見出し画像

グローバルメンバーとより良いコラボレーションの実現に向けて~フィリピン赴任3ヶ月目を振り返る~

こんにちは、freeeのグローバルデザインチームでプロダクトデザイナーをしているShotaです。
今年2023年7月からグローバルチームに所属し、freeeの海外拠点であるLikha-iT(フィリピンの開発拠点)に1人目のデザイナーとして赴任して日々生活しています。

緑が多い公園の画像。夕方なのでいい感じに人がいる。
よくのんびりしにいく公園、緑が多くて良い。

この記事では、僕がフィリピンに移住してグローバルメンバーのPMやエンジニアとの関係性を構築するために取り組んでいることと、より良いプロダクトをユーザーに届ける切るためにやっていることを紹介できればと思います。


freeeのグローバルチーム

freeeのグローバルチームは東京拠点・フィリピン拠点のメンバーで構成され、2023年9月現在、日本・フィリピン・アメリカ・フランス・ケニア・インド・ネパール・バングラデシュ・台湾・シンガポール・ベトナム・インドネシアの多国籍メンバーでプロダクト開発しています。
グローバルチームは全8チームあり、そのうちの2チームに僕は所属しています。
freeeは今年の1月にグローバルチームを立ち上がりました。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
https://note.com/hrtnde/n/n67738a40a374

グローバルチームのこれから

チーム立ち上げ初期では、まずはfreeeでの開発経験を積むことに集中しました。そのため、PMとプロダクトデザイナーが企画や要件、仕様の検討までを行い、エンジニアはそれらの仕様を読み取り実装するウォーターフォール型の開発プロセスを採用していました。

しかし、ユーザーにマジ価値を提供するためには、プロダクト開発の企画や要件、仕様の検討においてもエンジニアの観点が必要です。グローバルメンバーがfreeeの開発に慣れてきた段階で、次のステップとして「Product Led Engineering」というプロダクトに対するアプローチ方法が導入されました。

Product Led Engineeringとは
エンジニアが技術や開発だけに対して責任を持つだけではなく、freeeのユーザーの課題と向き合って作られるプロダクトのビジョンや戦略の達成を軸とするエンジニアリング
freeeの価値基準である「マジ価値」が表す、ユーザーにとって本質的な価値があると自信を持って言えることをするという価値観と近い考え方
そのためのマインドセット
ユーザーの体験とプロダクト全体の価値を優先する
技術的な問題だけではなく、自分の仕事が持つより広い意味合いを考える
自分の仕事が製品全体にどのような影響を与えるかを考える
ユーザーを理解する
アウトプットだけでなく、アウトカムに焦点を当てる
専門性を超えたコラボレーションをする
継続的な改善をする

またグローバルデザインチームにもMissionとOKRがあります。僕が担うKRは以下になります。

グローバルデザインチームのMisisonとOKR*一部抜粋
Mission
グローバルデザインチームは、多様性と世界水準の専門性を活かして、freeeを非連続的に成長させるために、新しい文化や機会を見出し、マジ価値な体験をユーザーに届け切る
Objective
グローバルチームと関わるチームが、最速でマジ価値なプロダクトを届けるための開発体制を整える
KR
エンジニア、プロダクトマネージャー、プロダクトデザイナーがDiscover Phaseから一緒に考える開発プロセスが整っている

7月にチームに入ってから以降半年間の目標として、まずは僕自身がいる状態で「エンジニア、プロダクトマネージャー、プロダクトデザイナーがDiscover Phaseから一緒に考える開発プロセスが整っている」をまず実現するためにどうやっていくか検討しました。

良いコラボレーションの実現に向けて、まずは「共通のものを持っている」状態を目指す

KR実現のためにやれることはたくさんありますが、関係性を構築できてないうちにいきなりたくさんのことを新しいチームでやっても、良いコラボレーションができるとは思えません。またメンバーとの関係性は一朝一夕では築けないと思っています。

スコラ・コンサルト社が提唱するチームワークの7段階を意識して着実に関係性を築くことを重視しながらコミュニケーションをとっていきました。


チームワークの7段階の画像。Level1:知っている、Level2:話をする、Level3:理解する、Level4:共通のものを持つ、Level5:相談する、Level6:協力する、Level7:新しい価値を共に生み出す。
チームワークの7段階

【Level 1,2】お互いを知っている、話す

グローバルメンバーで飲み会終わりの締めのヌードルを食べている画像。ヌードルの名前は忘れた
飲み会終わりに行った締めのヌードル

チームの朝会では必ずなにかしら話したり、ランチはできるだけ一緒に食べたり、朝まで飲んで締めのヌードルを食べる、卓球する、各メンバーと1 on 1して仕事以外の趣味の話をする、週末どこどこ行ったよーとか話したりなどなど。
一番盛り上がるのは趣味の話でクラフトビール、レコード、コーヒーの話は特に盛り上がりぐっと距離が縮まった気がしました。
普通の会話ですが、初めて会う、ナショナリティが異なるとより重要になってくると思います。

【Level 3】お互いの専門性を理解する

一番手っ取り早く伝わりやすいのはまずはUIデザインだと思い、デザインタスクになるとできるだけ早く作成しメンバーに一旦共有する、議論する時は「僕らのユーザーは...」「体験は...」という言葉を意識的に使っていきました。またFigmaのプロトタイプをしっかり作って伝えてみると反応がよく、仕様書から読み解けず、挙動がよくわからないところがこれまではあったのでクリアになって良いという反応が貰えたりしました。
こういう細かい積み重ねでお互いをより理解し合えれば良いなと思っています。

【Level 4】共通の経験を持つ

前述の通り、これまでグローバルチームではPMとPDでリサーチから要件・仕様検討をやってからEngが実装する流れでしたが、エンジニアも開発初期フェーズから巻き込んでいくのが理想です。
ただフィリピン拠点のLikah-iTがfreeeにジョインする前は日本企業向けに受託開発を行っていたので、要件をクライアント側に決めてもらうことが多くあり、メンバーも企画の最初から入ってプロダクト開発する経験がありませんでした。

まずは一般的な開発プロセスでユーザーにデリバリーするまでを体験してユーザー課題を解決する楽しさや新しい発見をしてもらういたいと思い、2日間(計6時間)のワークショップを開催しました。

日本とフィリピンでmeetで繋いで、ワークショップでプレゼンしている様子。
ワークショップ中のプレゼンの様子

ワークショップの内容自体は、よくある以下のような流れで実施しました。

  • ユーザー理解

    • ユーザーの操作の流れを観察する(動画)

    • 自分達でユーザー業務を体験する、

  • ユーザーストーリー作成

  • 課題を発見

  • 課題の解決策を検討

  • アイディアを検証

    • 今回は簡易的に1人ユーザー業務に詳しいメンバーを招待してアイディアに対してフィードバックをもらいました。

  • 後日やること

    • アイディアのやるやら判断

    • 優先度づけ

    • 実装

このワークから生まれたアイディアはユーザーの業務と課題が紐づいたエンジニア観点ならではのものもあり、40個程度の改善策アイディアが生まれました。

miroの雰囲気。たくさんの付箋が貼ってある
ワークショップの雰囲気

実際ユーザーにとってマジ価値がありそうなアイディアがたくさん出たのもよかったのですが、実施後のアンケートでは、ユーザー業務の体験、アイディアの検討への反応がよく、次のステップのコラボレーションの方向性が見えました。

3ヶ月経っての所感

赴任して3ヶ月経ち、何度かイベントを通して「共通の経験・時間を過ごすことができ」ある程度関係性もよくなってきたと僕は感じています。まだ道半ばこれからの進化に向けてやっていくことはたくさんありますが、グローバルチームならではの多様性を活かし、ユーザーにマジ価値を届けきるチームに進化していける可能性を感じることができています。今後のfreee グローバルチームの活躍にご期待ください。

おまけ

マニラで開催されたUX+ Conference 2023に行ってきた

カンファレンスの雰囲気

2023年9月、マニラで開催されたUX+ Conference 2023に現地参加してきました。登壇内容はもちろんですがフィリピンのデザイン界隈のこれからの盛り上がりにワクワクした内容でした。
詳細は同じfreeeグローバルチームのHalの記事をご覧ください。
https://note.com/hrtnde/n/n2c2113c1ce06

スモールビジネスがたくさんあってワクワク

ビールとその後ろに醸造タンクが並んでいる写真
Lazy Lady Hazy IPA。大好き。

フィリピン マカティにはスモールビジネスが想像以上に存在しています。またここ1,2年でできたところが多く、今後さらに増えると思うとワクワクしmす。その中で特にお気に入りで行きつけのCubao X Breweryの写真で終わりにします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?