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子どもの見る力

先日、市場でカツオを一尾買って、youtubeを見ながら捌いてお刺身にしてみました。

もちろん動画のように美しくは出来ず、結構ぐちゃぐちゃになったのだけど、魚自体が新鮮だったから美味しかったです。

私は普段からお刺身を食べてるのに、一緒に捌いていた人の「途中で切れ端を食べる」というリアルな「生魚を食べる姿」にギョッとしてしまいました(笑)
お刺身を切ってるはずなのに、
「え、それ火を通してないよ!」と反射的に思ってしまったのです^^;
今まで、私はいったいどれだけバーチャルな感覚でお刺身を食べてたんだ(笑)

カツオ捌きで子ども気分に

さて、色々驚きと再発見があったカツオ捌きですが、やっているうちにモンテッソーリ教室で提示を受けている子どもの気分になってきました。

モンテッソーリ教育では「提示」といって、教具の使い方を見せる方法があります。

要は「お手本を見せる」ということなのだけど、モンテの提示の特徴は次の2つ。

・あまり言葉で説明しないこと
・動作を分解して、ゆっくりしたスピードを見せること

普通、何かをお手本を見せる時は、
「あれがこーでね、あーでね、ここがこうだから、こういうのに気をつけてねー」
なんて話しながらやってみせたりするものですが、モンテでは見る力(洞察力を引き出す観察力)を養うために、敢えて喋りません!
説明することもあるけど、「説明しながら動作する」ことはないです。

「順番に並べてみるね」→並べる

というように、説明と動作を分けます。

これも「見ること」に集中して欲しいからですね^^

また、提示では、子どもがじっくり見られるように動作を分解して見せます。
見せる子どもにもよるのですが、1〜2歳児であれば、「握る」「つまむ」という動作を指一本ずつ動かして見せたりします。
大人の動作って実は子どもには早すぎたりするんですよね^^;

なんで「見る力」が必要なの?

見る力ってのは、ただ視力が良くて視界に入っていればいいと言う話ではないんです。

意識的に見て、どうなっているのか自分の中でイメージしながら、気づきを得る。

そんな力が具体的にどんな風に役に立つの?といえば、こんな感じ。

・お着替えやボタンの掛け方など、日常生活の動作を見て学ぶ

・文字の形がどうなっているのか認識して、再現できる

・小学校以降、先生が黒板のどこに書き加えたのか、どこを変更したのかがわかってノートに写せる

・お友達の表情の変化に気がつく(最初は一緒にふざけてたけど、途中で本気で嫌がってる相手の表情に気がつくなど)

・周りの人が何をしているか、いまはどういう状況なのかに気がつく

・動画など、通信教材で独学ができる(カツオの捌き方とかね!)

・将来その子に子どもができた時、子どもがなんでそんな困った行動をしているのかを観察して気づきを得て、何かアプローチを考えられるようになる(笑)

などなど、見る力が必要とされる場面は本当にいくらでもあります。

見る力は観察力であり、洞察力の土台でもあります。
「見る力が強い人」というのは一般的に「良く気がつく人」でもありますね!

カツオを捌きながら思ったこと

で、カツオを捌いてて、そんなモンテッソーリ教室の子どもの気分になっていたのですが、同時にyoutubeの素晴らしさにも感動しておりました(笑)

今はメイク、お料理、DIY工作、言語、ダンス、なんでも動画で学べちゃうんだなーと。

ZOOMも普及して、習い事もお家でできるし、勉強だって通信でできる。
私が勉強してるモンテッソーリ教師資格だってアメリカの通信教育です。(これは読解力のほうが必要かもしれないけど)

こんな時代だからこそ、見る力含む独学力って必要だなーと思う。

本人の学ぶスキルさえあれば、場所や経済力に関わらず知識を得ていける環境が整いつつある、のかな。

じゃあその独学力はどうやってつけるのー?というところは、またいずれ書いてみようと思います。



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