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【体験型学習】池作り活動_Vol.3 ~自然、生き物に触れる~

梅雨入りのニュースが流れる6月。
雨が降らないかドキドキの週末でしたが、天気にも恵まれて
池作り活動の第三段を開催することができました!

第三段の目的は、
「自分たちの手で作った池で暮らす生き物を探しに行くこと」

まずはじめに、
子ども達は完成した池を見て、
今日はどんな生き物を見つけたいか、
自分達が作った池では、どんな生き物が暮らすことができるのか
を皆で話し合ってから公園に向かいました。

■子どもの「好き」の原点は至るところに。

子どもが何をすることが好きで、夢中になって取り組めるのか、
「わかっている」と思う方もいれば、何が好きなのかイマイチわからない、という方もいらっしゃるかもしれません。

今回参加した子ども達も、
いざ、公園に行ってみると子ども達が興味関心を向くものは様々。
まずは水辺にどんな生き物がいるかをじっくり観察する子、
網で岩陰を突っついてみる子、
生き物を捕まえるためにしかけを一生懸命作成する子、
生き物はちょっとだけ探して、その後は公園の自然の中で
木登りしたり、走り回ったりする子。

同じ空間にいたとしても、一人ひとり見ているものが違うんです。

仕掛け作りに夢中になる子ども達。

だからこそ、私たち大人が「こうしてほしい!」、「〜させてあげたい!」という気持ちで色メガネを掛けて子どもを見るのではなく、
「この子は何に興味を持つんだろう」とひとりの、ありのままのこどもの姿を見守り、観察することが大切かもしれません。

初めて大きいザリガニを手で触ることができたシーン


■学びの始まりは、「なぜ?」という疑問から生まれる

「体験」することは、子ども達にとって興味関心を探す一きっかけ、
「もっと知りたい!」という好奇心のはじまりです。
だからこそ、ひょっとしたら、「学ぶこと」と「遊ぶこと」の区別されるものではなく、子ども達が遊び、身体で体験している中に、「好き」の原点があり、深い学びへとつながっていくかもしれません。

今回の生き物探しのアクティビティの時間にも、様々な
「なぜ?」という疑問が隠れていました。

例えば、公園でたくさん見つけたザリガニ。
赤色のザリガニと黒っぽいザリガニを見つけましたが、
「なんで色が違うんだろう?アメリカザリガニと日本のザリガニってどう違うんだろう。」
と疑問が。
さらに、「オスとメスってどうやって見分けるんだろうね」と、
さらにわからないことが…。
この疑問こそが、学びへの入り口です。


捕まえた生き物をじっくりに観察。

今ではスマートフォンがあるので、答えは検索したら一瞬で見つかる便利な世の中です。
けれども、スマホで検索してすぐに答えを提示してしまうと、
子ども達の好奇心の入り口を簡単に閉ざしてしまうことになるかもしれません。
子ども達の「なぜ?」に対して、
「ちょっと待ってね」、「調べてあげるね」ではなく、
「なんでだろうね、一緒に調べてみようか!」
と親子で一緒に学ぶきっかけをつくってみませんか。


■失敗はない、「実験」しているだけ

このように、子どもの好奇心は無限大に広がっていきます。
好奇心が広がれば広がるほど、様々なことに挑戦していきます。
生き物を捕まえるのに必死な子ども達。
餌にはなかなか食らいつかないので、
土の中に隠れているんじゃないかと、網で川の中の土を掘り起こし、
ひっくり返している姿も。
集中して必死に取り組んでいると、つい周りが見えなくなり、
皆に土がかかってしまう瞬間もありました。

そんな時、
土を引っ掛けてしまったことを、誰も怒ることはしません。
皆に土がかかってしまった事実はきちんと伝えながらも、
「そんなやり方もあるよねー!」
と誰もが否定せずに、子どもの挑戦を認める。

そのような姿がとでも印象的でした。

全身泥まみれになり、想定外の自体が起こったとしても、
失敗してもいい、子ども達は一人ひとり全身をつかって
様々なことを実験しているんだ。

そんな風に思ったら、果敢に挑戦している子ども達の姿が頼もしく思えてきます。

物事の事象を「失敗」と捉えるとマイナスイメージがどこかついてしまい、
失敗すると怒られるという思考回路ができてしまうこともしばしばあります。
しかし、失敗ではなく「実験」をしているんだ。と思ったら、
何度も何度も実験を繰り返して、できる方法を模索したい!と思いませんか。

「発明王」とも称されたトーマス・エジソンの言葉を借りるとするならば、こんな風に捉えられるかもしれません。

私は失敗したことがない。
ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ。

トーマス・エジソン

■おわりに

全三回の体験型学習 池作りプロジェクトが終了しました!
三回の活動を通して、
子ども達から、
「僕の家にも池を作りたいな」
「もっと生き物を捕まえる時間がほしいな!」
という言葉や、次は「〇〇をしたい!」
と言葉が聞けたことに、子どもの感性が開かれる瞬間を感じたと同時に、
私たち大人が子どもから学ぶことがたくさんありました。
「子どもも大人も社会も共に育つ」
そんなきっかけの一つに体験型の学びがなれるように、
私たちも日々学びを止めずに探求し続けていこうと思えたプロジェクトでした。

ご参加いただいた皆さん、協力してくださった皆さん
本当にありがとうございます!

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