声だったが、当時のラジオを模したスピーカーと音質で再現されるその言葉を、それまでの日本がどのように戦争へのめり込んで行ったのかを伝える展示物の中で聞いてしまっては、立ち尽くすことしか出来なかった。
 「耐え難きを耐え…」
 この言葉がこんなにずっしりくるのは日本人ゆえというか、教育というものが働きかける部分でもあるのだろうか。
 その時と似たような感情が、舞台上のそのシーンを見ながら胸に重く響いていた。

 風間俊介さんは、ここ最近の私の印象としては「『マツコの知らない世界』で東京ディズニーランドのゴミ箱を紹介する人」だったのだが(笑)、生で演技を拝見するのはもちろん初めてだった。
 声を聞いて「遊戯だ…!」と感動したし、意外と小柄なことも今まで知らなかった。
 仁義さんのアドリブパートは「動物と話すって言っても、まずはニワトリからが定番」という話から始まって、
「〇〇だコッコー!🐔」
「〇〇だコケーッ!🐔」
 …と再現する仁義さん。普通に私は笑ってたけど、白い部屋の中の椅子に座るマットさん(三浦さん)は最初は堪えてたものの…ちょっと笑っちゃってた(´∀`*)

 その後の「ワニは?」の無茶ぶりには「〇〇だワニーッ!🐊」、
 あとなんだっけ…オーストラリアベジタリアンラッコ?みたいなのを寺脇さんが振っていたんだけど、曰く「ラッコだから習性として貝をコンコンコンと叩いて割るんだけど、ベジタリアンだから食べられない悲しいラッコなの」と。確かに悲哀がすごい(笑)
 それも動物の名前を語尾につけることでシンプルに乗り越える仁義さんでした🦦
 仁義さん見てたら久しぶりに競馬見たくなった。メロディーレーン頑張ってるかな…🐎


 そして、このお話はすずばぁちゃんのお話だなぁと思った。彼女が主人公と言っても過言ではないのでは。
 それと同じくらい、佐奈さんの出番は他キャストと比べて少なめだったが、強い印象が残っている。

 寺脇さんと岸谷さんについては、ニワカどころかほぼ何も知らない私が中途半端に書くのは憚られるし、そこは今まで地球ゴージャスと共に歩んでこられたファンの皆さまが沢山感想を書かれているでしょうから、そちらにお任せするとして。
 お二人のお芝居を見ているだけで、このパワーと魅力で地球ゴージャスという劇団を三十年引っ張ってこられたんだな、エネルギッシュに伝えたいメッセージをこれでもかと込めて、たくさんの人々に届け、その心の内を輝かせて来たんだなとひしひしと感じた。
 自分も心をゴージャスにしてもらえた一人になれたこと、この経験は中々得られるものじゃない。この御縁に感謝、ただ感謝…🌏✨


マットさんのこと語り隊


 …ああっ!
 観劇してからずっとマットさんのこと考えていたから、すっかりもうここにも書いた気がしてたけど、まだ書いてなかった!!!

 まずティザービジュアルに出た段階では何の役なのか…どの時代のどの職業の方なのか分からず、身長的にジョッキーでは無さそうだなくらいのことしか予想できず…いやでも、メロディーレーンみたいな小さい馬に乗っちゃえばマキバオーみたいになるのでは?だったら行けるか?…と考えないこともなく…(笑)
 講演開始後には重大なネタバレっぽい感想を避けつつエゴサする日々、そうしていたら目に飛び込んでくる「ラブホの歌」という言葉!

 どういうこと!!!!!ラブホってどういうこと!!!!!マットさん、何………何者?!え?

 実際、ホテルの支配人として現れたマットさん。私が見た回の登場シーンでは上半身は寝転び、両脚を天に高く真っ直ぐ上げたポーズで白い部屋の中に居たマットさん。
 「あの脚の長さは間違い無く三浦さん!」オペラグラススチャ!
 意気揚々とジョーズショー🦈を披露しながらも、私は「本当はラブホの支配人なんでしょ?( ̄ー ̄)ニヤリ」と余裕こいていたけど、支配人ですら無いのかーい!一般従業員で、しかも字書き…?!
 ちなみにマットさんは頭の左側が編み込みで、黒地に銀のメッシュが入った長い前髪を顔の右側に流すというアシンメトリーなヘアスタイル。
 紫のロングジャケットは背中の部分だけが黒いレース生地の切り返し。どこか妖艶でミステリアスな印象は”未来から来た”という本人談にもぴったり。
 
 ラブホの歌の直前の「…とは言っても回転するのはベッドだけ」みたいなセリフの時、バッ!と開脚して床に手をつくポーズをとるマットさん。長い脚がそれがまぁキレイで…と思ったら、その時にSJ(寺脇さん)の脚にも体が当たっていたらしく、後のアドリブパートで指摘されていた(笑)
 またその後に誰かの歌の後で白い部屋が舞台上に戻ってきた時、マットさんが寺脇さんの腿を申し訳無さそうに撫でていらっしゃいました。

 …あれ?でも、回転ベッドって東京都では条例で規制されたんじゃ無かったっけ。と思って調べたけどよく分からなかった。室内の壁に鏡があるのがダメなんだっけ?忘れた……未来のラブホテル事情どうなってるんだろ…。いや、そもそもマットさんは東京の人かどうかも分からないか。

 あのメンバーの中で未来から来たと明確に分かるのはマットさんだけだったのかな?(キャラの性質的にどこまで真実だったか分からない部分もあるが、ここでは彼の口から語られた出自を事実として扱いたい。)
 マットさんが部屋から出ていく時の言葉も、このお話のメッセージの本質だと思う。だからこそ、私は彼が未来人であると信じたいし、それを前提として考えている。

 ところで、あのお洋服は普段着なのだろうか? 
 一介のラブホ従業員としては派手すぎる気もするが、未来の服装は分からないし…まさかそういう制服?コンカフェみたいな?!
 もしもあれが私服だったとして、彼の場合そういう拗らせた人として同僚からも認識されているため、最早その私服を誰も突っ込まれないみたいなことも有り得そう(汗)
 「これが自分のコスチュームだ!」と自信満々に自己プロデュースして、後にそれが黒歴史になる…みたいなことかもしれないが、マットさんの場合は黒歴史という概念が無さそうな気もする…(笑)

 というか、そもそも彼があの場に登場した時は一流ホテルの支配人のフリをしていたわけで。
 それを後になってあっさり否定するのは他の皆の境遇に影響されてなのか、後先考えずホラを吹く虚言癖なのか、「自分は本来はこんな人間であるはずなんだ」という常日頃からの強い思い込み故の自己紹介だったのか。
 彼は取り繕うというよりは自分の立場を偽るという盛大な”嘘”を付いていたわけで、それは歩絵夢くんにとっては致命的だっただろうと思われるのだが…。
 そのあたりの気になる点については、後述するとして。


 マットという役は、私が今まで見てきた三浦涼介さんの役の中でもかなり珍しいというか、初めて見る方向性の役だったのでかなり嬉しかったし、それは私よりももっともっと長く彼を応援してきたファンの皆様からも聞こえてくる感想だった。
 そういう意味でも、特に開演直後のSNS上では「三浦さんのファンの方は絶対見た方が良い!!」という意見が多く、私も実際に観て納得した。

 私が見てきた中では…特に去年から追いかけ始めた私が見た作品の方向性がシリアスなものが多かったのもあるが、コメディだったり舞台上で笑いの部分を担ったりする三浦さんをとても見てみたかったので、その点がすごく嬉しかったしありがたかった。
 どこかの記事で岸谷さんが「ほぼ当て書きだ」と仰っていたのと、この劇団では岸谷さんと寺脇さんのお二人?がその俳優さんが出ている舞台等を実際に観に行って、どんな役を演じてもらうか決めている?みたいな話を聞いたこともある気がするので(間違ってたらすいませんm(_ _)m)、
 マットという役を三浦さんに振って頂いて本当に本当にありがとうございます…!!!!!の気持ち。

 歌もダンスも卓越していて、ご自身の魅せ方をよく分かってらっしゃるのだろうといつも思うし、艷やかな美しさがミステリアスさを引き立てていて、まさにぴったりな役だったと思う。
 舞台上を飛び回り、跳躍するアグレッシブさも魅せてくれたマットさん…とっても素敵でした。



気になったところ


・脚本
・会話劇中心で、もっと登場人物たちに繋がりがあるのかと思ってた
・個人的にミュージカルやそれに近いものが苦手疑惑(これは自分の問題)


 うーんまぁ…マジで私なんかが偉そうに言うなって話なんだけど………正直言ってしまうと脚本があまり練られて無かったかなぁ………?まぁ脚本のプロと言うわけでは無いのであれなんだけれども……。
 ”映画はラーメン”なので、その人の好みと言ってしまえばそれまでだけども。
(私のモットー。様々なタイプの作り方や仕上がりがあったり行列が出来たり出来なかったりもあるが、誰かのナンバーワンは誰かのワースト1位でもあることをラーメンに例えているだけ。)
 世の中で称賛されまくっている作品が必ずしも脚本が完璧だとも限らないけども、でもやっぱり脚本はめちゃめちゃ大事であるはずだ。

 もっとこう、彼らが何故このタイミングでこうして出会ったのか、その出会いこそが、逃げ出したいと思うほど苦しいこの世にまた戻りたいと決意する理由になっていく…みたいな話だと思っていたというか、勝手に勘違いしていたのでそれを期待していた自分としては「あ…!そっちの方向性ね…!」と思ってしまった。
 もちろん、だからと言って反戦というテーマやメッセージを否定する気はまっっっっっったく無いし、心から同意するし、今だからこそ表現できる強い想いなのは間違いないので、それは地球ゴージャスだからこそこの規模でたくさんの人に伝えられることであるし、大きな意義がある。

 ただ、やはり「白い部屋」というロケーションと「何故、今ここで、あなたと出会ったのか」みたいなキャッチコピーだったので、個人的に会話劇なのかなと思っていた部分も有り…。
 それが登場人物の人となりや過去を説明するたびに大きな装置と沢山の人々がステージに出てきて歌の世界を繰り広げるので、正直それに気圧されてしまったと言うか…。


 この世界とは別に天国や地獄があるのか、それともこの世こそを天国または地獄とするのか、みたいな考え方があるとしたら、私はこの世こそが地獄に他ならないと思っていて。
 だって生きるのって超絶しんどいしクッッッッッソ辛いしマジでカスだし、シンエヴァンゲリオン観てたらアスカが「生まれたくも無かったけど死にたくもないみたいな…」ってことをシンジ君に言ってて「いや本当にそう」と思ったし、
(※根暗すぎる思想😂)

 私は家族にも恵まれてるし仲良いし感謝してるし、良い友達に囲まれて五体満足で仕事も出来てるスーパーラッキーマンだけど、それでも「この世ってゴミだな」と思ってるってことは、本当の本当にこの世って地獄なんだと考えていて。
 それでも生きていられるのは旦那さんと趣味に支えられてるからであり。
 そういう生き辛さがこの作品の登場人物達からはあまり感じられなかったのが、勝手に悲しかったのかな…だとしたら自分本位の見方過ぎる?(笑)

 途中までは、彼らがこの世から卒業することを自ら選択した人達なのかと思って見てた。それで臨死体験をしていて、それらのことを次第に思い出すんだけど、「こんな奴らがいるなら捨てたもんじゃ無いな」「この先生きていけばどこかで貴方と会える、それが今から楽しみだ」と思えて、またその扉の向こうの世界に戻る選択をする話なのかな…みたいな。その希望を持って私も劇場の扉を出て元の生活に戻るのだろうか、と。

 そうそう、時空を超えた話であるならもっとそれを活かしたエモ展開があるのかと妄想してしまった。それが私の癖(へき)なのもあるけど…。
 具体的に言うと、恩田陸先生の小説「ライオンハート」の様な部分もあるのかなかと。
 この小説はとある二人の人物が転生したりしなかったりしつつ、魂の導きにおいて何百年もかけて何度もすれ違い、出逢うという壮大なラブストーリーなんだけれども、このようなセリフが何度か登場する。
「はじめまして、ようやく出会えましたね。」
 始めましてなのに、まるでずっと前からこの日が来るのを知っていたかのような言葉。

 例えば具体的に言うと、すずばぁちゃんはSJのことを知っていて、
「やっと分かったわ。あの時あなたが言っていた白い部屋ってこのことだったのね。」
「…?なんのことでしょう、あなたと会うのは初めましてだと思いますが」
「ああ、まだこの歳では短パンだったのね、私が会った時は長ズボンだった。」
「あのう、誰かと勘違いしてるんじゃ…」
「いいえ、違うわ。あなたにとってはこの先の未来のことだけど、私にとっては何年か前の過去のことなの。一人暮らしの私を心配して声をかけてくれたのが、となりに越してきたあなた達だった…私がひまわりを好きだと一度言ったのをずっと覚えていてくれて…」
「ええと、どういうことでしょう?」
「その時、あなたは私に言ったの。『すずばぁちゃん!ここに居たんですね、やっと出会えた。そういえば確かに、俺たちが隣に引っ越してきたと言ってましたね、そうか、今日だったのか。』って。私、変な人が隣に来ちゃったっと思ったけど…今やっと分かったわ、こういうことだったのね。」
「つまり、俺がこの先の人生のどこかですずさんと出会うということですか?」
「ええそうよ。あなたは私と白い部屋で出会ったと話してくれた。」
「あなた達、と言いましたけどその時俺の隣に居たのは…」
「…ふふ。それは言わないでおくわ。愛の道は己の純真のままに歩むとさっき仰っていたじゃない。」

 …みたいなやつ……色んな時間を切り取っているからこそできる時空の歪みトリックみたいなやつ凄く好き…。
 っていうかなんだコレは、さっそく二次創作してしまった(笑)


 つまり、私は白い部屋に集まった人達は皆なにかしら結びつきがあるのかと思っていたし、だったら良いなと考えていた。
 仁義さんと歩絵夢くんは同じ孤児院に居た二人なので強い結びつきがあって、しかも仁義さんは歩絵夢くんの罪を許してくれた…という展開はご都合主義か?と言われると私はそうでは無く、「そんな仁義さんだからこうして引き寄せられた」「その言葉を得るために今ここで二人は再会した」と考えている。
 そんな二人のように、各々の強い結びつきがこのタイミングで出会った意味になっていくのかなーと。

 いや、もしかしたら私が見落としたり忘れていたりするだけで関連性は沢山あるのかもしれない。マットさんが働くホテルが不倫の現場だったり、すずさんが便箋に描いたひまわりとSJ&甲斐の思い出のひまわり畑の関連性だったり。
 うーん、でももっと「お前が俺のおじいちゃん?!」みたいなのがあっても面白かったかもなぁ…。
 それか全く関連性が無いとか。だとしたらそれはそれで、相手の何気ない言葉が誰かを救うきっかけになるなどして「今ここであなたと出逢った理由」になって欲しいところではあるが。

 まぁ、不倫のくだりとかも正直言ってしまえば年代的なものを感じてしまった部分も無くはないかな。男はこういうもんなんだ、みたいな。 


 私が個人的にミュージカル苦手かもしれない云々について。
 この前、Huluで三浦涼介さんがジョーカー役として出演した黒執事の舞台を視聴した。
 その時に思ったのが、「なんかやっぱり急に歌いだされると困惑するかもしれない」ということである。
 さっきまで普通に生活してた住民たちが急に大口開けて歌い出して、満面の笑みで一斉に客席を向かれると怖いし、「どういう状況?」ってなっちゃう。
 無駄に細かいところが気になる性格なのと、「いや…歌わなくね?これどういう感情で見れば良い?」とか考えて集中力が切れてしまうあたり、単純に好みの演出では無いということであろう。
(ミュージカル作品やそれに携わる方々やファンの方を貶す意図は一切ありません、ただ何故自分が苦手意識を持っているのか言語化する為に手探りしている段階です。すいません。)

 というか、これはおそらく作品の見せ方によるだけで、一概には言えない部分だと思われる。
 今回の舞台も、特にマットさんのジョーズショーやラブホの歌は、歌とダンスでしか表現できない展開と見せ方であるし、すずさんの若い頃を思い出してのあの華やかな歌も、やはり観客に伝えたい空気感や感情を伝えるための重要な…というか、それしか無いというような手段であり演出だと思う。
 
 その証拠に、三浦さんがレイ役で出演した「北斗の拳ミュージカル フィストオブノーススター」を観た時は、全然気にならなかった。
 バット登場時に彼が荒廃した町の中ではつらつと歌い踊る様子や、シンに攫われたユリアがケンシロウを想って歌うシーンは、なんだかすごくしっくり来たし違和感が無かった。
 レイのシーンについてはまた今度個別に沢山書きます!!!
 だから、この問題についてはその作品における演出の仕方と個人的な好みによる部分が大きいだけなのだろう。

 というか、ミュージカル作品にも数多く出演されている三浦さんのおかげで、かなり楽しめるようになってきた部分もある。
 このようなキッカケがなければ挑戦することすら出来ていなかったと思うので、やはりいつも新しい世界を教えて下さるなぁと感謝、感謝………
 しばらくはストレートプレイな舞台を中心に、ととあるインタビューで仰っていたけど、いつかの未来に三浦さんのミュージカル作品を生で見られる機会があると嬉しいなぁ😌😌
 いや、本人がその時やりたいことを最優先にして下さればそれで良いのですよ、「見られればラッキー」くらいのあれなのでね!本当!過去作品の円盤も擦り切れるほど見れば良いのですから✨

 あとは…あえて作品名はここで挙げないけれども、4月に見に行ったとある舞台がすごーーーく良くて個人的に突き刺さったのもあって、またその舞台とシチュエーションが少し似てる部分もあり、比較してしまったのもあるかもしれない。

 とある学校の屋上を舞台にして、生まれた歳や見てきたものが違う人々が、何かに導かれるようにして出会い、同じ時を過ごす…しかも彼らは地縛霊。というその舞台のお話の要素が、偶然にも共通しているなと思った。
 そしてこの舞台は主催の方が「あえて全然有名じゃない俳優さん、なんなら演技初挑戦の人も入れて、豪華なセットとかも使わずやってみる」というコンセプトをもとに作り上げた作品で、そっちのほうが私の心に刺さるとは不思議なものだというか、見方によっては皮肉なものだなと思う。
 


まとめ

 
 というわけで…色々と書いたがまとめると、

 圧巻のエンターテインメントを明治座という会場で浴びることが出来た上に、三浦さんの素敵な役柄による素晴らしい表現を沢山観ることが出来て、感無量。ありがとう地球ゴージャス…!
 でも申し訳ないけど個人的にお話が気になっちゃったかな!でも映画はラーメンだからこればっかりはしょうがないネ!

 …です。(笑)
 今回も三浦さんをきっかけに掛け替えのない貴重な経験が出来て、とても楽しい時間を過ごさせて頂いたことは間違いありません。ありがとう。
 「君とゆきて咲く」の撮影もあって忙しそうだけど、美味しいもの食べてお腹冷やさないようにして寝てください。

 きみゆきの感想はー!!!鴨さん退場後も観るかどうか今のところは分からないけどー!!!見終わったら書きます🦆🩶
 ウウッ…鴨さんどうなるんだろう、流石に史実通りにやるのだろうか?どちらにせよいつか放送は終わってしまうわけで…今から鴨さんロスが辛い、、
(´;ω;`)ブワッ

 あと、三浦さん出演作品の感想も細々とまとめようかと思っている。最近は二次創作小説を書くのと、ぬいぐるみの服を作るので忙しいけどマイペースにやっていきます📝

 ここまで呼んでくださった方がいらっしゃったとしたら、ありがとうございました。駄文失礼しました。

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