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フードロス問題に取り組むスタートアップ・ベンチャー企業をまとめてみた(国内編)

前回は、フードロス問題に取り組む国外のベンチャー企業を紹介しましたが、今回は国内編です。

昨年、国内はフードロス元年と言っていいほどの盛り上がりをみせ、様々なサービスがリリース、フードロスに関する特集や報道も多々ありました。

1つ1つの取り組みが非常に興味深いですので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

アイル(VEGHEET)

創業:2006年
事業内容:廃棄予定の野菜を活用した野菜のり「VEGHEET」の製造・販売

野菜をペースト状にして乾燥させたシート食材「VEGHEET」の製造・販売をしています。規格外の野菜のサイズや形などのデメリットを無くしつつ、野菜嫌いの子供でも食べられる形状にしており、同時に様々な課題を解決しているソーシャルグッドな商品です。

EightGood(Can食)

創業:準備中?
事業内容:完食した食事画像の投稿サービス「Can食」の開発・運営

飲食店等で完食した食事の画像を投稿することで、クーポンやポイント等がもらえるサービス「Can食」を開発しています。社会起業コンテスト YYcontest2018の学生部門で優勝し、起業するに至ったようです。

2019年3月にクラウドファンディングを成功させ、6月にサービスをリリース予定ということで、今後が非常に楽しみです。

Grubin

創業:準備中?
事業内容:アメリカミズアブを用いた小型食品リサイクル装置「Grubin」の開発

小売店・飲食店等における食品廃棄物を昆虫テクノロジーによりリサイクルする装置を開発しています。従来のコンポストによる肥料の製造と違い、良質なタンパク質源となる飼料を生成するのが特徴です。

あまり情報がありませんが、日本財団主催のSOCIAL INNOVATION AWARD 2018で優勝した際のプレゼン動画がありますので、ぜひご覧ください。

CoCooking(TABETE)

創業:2015年
事業内容:フードシェアリングサービス「TABETE」の開発・運営

飲食店等で発生した廃棄予定の商品を割安で購入できるサービス「TABETE」を提供しています。飲食店は売上の拡大、廃棄費用の削減、新たな顧客開拓などのメリットがあり、ユーザーも普段は手の届きにくい商品を購入する機会を得ることができます。

昨年、この分野でブレイクしたサービスの1つだと思います。

グラウクス(KURADASHI)

創業:2014年
事業内容:社会貢献型フードシェアリングプラットフォーム「KURADASHI」の開発・運営

メーカーが提供している廃棄予定の商品を割安で購入できるECサイトを運営している企業です。各商品には社会活動団体への支援金額も設定されているため、ユーザーはフードロスの削減に貢献するだけでなく、特定の社会活動団体へ寄付することもできます。

タベモノガタリ

創業:2019年
事業内容:規格がない独自の農産物の流通・販売

2019年2月に、様々なソーシャルビジネスを展開するボーダレス・ジャパンのグループ企業として設立されました。規格外の農作物のフードロスをゼロにすることを目標に、独自の農作物流通の構築を行っていくようです。

具体的にどのようなサービスを展開していくのか、こちらも楽しみです。

ツクモ(snaccuru)

創業:2018年
事業内容:オーガニック・ヘルシー版の置き菓子サービス「snaccuru」の運営

企業向けの福利厚生サービスとして、社員の労働パフォーマンスを向上させる置き菓子サービスを提供しています。取り扱っている商品はメーカーから買い取った廃棄予定の商品のため、フードロスの削減に貢献することができます。また、一般的に高単価なオーガニックやヘルシーなお菓子を気軽に購入できる点も魅力です。

デイブレイク

創業:2013年
事業内容:急速冷凍技術に関する商品販売・コンサル・流通事業など

冷凍テクノロジーによるフードロス問題の解決を目標とする企業です。これまで特殊冷凍機のコンサルティングや導入支援などを行ってきましたが、2019年3月にオリジナルの冷凍商品「HenoHeno」を開発、オフィス向けのサービスを提供開始しています。

バリュードライバーズ(tabeloop)

創業:2010年
事業内容:BtoB型フードシェアリングプラットフォーム「tabeloop」の開発・運営

廃棄予定の商品を購入することができるフードシェアリングサービス「tabeloop」を提供しています。売り手は各地域の生産者やメーカー・小売業、買い手は飲食店やお弁当・惣菜などを扱う企業、子ども食堂など幅広く、BtoB向けとなっているのが特徴です。

豊島(FOOD TEXTILE)

創業: 1841年(ブランドリリース 2018年)
事業内容:廃棄予定の食材を染料として活用したアパレルブランド「FOOD TEXTILE」

繊維商社である豊島株式会社が取り組んでいるアパレル初のフードロス削減プロジェクト。食べ物の持つ色に着目し、天然の染料として活用、Tシャツやバッグなど様々な商品を販売しています。

ブラウンシュガー 1ST(#食べ物を棄てない日本計画)

創業:2011年
事業内容:オフォス向けのヘルシーな置き菓子サービスの運営、廃棄予定の食材を活用した商品開発

メイン事業としてオーガニック商品の販売などを行っている同社は、その知見を生かし、廃棄予定の商品を活用したオフィス向けの置き菓子サービスも展開しています。また、年間7,000トンも廃棄されている柿をチャツネとして販売するなど、廃棄予定の食材を活用した商品開発も行っているようです。

Planet Table(SEND)

創業:2014年
事業内容:農畜水産物の流通・物流プラットフォーム「SEND」の開発・運営など

既存の流通規格や量に縛られず、多種多様な食材を生産者から飲食店に届けるサービスを提供しています。規格外の農作物を取り扱っているだけでなく、様々なデータをもとに需要量と供給量を予測し、両者をマッチングすることで、フードロスの極小化を実現しています。

SHIFT(Reduce GO)

創業:2014年
事業内容:フードシェアリングサービス「Reduce GO」の開発・運営

TABETEと同様に、飲食店の廃棄予定の商品を割安で購入できるサービスを提供しています。サブスクリプションモデルになっているのが特徴的で、毎月1,980円で毎日2回まで商品を注文できる仕組みとなっています。

また、利用料金の2%は社会貢献団体へ寄付されるようです。

ビューティフルスマイル(ロスゼロ)

創業:2015年
事業内容:フードシェアリングプラットフォーム「ロスゼロ」の開発・運営

KURADASHIと同様、食品メーカー等が提供する廃棄予定の商品を購入できるECサイトを提供しています。現在はお菓子のジャンルに注力しているようです。

また、カンボジアの子供たちへの教育支援・若者の就業支援もミッションとしており、収益の一部が寄付に回る仕組みとなっています。

MUSCA

創業:2016年
事業内容:昆虫技術を用いたバイオマスリサイクルシステムの開発・販売

Grubinと同様に、昆虫テクノロジーによって食品残渣をバイオマス処理するシステムを開発しています。昆虫にはイエバエの幼虫を採用しており、魚粉の代替肥料としての可能性があるほか、従来と比べて高品質な肥料も生成します。

TechCrunch Tokyo 2018やICCサミット Fukuoka 2019でも優勝している要注目のスタートアップです。

REARS(FOOD PASSPORT)

創業:2016年
事業内容:飲食店の余剰食材のシェアリングサービス「FOOD PASSPORT」の開発・運営

Reduce GOと同様に、飲食店の廃棄予定の商品を注文できる月額制のシェアリングサービスを開発・運営。月額2,980円で、毎日1回利用できるとのことです。また、飲食店側の費用は0円で、月額料金の30%を来店人数に応じて分配するなど、飲食店のメリットが大きいのが特徴的だと思います。


上記以外にも、CSRの観点で取り組む企業や一般社団法人、NPO、学生団体、個人の活動家など様々な事例があります。

SDGsという背景もあり、今後ますます活発になっていく領域だと思いますので、ぜひそれぞれの取り組みのチェックや応援をお願いします!

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